★雪の公園を泳ぐようなパンダ像/中国の高市総理への批判続く

★雪の公園を泳ぐようなパンダ像/中国の高市総理への批判続く

金沢の自宅近くにある公園を通ると、4、5人の子どもたちが「パンダが雪の中を泳いでいる」と面白がっていた。なるほど、確かに公園の雪原をパンダが泳いでいるように見える=写真、12日正午ごろ撮影=。この周辺はこれまで積雪が40㌢余りあったが、降雪のピークが過ぎてこのところ気温も和らいできたことから、雪が溶けて公園の中にもともとあったパンダ像が浮かび上ってきたのだろう。雪の中を泳いでいるように見える面白いアングルではある。

ところで、パンダが日本からいなくなって2週間余りが経った。東京の上野動物園の双子のジャイアントパンダ、シャオシャオとレイレイが中国へ返還されたのは先月27日だった。パンダは日中の国交正常化を記念して1972年にやってきた。それ以来、愛され、親しまれまさに日中友好のシンボル的な存在だった。それが、初めて国内からいなくなった。

中国と日本の冷ややかな関係が続いている。共同通信ニュースWeb版(11日付)によると、中国国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は11日の記者会見で、台湾の頼清徳総統が高市総理に示した衆院選での勝利に関する祝意について、「日本が植民地時代に犯した重罪を顧みず、媚(こび)を売る姿勢は恥ずべきだ」と非難したようだ。アアメリカやヨーロッパのほか韓国を含むアジア各国が高市氏に祝意を示す中、中国は高市氏への批判を続けている。

そもそも論だが、この中国の日本への圧力は2025年11月7日の国会で台湾有事について問われた答弁がきっかけだった。高市総理は 「(中国が)戦艦を使って武力行使を伴うのであれば、存立危機事態になり得る」と答弁した。翌日、中国の駐大阪総領事が SNSで「汚い首は斬ってやるしかない」と投稿した (※現在は削除)。これがエスカレートし、中国は日本の治安への不安を理由として中国国民に日本への渡航自粛など求めた。また、中国大手旅行社は日本への旅行の販売を停止。日本のアニメ映画などの中国上映も一部が延期に。さらに、中国は日本政府に対し、日本産の水産物の輸入を停止すると通達した(メディア各社の報道)。

こうした中国側の日本に対する圧力はこれまでもあった。2012年9月に日本政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化する手続きをとると、その数日後に北京などで大規模な抗議デモが繰り返された。「日本製品ボイコット」を叫びながら日系スーパーをことごとく襲い商品を略奪した。また、「反日無罪」を叫びながら日本の自動車メーカーの車を焼き、日系ディーラーの建物を破壊。日本料理店なども襲われた。当時、テレビでその様子を見ていたが、現地の反日デモは単なる暴徒にしか見えなかった。

今回の台湾有事が存立危機事態になり得るとした高市総理の国会答弁について、中国側は撤回を要求している。両政府に信頼関係があれば、撤回もありうるかもしれないが、パンダもいなくなった現状ではそれはあり得ない。孔子が説いたとされる、「信なくば立たず」ではないだろうか。

⇒12日(木)夜・金沢の天気   くもり時々あめ

☆巨大な権力を手に、「重い重い責任」背負う高市総理のこれから 

☆巨大な権力を手に、「重い重い責任」背負う高市総理のこれから 

衆院選で歴史的な大勝を収めた高市政権と今後どのように接したらよいのか、政治も経済も右往左往しているのではないだろうか。第2次高市内閣は18日に召集される特別国会で首班指名選挙が行われ発足する。円相場は日本時間9日早朝には1ドル=157円90銭台を付けていたが、きょう11日は5円の大幅高となった。今月上旬に高市総理が外為特会の運用について「円安でホクホク状態」と発言したことから円相場がさらに下落していたが、総選挙後は円が買われている。こうした揺れる現象をどう読むか。

メディア各社は、このところの円高について、アメリカ商務省が10日に発表した去年12月の小売り売上高(季節調整値)が前月比で横ばいとなり、市場予想を下回ったことで消費減速の見方が広まり、円を買ってドルを売る動きにつながったと報じている。そうなのだろうか。あくまでも私論だが、むしろ、世界の投資家は高市内閣が3分の2の議席を獲得したことに驚きと同時に今後の可能性に興味を持って、「高市買い」をしているのではないだろうか。「鉄の女」と称されたイギリスのサッチャー首相をイメージしているのかもしれない。(※写真・上は衆院解散について説明する高市総理=1月23日付・総理官邸公式サイトより、写真・下は国会議事堂)

国内では評価が加速している。読売新聞社の緊急世論調査(今月9、10日)によると、与党が3分の2を上回る議席を獲得し中道改革連合が大きく議席を減らした選挙結果について、「よかった」と答えた人が55%で、「よくなかった」の32%を上回った。共同通信社の世論調査(同)でも選挙結果について、「よかった」が56.3%で、「よくなかった」38.2%を上回った。そして、内閣支持率は読売調査で67%で、前回調査(1月23-25日)の69%と同様に高支持を維持した。共同調査の内閣支持は67.3%で、前回調査(今月6、7日)の63.3%から4ポイント上昇している。

そして、自民党が大きく議席を増やした理由について、読売調査では、「高市首相の政治姿勢が期待された」が最も多く81%、「野党の党首に魅力がなかった」が64%、「野党の選挙準備が不十分だった」が59%と続いた。共同調査では、立憲民主と公明で結成した中道改革連合の最大の敗因を尋ねたところ、「最近まで争っていた二つの党が合流したから」が35.6%でもっとも多く、次いで「結党直後で準備不足だったから」が23.0%、「野田佳彦、斉藤鉄夫両共同代表に魅力がなかったから」が21.4%と続いた。

高市総理は9日の記者会見で「重い重い責任の始まりだ」と述べていた。今回の選挙で印象付けられたことは、「高市総理が大統領になった」とのイメージだ。議会制民主主義は与党が3分の2の議席を超えて、事実上機能しなくなった。そして、自民党内も派閥という党内の政治的な動きはストップしたのではないだろうか。「重い重い責任」を一人で背負いながら高市総理は巨大な権限を有し、今後の政治や経済を差配していくことになるのだろう。高市大統領が日本を担う、そのようなイメージだ。

⇒11日(木・祝)夜・金沢の天気  くもり

★高市フィーバー 自民単独で衆院3分の2、株価も史上最高値に

★高市フィーバー 自民単独で衆院3分の2、株価も史上最高値に

きのう投開票が行われた衆院選では、石川県内の3つの小選挙区で自民党が全勝した。そして、比例復活では中道改革連合、国民民主党、参政党の3人が当選し、県内関係の議員は合わせて6人となる。

小選挙区を見てみる。5人が立った石川1区(金沢市)では、自民党の前職・小森卓郎氏が3回目の当選。石川2区(加賀地方)では、共産党との一騎打ちとなった自民党の前職・佐々木紀氏が6回目の当選を果たした。能登半島地震の被災地である石川3区(能登地区)では、自民党の前職・西田昭二氏が中道改革連合の近藤和也氏に競り勝ち、4回目の当選。前回選挙(2024年10月)では、近藤氏が激戦を制したが、今回はあと一歩届かず。近藤氏は比例で復活当選し、5回目となる。あと比例で復活当選したのは、石川1区で立っていた国民民主党の小竹凱氏(2回目)と、参政党の新人、川裕一郎氏の2人。

気になっていたのは真冬の選挙の投票率だ。 石川県選管がきのう発表した「衆議院小選挙区選出議員選挙 投票結果(国内+在外)」によると、県内の投票率は56.26%(1区51.79%、2区56.33%、3区63.54%)で、前回の55.09%を1.17ポイント上回った。能登は震災以降で過疎高齢化が加速し、そして大雪にもかかわらず、投票率は1区、2区より高い。3区の激戦を反映したのだろう。ちなみに、総務省がきのう(8日)公表した全国の小選挙区の投票率は、石川県の数値とまったく同じ56.26%だった。前回と比べ2.41ポイント上昇した。

ちなみに、県内でこれまで戦後最低と言われた投票率は2014年12月の49.16%だった。ついでに述べると、この年の衆院選も冬場の予期せぬ選挙だった。当時の安倍内閣の支持率が下がっていたタイミングで、消費税増税の延期を国民に問うというシナリオで描かれ、「アベノミクス解散」と言われた。選挙では自民が単独で290議席を確保し大勝したものの、全国の投票率は戦後最低となり、52.66%だった。

それにしても、今回、北陸を含め日本海側などで記録的な警報級の大雪のなかでの投開票だったにもかかわらず、自民党が単独で総定数465の3分の2に当たる316議席を得て大勝を収めた。過去最多の議席、まさに歴史的な勝利だ。この勝利をバックに高市総理は、国民の信任が得られたとして「責任ある積極財政」などの政策を積極的に進めていくのだろう。

政治の動きを敏感に映す東京株式市場で日経平均株価は急騰し、一時前週末比で3084円高の5万7337円と初の5万7000円台に乗せた。終値は2110円高の5万6363円で史上最高値を更新した。盤石な政権基盤に期待を寄せ、マネーが市場に一気に流入した。国内の政治と経済、そして外交に高市政権はどう辣腕を振るうのか。

⇒9日(月)午後・金沢の天気   くもり

☆衆院選「当確」「当選」に沸く石川の自民陣営 

☆衆院選「当確」「当選」に沸く石川の自民陣営 

金沢市役所の前を行くと、選挙ポスター掲示板が4つも並んでいる=写真・上=。きょう投票の衆院選の石川1区のポスター掲示をはじめ、3月8日に投票の石川県知事選、そして同日投票の金沢市長選、市議補選の掲示板だ。4つもポスター掲示板が並ぶのは珍しい光景だ。今後さらに投開票などの準備もあり、県や市の選挙管理委員会は大変だろう。(写真・上は、金沢市役所前に並ぶ、手前から金沢市議補選、市長選、知事選、衆院選石川1区のポスター掲示板)

投票日のきょうは強い寒気が流れ込むんだ影響で、金沢の自宅周辺ではけさから新たに20㌢ほど雪が積もった。きょうが大雪のピークと気象台などは発表しているが。まさに「異例の選挙戦」に「異例の最強寒気」だ。その衆院選の結果は。

衆院選の投票が締め切られた午後8時すぎにテレビメディア各社の「選挙速報」が流れた。最初に小選挙区の石川1区(金沢市)の自民・小森卓郎氏と2区(加賀地区)の自民・佐々木紀氏の「当選確実」(当確)の速報、そして接戦だった3区(能登地区)は午後10時45分ごろに自民・西田昭二氏の当確が流れた。(※写真・下は、当確が報じられ、万歳三唱をする石川3区の西田昭二氏=午後10時45分、NHK画面を撮影)

開票作業が始まるのは午後8時以降だが、開票結果を待たずにメディア各社が当確が打つのはなぜか。この当確の根拠となるのが、NHKなどメディア各社が投票所で行う「出口調査」だ。投票所から出てきた有権者に対し、誰に投票したのかと直接質問し、集計する。それともう一つ、投票前に数回にわたって有権者の投票動向をさぐる「情勢調査」を行っている。この情勢調査と出口調査の結果が当確を報じる際の判断材料になる。

さらに、候補者が競り合っている場合は別の調査がある。メディアの業界用語で「開披台(かいひだい)調査」。午後8時に投票が締め切られると、各投票所から投票箱が続々と開票場に集まってくる。9時過ぎごろから開票作業が始まる。投票箱が開けられ、票がばらまかれる台を「開披台」と呼ぶ。その票を自治体の職員が候補者ごとに仕分けしていく。その職員の手元を双眼鏡で覗き、どの候補者が何票得ているかカウントするのだ。

今回の選挙では1区と2区は情勢調査と出口調査を当確の判断材料に。そして、3区は競り合っていたので、情勢調査と出口調査に加えて開披台調査をベースに当確を判断したようだ。

⇒8日(日)夜・金沢の天気    あめ

★期日前投票に人、人、人 / 能登の田んぼにコハチョウの群れ

★期日前投票に人、人、人 / 能登の田んぼにコハチョウの群れ

きょう期日前投票に行ってきた。あす8日は衆院選の投開票日だが、金沢地方気象台によると、冬型の気圧配置が強まる影響で日本海側を中心に警報級の大雪となる可能性があるようだ。予想されるあす午後6時までの24時間の降雪量は多い所で、北陸では70㌢となっている。金沢の有権者とすると、そんな大雪の日には投票に行けない。それなら、曇り空のきょう期日前投票に行っておこう。そんな気持ちになったのだろう、自宅近くの期日前投票所に行くと、有権者が列をなしていた=写真・上=。

これまで投票には何度も出かけているが、投票に列をなすというのは自身も初めて経験だった。150人ほどだろうか、順番待ちをした。15分ほど待って、投票を終えた。石川県選挙管理委員会のまとめでは、きのう6日までに期日前投票を済ませた人は約25万4000人で前回2024年10月の衆院選より5万3000人あまり増えているようだ(地元メディア各社の報道)。

あすの投票は県内で409ヵ所に投票所が設けられるが、大雪の影響が予想されるため、能登半島の中ほどに位置する七尾市が全ての投票所を1時間早く閉めるなど、7市町あわせて107カ所で最大で2時間早く投票が締め切られるようだ(同)。

話は変わる。きょう午後、所用で能登半島の中ほどにある志賀町に向かった。そこで見た光景が、田んぼでエサをついばむハコクチョウの群れだった=写真・下=。数え切れなかったが、数百羽はいただろうか。能登半島はコハクチョウや国の指定天然記念物オオヒシクイなどの飛来地として知られるが、自身がこれほど数多くのコハクチョウの飛来は初めてだった。毎年11月初旬ごろに越冬のためにシベリアからコハクチョウが能登に飛来し、3月になると北へ帰って行く。これまで能登の尖端に位置する珠洲市で何度か見かけたが、30羽ほどだった。

この地点より北側の志賀町富来の山間地には毎年春夏にコウノトリがつがいが台湾などからやって来て営巣している。去年は4羽のヒナを育てていた。そして、ことし5月31日には佐渡のトキが志賀町と隣接する羽咋市の邑知潟(おうちがた)周辺で放鳥される。冬にはコハクチョウ、春夏にはコウノトリ、そしてトキが飛び交う、なんとも珍しい光景が能登の空で描かれる。そんな日がやって来る。

⇒7日(土)夜・志賀町の天気   くもり

☆心和む兼六園の寒紅梅/選挙中、トランプ大統領がメッセージ

☆心和む兼六園の寒紅梅/選挙中、トランプ大統領がメッセージ

冬のこの時季に目を楽しませてくれるのが、先にブログ(今月4日付)でも述べた、「雪中四友(せっちゅうしゆう)」の花ではないだろうか。ロウバイ、ウメ、サザンカ、スイセンのこと。国の特別名勝・兼六園では寒紅梅が見頃を迎え、ピンクの花と真っ白な雪のコントラストが心を和ませてくれる=写真・上、6日午後1時ごろ撮影=。

兼六園は様々な梅の木が咲き誇ることでも知られ、「梅林」という特別なエリアがある。この場所は、昭和44年(1969)に明治百年記念事業として3千平方㍍の広大な場所に全国から約20種200本の名梅の苗木が集められ造成された場所だ。様々な梅の木が咲き誇るのは3月中旬からとなるが、そのトップバッターが早咲きの寒紅梅でもある。雪景色の中、紅梅の風情を楽しむ。恵まれたひと時ではある。

衆院選も最終戦に入り、マスメディア各社は世論調査による終盤の情勢を伝えている=写真・下=。読売新聞の6日付の一面は、「自民、単独過半数の勢い 中道は大幅減」の見出しで、自民党は優位に戦いを進めており単独で過半数(233議席)を超える勢いで、衆院の常任委員長ポストを独占し、各委員会で過半数を確保できる「絶対安定多数」(261議席)を自民単独で獲得することも視野に入る、と報じている。一方、野党第1党の中道改革連合は大幅に議席を減らす情勢のようだ。

毎日新聞の6日付の一面は「自維3分の2 うかがう 自民勢い 300超も」の見出しで、自民は序盤情勢の調査(1月28、29日)からさらに勢いを増し、単独で過半数を大きく上回り、300議席を超える可能性もあると報じている。日本維新の会を合わせた与党では3分の2(310議席)をうかがう勢いのようだ。中道改革連合は伸び悩んでおり、公示前の167議席を大きく下回る公算が大きいようだ。日経新聞も6日付の一面で「自維、300議席うかがう 中道、半減の可能性」の見出しで、与党の自民と日本維新の会が定数(465議席)のうち300を超える議席をうかがうと報じている。中道改革連合は公示前の167議席から半減する可能性がある、としている。

総選挙を経て、高市政権の基盤が強固になりそうだ。この流れに反応しているのはアメリカのトランプ大統領のようだ。メディア各社の報道によると、トランプ氏は自身のSNSで、高市政権を「完全かつ全面的に支持する」と表明した。3月19日に高市総理をホワイトハウスに招き、日米首脳会談を開催することも明らかにした。アメリカの大統領が日本の選挙期間中に特定の立場を示すのは異例とも報じられている。冷え切った日本と中国の関係があるなかで、選挙後、日米関係はどのようなステージへと展開していくのか。

⇒6日(金)夜・金沢の天気   くもり

★能登半島の真ん中、JR能登部駅に夢のある「トキ舞う壁画」

★能登半島の真ん中、JR能登部駅に夢のある「トキ舞う壁画」

能登半島を走る列車のJR七尾線の能登部駅がちょっと面白い。このブログ(2025年12月17日付)でも述べたが、歌手の一青窈さんがこの駅の前でポーズを取っている写真が中能登町の広報(2025年1月号)に掲載されている。そして、列車の発着を知らせるメロディーは一青窈さんの曲『ハナミズキ』だ。電車が通るたびにこのメロディーが流れる。「♪果てない夢が ちゃんと終わりますように 君と好きな人が百年 続きますように」。駅で列車が近づいてくると、このメロディーがじんわりと心に響いてくる。この町は一青窈さんの先祖の地でもあり、「一青」という地名もある。

そして駅でもう一つ面白いのが、鉄道線路の上をまたぐ渡線橋に描かれた壁画だ。トキやツルが能登の伝統的な祭りのキリコと青柏祭の「でか山」の周りを飛ぶ姿が描かれている=写真=。駅近くの石川県立鹿西高校の生徒たち4人が『能登の明るい未来』をテーマにJRの許可を得て、描いた。

確かに能登の未来を感じさせる壁画ではないだろうか。近くにある邑知潟にはナベヅルが飛んできたことが確認されている。そして、トキ。ことし5月31日に本州で初めてトキが能登で放鳥される。その場所が能登部駅とも近い邑知潟の周辺なのだ。生徒たちは列車の上をツルやトキが舞い、伝統のまつりと重ね合わせることで能登の新たな光景、能登の未来可能性を描いたのではないだろうか。

能登は自然環境と調和した農林漁業や伝統文化が色濃く残されていて、2011年には国連の食糧農業機関(FAO)から「能登の里山里海」が日本で最初の世界農業遺産(GIAHS)の認定を受けるなど、国際的にも評価されている。一方で、能登半島地震による人口減少、そもそも能登の将来推計人口は2045年には現在の半数以下になるとされ、「課題先進地域」でもある。そこに高校生たちが、この社会課題に挑んで能登の可能性を描いた。それがトキの壁画ではなかったろうか。

伝統文化を大切にする能登に、新たにトキがやって来る。かつて、本州最後の一羽のトキが能登にいた。「能里(のり)」との愛称で呼ばれていた。国の指示で1970年1月に捕獲され、繁殖のために佐渡トキ保護センターに移された。しかし、翌71年3月にケージの金網でくちばしを折ったことが原因で死んでしまった。もう半世紀も前のことだ。そのようなトキへの想いを祖父母から聴いて、あるいはトキの棲息の歴史を学んで描いたのだろうか。夢のある壁画だと思った。

⇒5日(木)夜・金沢の天気   くもり  

☆立春のひととき、ロウバイの花咲く 衆院選投票日は再び大雪に

☆立春のひととき、ロウバイの花咲く 衆院選投票日は再び大雪に

きょう4日は二十四節気の立春。降雪も一服し、金沢の気温は10度にまで上がり、3月上旬並みとなった。自宅の庭を眺めると、ロウバイ(蠟梅)が黄色い花をつけていた=写真=。雪の白さ、どんよりした空のグレイの風景にロウバイの薄い黄色が映えている。そして、ほんのりと梅の花のような香りが漂ってくる。

「雪中四友(せっちゅうしゆう)」という言葉がある。冬のこの季節に咲く4つの花(ロウバイ、ウメ、サザンカ、スイセン)のこと。ただ、庭の積雪は40㌢ほどあり、ロウバイの木の下にスイセンが生えているものの、雪に埋もれてしまっている。ウメとサザンカはまだ花のつぼみが固い。「雪中一友」の庭ではある。そして、立春の暖かさもつかの間、大雪はさらに続くようだ。

週末にかけて強い寒気が日本海側に流れ込む影響で、衆院選の投票が行われる今月8日には石川県内では警報級の大雪となるおそれが出ている。このため、石川県選挙管理委員はきょう県内19の市町の選管に通知を出して投票に影響が出ないよう対策の徹底を呼びかけた、とニュースが流れていた(地元メディア各社)。県選管では、小学校や公共施設などあわせて409ヵ所に投票所の設置を予定している。

通知では、▽大雪による渋滞や交通機関の遅れも予想されるとして自治体の職員などに早めに投票所に集合するよう求め、▽除雪の契約を結ぶ建設業者などと連絡を取り合い投票所周辺の除雪体制を確認することを呼びかけた。また、大雪で有権者が投票所に行くことが難しくなる可能性もあるとして、期日前投票を活用するよう周知することを求めた(同)。

この時季、北陸人はひたすら寒さに耐えながら春の気配が日に日に高まる「三寒四温」を待つ。そして、春一番の南風が吹くと、加賀や能登では「ぼんぼら風が吹く」と言って気持ちが踊り出すくらいにうれしくなる。「ぼんぼら」は生暖かいという意味だ。ゆっくりと春の訪れを待つ。

⇒4日(水)夜・金沢の天気   はれ

★震災の仮設団地めぐるバスで一票 衆院選の期日前投票所

★震災の仮設団地めぐるバスで一票 衆院選の期日前投票所

この冬に降った雪はJPCZ(日本海寒気団収束帯)の居座りなどが影響して、記録的だったようだ。金沢の1月の降雪量は152㌢となり、平年の2.2倍。150㌢を超えたのは15年ぶりとのこと(地元メディア各社の報道)。金沢だけでなく、能登や加賀でも平年の1.8倍の大雪となっている。いまも金沢の自宅周辺では40㌢ほどの積雪だ。この大雪の中、衆院選は中盤戦を迎えている。真冬の寒さの中、期日前投票も行われているが、能登半島地震で仮設住宅団地に住んでいる人たちにとっては、近くに投票場がないケースもある。このため、選管ではバスを手配して、「移動期日前投票所」として活用している。きのう(2日)現場に行ってきた。

輪島市選管では2日から5日にかけて、9ヵ所の仮設住宅団地で移動期日前投票所を開設する。大型の仮設住宅団地や、投票所まで距離がある中山間地の仮設住宅団地などに時間を区切ってバス投票所を手配している。そのうちの一つ、同市二俣町の仮設住宅団地を訪れた。中山間地でにあり、団地では31世帯が暮らしている。周囲には40㌢ほどの積雪があり、足元が悪い中でも、次々と投票に訪れていた=写真、2日午後4時40分ごろ撮影=。

バスは地元で使われている北陸鉄道の路線バス。車両中央部に投票用紙の記載場所と投票箱を備え、立会人は後方の座席から見守るという配置になっている。有権者の中には足が不自由なシニアもいて、バスに上がり降りする際には選管のスタッフの介助を受けながら投票を済ませていた。

輪島市は去年7月の参院選では仮設住宅の集会所に期日前投票所を設けていたが、投票所の設置などに負担が生じたため、今回の衆院選ではバスを活用した期日前投票所を設置したようだ。輪島市のほか、隣接する珠洲市でも学校や道の駅など12ヵ所で、投票箱を乗せたバスが巡ることになっている。

能登半島地震があった2024年の10月に衆院選があり、近くに投票所がない仮設住宅団地が多いことや、車を持っていない高齢者が団地に多くいることなどが浮き彫りとなった。これを受けて、能登のいくつかの選管では2025年の参院選でバスによる期日前投票の導入に初めて踏み込んだ。行政側には投票率の向上につなげたいとの思いもあるのだろう。震災と選挙のあり方を考えるモデルケースではある。

⇒3日(火)午前・金沢の天気   くもり

☆衆院選は「自民優勢」の流れか・・・メディア各社が情勢分析

☆衆院選は「自民優勢」の流れか・・・メディア各社が情勢分析

衆院選の投票まであと1週間となり、メディア各社が世論調査を発表している。共同通信社は第2回トレンド調査(回答1048人、1月31日・2月1日)を行った。それによると、高市内閣の支持率は63.6%で0.5ポイント増、不支持率は25.6%で0.6ポイント増で、前回調査(1月24、25日)とほぼ横ばいだった。比例代表の投票先は自民が36.1%で、前回調査から6.9ポイント伸ばした。立憲民主と公明の新党「中道改革連合」は13.9%で2.0ポイント増だった。望ましい選挙結果は「与党が野党を上回る」が42.4%、「与党と野党の勢力が伯仲する」が34.9%、「野党が与党を上回る」14.0%の順だった。ただ、今回の解散に賛成ですか、反対ですかとの問いには、「反対」が48.0%、「賛成」44.2%を上回っている。

朝日新聞社は調査(1月31日、2月1日・電話とネット)に取材情報を加えて中盤情勢を報じている(1日付・公式サイト)。衆院選(定数465)について、(1)自民党(公示前勢力198)は単独で過半数(233議席)を大きく上回る勢いで、日本維新の会とあわせて与党として300議席超をうかがう、(2)中道改革連合はふるわず、公示前勢力(167議席)から半減する可能性もある、(3)国民民主党はほぼ横ばい、(4)参政党、チームみらいが躍進――などの情勢と分析している。(※写真は、石川1区の選挙ポスター掲示板=金沢市泉野出町)

読売新聞社は序盤の情勢調査(1月27、28日・電話とネット)に加え、全国の総支局などの取材を加味して分析している(1月28日付・公式サイト)。自民党は小選挙区選、比例選とも優勢に戦いを進め、単独で過半数(233)をうかがう勢い。中道改革連合は伸び悩み、公示前議席を割り込む見通し。自民は289の小選挙区のうち、半数近くで優勢となっている。地域別でみると中国や九州などで安定した戦いを繰り広げている。保守地盤の強い富山、鳥取などでは、議席独占の可能性がある、と分析している。

自民優勢との情勢調査だが、きょう2日付の地元新聞を読んでいて、ちょっと気になる記事があった。石川県選管が期日前投票の中間まとめ(選挙7日前)を行ったところ、県全体の投票者数は6万3994人で、前回2024年10月の同期比で1万407人減っていて、率にして13.9%減となる。とくに1区(金沢市)では50.5%減となっている。冒頭で述べた共同通信社の調査で、今回の解散に賛成ですか、反対ですかとの問いには、「反対」が48.0%だった。有権者には「何のために選挙をするんだ」との思いが強くあるのではないだろうか。もちろん、金沢は記録的な大雪に見舞われ、足元が悪いという状況もある。ただ、同じ大雪となっている2区(加賀地区)では12.9%増、3区(能登地区)では1.85%減なので1区だけが半減のようだ。

まだ、中間まとめの段階だが、この現象をどう分析すればよいのか。そして、全国の傾向はどうか。最終的な投票率はどうか、気になるところではある。

⇒2日(月)午後・金沢の天気   くもり時々ゆき