★チラシに映る時代のトレンド
プロの広報マンだったらおそらくチラシ一枚でも無駄にはしないだろう。時代のトレンドを読み、仲間と論議し、どのようなデザイン、あるいはキャッチコピーだったら人々が気に留めて手に
取ってくれるだろうかと試行錯誤を繰り返し、そしてようやく一枚のチラシを世に出す。そのチラシには時代が投影されている。
きのう6日、石川県立音楽堂を訪ねた。大晦日の「岩城宏之ベートーベン全交響曲演奏」のインターネット配信の際、ホームページでPRしていただたお礼を述べるためである。コンサートの掲示板に貼ってあったチラシが気になり、チケットカウンターで一枚もらった。それが写真のチラシ。
金沢大学ほか、金沢工業大学、北陸大学、それにプロのオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の4者の管弦楽による合同コンサート(2月19日・金沢市観光会館)。指揮は金聖響氏、「スラブ行進曲」「弦楽セレナーデ」「交響曲第5番」のオールチャコフキーのプログラムだ。学生オーケストラとOEKの合同公演は珍しくない。私が振り向いたのはチラシのデザインだ。
「金聖響」似の指揮者が力強くタクトを振る姿が描かれインパクトのあるチラシだ。高校生から若い層ならピンとくる人も多いだろう。クラシックをテーマにしたコミック「のだめカンタービレ」(二ノ宮和子著・講談社)がブームだ。それを意識して、あえてチラシのデザインをコミック調にしたという当たりがミソなのだ。このチラシの発案者のY氏は「これだったら、クラシックを聴いたことがない若者でも、これを機会に演奏会場に一度足を運んでみようという気になるのではないか」と期待する。アニメブームという時代がこのチラシに映されている。
クラシックのファンは人口の数%に過ぎないと言われる。石川、あるいは北陸というマーケットの中でコンサート会場を満席にするのは至難のわざだ。Y氏らはいつもどうすれば会場を埋めることができるかと腐心している。その中からこうした柔軟な発想が生まれてくる。
⇒7日(土)午後・金沢の天気 ゆき

ッフは建物の周囲の雪かきでこの一年のスタートを切った。
実際に写真グラフを作ってみる。タイトルは<街角ショット3題>としよう。まずはことしのエトにちなんで。一番上の写真は、04年夏に神戸市内のオモチャ店で撮影したもの。イヌのオモチャが入った箱に「飼主募集中、エサは単3電池2本です」のキャッチコピーが面白い。気の利いたキャッチコピーが付いているとそれ自体が完結して、写真そのものが一枚の広告ポスターのようだ。
真ん中は、先日12月31日に東京のJR浜松町駅で撮った企業広告のスナップ写真。ニューヨークヤンキースの松井秀喜選手とニックネームでもあるゴジラと並べてデザインされた東芝のデジタル対応テレビのPRポスターだ。このポスターはどこにでもあるわけではない。JR浜松町駅近くに東芝の本社があり、ここでしか見れない、いわば「ご当地ポスター」のようなもの。
いた。「日本の現代音楽作品を幅広く紹介した功績」というのがその受賞理由だ。
ベートーベンの交響曲を1番から9番まで聴くだけでも随分勇気がいる。そのオーケストラを指揮するとなるとどれだけの体力と精神を消耗することか。休憩を入れるとはいえ9時間40分の演奏である。指揮者の岩城宏之さんがまたその快挙をやってのけた。東京芸術劇場で行われた2005年12月31日から2006年1月1日の越年コンサートである。
してこまめに顔を出している。
雪のまぶしさを久しぶりに感じた朝だった。雪原の純白さと、空の青さがなんとも言えぬ透明感があった。透明に近いブルーなのだ。この光景が目にしみて涙が出た。
昨夜、深々と雪が降る中、この「角間の里」であるセミナーが開かれた。テーマは「新技術コグニティブ無線とアメリカの取り組み」。端末が自分で空いている周波数帯を探し出して通信を始めることから、ユビキタスネットやブロードバンドで広く応用が期待される「コグニティブ無線」について、電波の規制改革が進むアメリカの実情を知るのがその内容だ。講師は、米FCC(連邦通信委員会)法律顧問のジェームス・ミラー弁護士。冷え込んだ外とは対照的に、古民家の中は随分と参加者の熱気にあふれていた。
