☆メディアのツボ-36-
テレビ局には「モルモット」といわれる番組がある。深夜帯にこれまで使わなかったタレントを起用して試しに番組をつくる。それが、視聴率を稼げると判断するとゴールデンタイムなどに持ってくる。実験動物にたとえた「モルモット番組」はタレントだけでなく、若手のディレクターの登竜門になったりする。 しかし、得てしてこのような野心的な番組には落とし穴が多い。
「モルモット番組」
その代
表格の番組がテレビ朝日系・火曜日夜9時の「ロンドンハーツ」かもしれない。何しろ、系列内部では「平均14%を超える高い視聴率をマークした」と評判がすこぶるいい。中でも05年10月に放送された「青木さやかパリコレへ!」は19.2%を獲得して、裏番組のガリバー「踊る!さんま御殿!!」を9.8%と1ケタに落とすというテレ朝にとっては「快挙」も成し遂げた。
正確に言うと、「ロンドンハーツ」は冒頭に記したモルモット番組ではない。同じテレビ朝日系の深夜0時45時の番組「ぷらちなロンドンブーツ」の主力スタッフが制作していたため、「ぷらちな」のゴールデン昇格番組と思われているが、実際は99年のスタート同時期では「ぷらちな」も放送されていたので兄弟番組である。
落とし穴というのは、その後、「ロンドンハーツ」は日本PTA全国協議会が小学5年生と中学2年生の保護者らを対象にした「子どもとメディアに関する意識調査」で、子どもに見せたくないテレビ番組の1位になる。しかも、3年連続である。PTAの調査内容をもう少し細かく紹介すると、「ロンドンハーツ」は親の12.6%が見せたくない番組に挙げ、2位の日本テレビ系「キスだけじゃイヤッ!」(8.3%)を大きく引き離している。若者には14%を超える人気番組かもしれないが、子を持つ親には「2ケタもの反感」を買っているのだ。
これまで見た番組の印象では、女性タレントが言い争うコーナー「格付けしあう女たち」が人気のコーナーだが、冷静に考えば、ギスギスした人間関係を助長し、「だからそれが何だ」と思いたくもなるシーンもある。そしてコーナータイトルも「ドすけべホイホイ」など、子どもからその意味を聞かれて親が返答に窮する内容なのだ。
テレビ局側は「頭の固いPTAが感情論で…」などと軽んじないほうがよい。子どもを持つ親たちは感情論ではなく、医学や発達心理学の論拠を得て理詰めで、テレビが子どもたちに与える影響を考え始めている。そして、NHKを含めテレビ業界を見つめる社会の目は年々厳しくなっている。
野心的で若手ディレクターの登竜門となる番組を制作をすることはテレビ局の生命線である。ただ、その評価の尺度が視聴率だけであってよいのか、いまがその価値基準に一定の線引きをする潮目の時だろう。
⇒10日(水)朝・金沢の天気 くもり
法案を出す出さないは内閣が今夏の参院選挙をにらんだり、各種の経済指標と照らし合わせてを決定することで論評する気はない。ただ、私自身、この残業問題というのは、この言葉を聞いただけでも正直うんざりするくらい憂鬱な気分になる。この問題で2年間苦しんだことがある。
す」と好印象を述べてくれる。その記念館に先日、ストーブの煙突が立った。
NHKホームページの紅白歌合戦のページでお詫びが出た。3日午後11時ごろにチェックした。文面は以下だった。「DJ OZMAのバックダンサーが裸と見間違いかねないボディスーツを着用して出演した件について、NHKではこのような姿になるということは放送まで知りませんでした。衣装の最終チェックであるリハーサルでは放送のような衣装ではありませんでした。今回の紅白のテーマにふさわしくないパフォーマンスだったと考えます。視聴者の皆様に深いな思いをおかけして誠に申し訳なく考えております」
「人類はどこから来て、どこに行くのだろうか」という壮大なテーマを掲げて、持続可能な社会とは何かを徹底して論理的に実践的に追求する、そんなドゥタンクなのだ。設立は2005年7月、京都市上京区室町道にある築150年の京町屋に研究所を構えている。
家人を列につけさせ、私は無料開放された兼六園にカメラのアングルを求めて入った。お目当ては兼六園の中でも見栄えがする、唐崎(からさき)の松の雪つりである。ごらんの通り、青空に映える幾何学模様の雪つりである。このほか、冬桜を撮影して列に戻った。思ったほど列は進んでいない。
ことしの総合トップは52.7%で「サッカー・2006FIFAワールドカップ 日本VSクロアチア」(6月18日・テレビ朝日)だった。試合はドローだったが、175分の緊張感はこのゼロの試合展開で保たれ、高視聴率に結びついた。以下8位まで「ワールド・ベースボール・クラシック」「ボクシング・亀田兄弟ダブルメイン」「トリノオリンピック」と続く。9位にようやくドラマ「HERO」31.8%(7月3日・フジテレビ)がランキングされてくる。そして、10位で「ボクシング・世界ライトフライ級 亀田興毅VSファン・ランダエタ」となる。つまり、年間の高視聴率10番組のうち、9つもスポーツものがランキングされた。
このニュースを読んで、去年7月、金沢大学で講演いただいたイギリスの大英博物館名誉日本部長、ヴィクター・ハリス氏=写真=の言葉を思い出した。ハリス氏は日本の刀剣に造詣が深く、宮本武蔵の「五輪書」を初めて英訳した人物だ。ハリス氏はヨーロッパ剣道連盟の副会長の要職にあった。そのハリス氏が講演の最後の方に以下のような苦言を呈した。
05年の大晦日から06年の元旦の年越しコンサート(東京芸術劇場)は岩城さんがベートーベンの交響曲9番までを全曲指揮する世界で唯一のクラシックコンテンツだった。経済産業省から事業委託を受けた石川県映像事業協同組合は、北陸朝日放送(HAB)にインターネット配信のコンテンツ制作を委託。HABはスカイ・A(大阪)と共同制作するという枠組みで05年のベートーベンチクルス(連続演奏)を番組化した。私はそのネット配信の総合プロデュース役で、演奏を聴きながら東京で越年した。
限りある天然資源、石油の可採年数はあと40.5年とされる。そこで「省エネ」と言って、長くも持たせよう、効率よく使おうと、地球温暖化現象ともあいまって世界中が大合唱している。しかし、養老氏は「ちょっと乱暴な言い方ですが」と前置きして、「省エネすれば石油資源の寿命が延びてしまう」「限りある資源だから一刻も早く使い切れ」「その先に幸せな地球が待っている」と断じる。 