★震源は能登半島を南下してくるのか 連動する活断層の不気味さ
前回ブログの続き。今月25日付のブログ『☆能登地震による液状化で電柱同士が接触し発火 これはレアケースなのか』を読んでくれた金沢の知人から、きのうメールがあった。「(26日の)震度5弱の地震で傾いて今にも倒れそうになっている電柱が内灘にある。危なっかしくて道路を通るのも不安になる」と。知人は内灘町の企業に勤めている。きょう現地を見に行った。
危なっかしい電柱がある場所は内灘町室地区の県道沿い。同町では元日の能登半島地震による震度5弱の揺れと液状化被害で全半壊の住家が686棟にも及んでいる。今月25日付ブログは、傾いた道路の電柱が地盤の液状化でさらに傾き、隣接する工場敷地内の電柱との電線が接触して発火したと書いた。危なっかしい電柱は発火した電柱と同じ県道沿いにあり、わりと近い。その傾き加減は素人目線で15度から20度はあるかもしれない=写真=。傾きが以前より大きくなったのは、ここ数日の雨と26日の地震の影響なのだろうか。この周囲の電柱もこれほどではないが軒並み傾いている。このまま倒れば人身事故になりかねない。
それにしても気がかりなのは、今月26日の震度5弱の揺れなど、このところ能登で頻発している地震の震源が元日の半島尖端から南下していることだ。地元メディアの報道によると、地震学者のコメントとして、元日の地震で動いた断層とは別の「羽咋沖西断層」が震源の可能性があるとしている。元日の震源は半島尖端の珠洲市だったが、このところの地震は半島の真ん中
の羽咋市の沖に位置する。さらに南下すると金沢に限りなく近いづいてくる。
金沢には「森本・富樫断層」がある=図=。国の地震調査研究推進本部の「主要活断層」によると、切迫度が最も高い「Sランク」が全国で31あり、その一つが森本・富樫断層だ。断層は全長26㌔におよび、今後30年以内の地震発生確率が2%から8%とされる。金沢市の公式サイトに掲載されている「平成24年度(2012)被害想定調査結果」によると、この森本・富樫断層で金沢市内中心部に直下地震が起きた場合、マグニチュード 7.2、最大震度7と想定されている。地震は連動する。連動しながら南に降りてくるのか。じつに不気味だ。
⇒28日(木)夜・金沢の天気 あめ
い」とのコメントが流れていた。
元日の能登半島地震の影響はさまざまな場所で起き、そしてさまざまなケースがある。その典型がこの事例だろう。地元メディア各社の報道によると、今月23日午後7時20分ごろ、金沢市に隣接する内灘町の県道沿いの電柱から出火し、消防がまもなく消し止めた。周辺の10戸ほどが3時間ほど停電した。近くの住人から「家が突然停電し、外の電柱が燃えている」と110番通報があった。
きょうその現場を見てきた。出火した電柱は地震による液状化被害が大きかった同町宮坂地区にある。出火した電柱は傾きが進み、近くにある工場敷地内の細い電柱との電線同士が接触して発火したようだ=写真・上=。この周辺ではこの電柱だけでなく相当数の電柱が傾いている。中には目算で20度ほども傾いているのではないかと思えるものもある。北陸電力の関連会社では、電柱の建て替え作業を進めているが、内灘町だけでなく能登でも相当数の電柱が傾いていて施工が間に合わないのだろうか。
ている。今回の地震で道路がいたるところで隆起したり陥没したりしている。地面がゆがみ、多くの住宅や電柱が傾いている。道路が15度ほど斜めになっているところもある。
別の被災者の話。元日の夕方の揺れで、慌てて外に出た。「家にまだ人がいます。誰か助けてください」とひたすら叫んでいた。すると一台の車が止まった。小学生の子供ら家族が乗っていた。30代くらいの女性が車の中から出てきて、「これを履いてください」と長靴をくれた。靴を履かずに靴下で外に出ていたことに気がついていなかった。女性は「東京に帰りますので」と言い、そのまま去った。そのときお礼も十分にできずにいた。その長靴の恩はいまも忘れられない。色とりどりの円模様が入った黒長靴だ。「お礼をしたい」と繰り返し話していた。
きのう夕方、金沢と能登を結ぶ自動車専用道路「のと里山海道」を走っていると、「スノータイヤ 早めに装着」と電光掲示板が出ていた=写真=。ノーマルタイヤからスノータイヤへの履き替えを促している。寒波が吹き込むと、のと里山海道の路面は凍結や積雪におおわれる。海岸沿いの道路は凍結し、山沿いの道路は積雪となる。なので、スノータイヤへの交換は北陸の冬では必須だ。冬の時季、のと里山海道や北陸自動車道で事故が多いのが県外ナンバーの車だ。スタッドレスなど冬用タイヤを装着していなかったために追突やスリップ事故などに遭遇する。そもそも、凍結や雪道での運転に慣れていないせいもあるだろう。話が逸れた。
したのは去年5月15日だった。その10日前の5日に同市で震度6強の地震があった。被災地を歩ていると、泉谷市長から声をかけられた。同市とは金沢大学の地域連携プロジェクトで協力関係にあったので、これまでも市長から何度か声をかけていただいた。
ンボールだ。環境と人権に配慮した建築家の工夫がそこに見えた。
ないが、それでは芸術祭にふさわしくない。そこで、鉄骨のような形状をした木製という稀にみる構造体になった。まさにこの発想がアートだと感じ入った。
町には北陸電力の志賀原発の1号機・2号機=写真=があり、現在は2機とも停止中なのだが、現地の人たちにとっては揺れが起きるたびに気が気ではないだろう。
かれ、それぞれ向きや傾斜の異なる断層を次々と破壊しながら大きく成長していった様子が明らかになっている。また、研究論文「2024 年 Mw 7.5 能登半島地震における複雑な断層ネットワークと前駆的群発地震によって制御される複合的な破壊成長過程」(研究者代表:奥脇亮・筑波大学生命環境系助教、深畑幸俊・京都大学防災研究所附属地震災害研究センター教授)は、「長く静かに始まり、向きや傾斜の異なる断層を次々と破壊した」と表現している。
1年ぶりの接種、8回目だった。医師は右肩にさりげなく接種。これまでは、15分ほど待合室で待機して、何もなければ退室だったので、今回も「このまま15分待っていればいいですか」と医療スタッフに問うと、「そのままお帰りください」とのことだった。新型コロナワクチンは、2023年度までは全額公費負担で無料接種が行われてきたが、今年度はインフルエンザと同じ予防接種扱い。なので自己負担、2300円だった。(※写真・上は、ファイザー社のワクチン=同社の公式ホームページより)
したように楽になった。感染症法に基づく外出自粛要請や濃厚接触者の特定などは廃止となり、マスク着用も個人の判断に委ねられるようになった。ところが、電車やバスの中はもちろんのこと、金沢の街を歩いていてもすれ違うほとんどの人がマスクを着用している。(※写真・下は、2020年4月に当時の安倍総理が1世帯2枚のマスクを配布すると説明=首相官邸公式ホームページ)
田町の仮設住宅では、地震の被災者が住んでいた182戸が近くを流れる河原田川が豪雨で氾濫して一帯が冠水した。仮設住宅に土砂が流れ込み、水が引いても一帯はドロ沼の状態だった=写真・上、9月22日撮影=。この豪雨でほとんどの世帯は近くの小学校体育館などの避難所に身を寄せている。今月15日に現地を訪れると、住宅の床や壁の取り換えや、泥を落とす作業、消毒などが行われていた=写真・中=。
仮設住宅を管轄する石川県庁では、被災者には再入居してもらうことを前提に年内をめどに仮設住宅の復旧作業を急いでいる。それにしても、被災者は元日の震災で避難所生活となり、7月上旬にようやく仮設住宅入居したものの、その3ヵ月後に豪雨で再び避難所生活を余儀なくされている。度重なる自然災害に翻弄され、心痛はいかばかりか。
真・下の㊤=。「スパイスカレー」の看板が見えた。このカレーの匂いに誘われて列ができたのだろうか。キッチンカーの場合は、食品衛生管理者講習を受講し、その後に飲食店営業許可(食品衛生法に基づく許可)を取得すれば開業できるので、震災以降ずいぶんと増えているように思える。