☆ヤエドクダミの可憐な花
じられていた。我が家でいま咲き誇っているのはドクダミの花、それもヤエドクダミだ=写真=。
ドクダミの花は普通、一重で十字の白い花のイメージだが、ヤエドクダミは八重の花が咲く。3年前にわざわざ植えたものだ。日陰が繁殖によいされ、塀に接する影の部分をその場所に選んだ。葉のカタチも独特な臭いも、一重のどくだみと同じ。ただ、ドクダミの一重の花は、真ん中の黄色い部分(これが本当の花)が目立つが、八重は全体が真っ白に見えてなんとも可憐な印象だ。
じつは、八重咲きの白い花びらのように見えるのは「総苞片(そうほうべん)」と言って、花びらではない。総苞片というのは、花を抱く葉なのだ。苞葉とも言われている。我が家の庭には一重のドクダミも咲いているが、このところ毎日、このヤエドクダミを眺めては悦に入っている。
ドクダミ、ネット検索で調べると「毒痛み」と漢字で書いてるものもある。その生命力と繁殖力には驚かされる。地下茎を伸ばし、地上に芽を出して群生する。裏庭にスギゴケを繁殖させよと草むしりをしているが、一重のドクダミが顔を出して、抜いても抜いても根気よく生えてくる。この生命力を見ていると、人はドクダミには勝てないなと思ってしまう。葉はハートのカタチをしていて、かわいくもあるが、独特の臭気がある。
においのもとになっているのがデカノイル‐アセトアルデヒドという精油成分。これがペニシリンをしのぐといわれるほど強力な殺菌作用があるらしい。黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、白癬菌などの細菌や、ある種のウイルスの活動を抑える力があり、傷口の止血や再生にも効果があるとされる。小さいころ、「擦り傷にはドクダミの葉をこすればよい」と言われた覚えがある。古くから民間治療薬として用いられてきた。最近では、抗カビや抗菌作用に、さらに独特の臭いは白アリなどにも予防剤としても使われているようだ。
そういえば、金沢市内の居酒屋でドクダミの天ぷらを食べたことがある。マスターに「においが全然しないね」と問うと、一度高温でゆがくとにおいが抜けると話していたこと思い出した。
花言葉を調べると、「白い追憶」「野生」とある。その生命力から「野生」、そして、ツンとくるにおいが忘れられないから「白い追憶」なのだろうか。
⇒11日(土)朝・金沢の天気 はれ
の証言者になったような、ちょっと浮ついた高揚感もあった。以下、自宅でテレビ中継を視聴した印象である。
報道によると、安倍総理は討議に参考データを提出し、現在、世界経済がリーマン危機前に酷似していると指摘。その理由として、最近のエネルギーや食料など商品価格がリーマン・ショック前後と同じく55%下落。さらに、新興国の投資や経済成長も同じ落ち込みを示し、新興国から資金の流出が再び起きている。主要国の成長率見通しの下方修正が繰り返されるのも当時と同様だと説明し、「かなり世界経済のリスクが高い」と発言した。
た。会見が終了したのは11時32分だった。日をまたぐ直前まで記者会見を実施したのは、沖縄のアメリカ軍属の男による女性の遺体遺棄事件について、首脳として何とかサミットが始まる前にけじめをつけておきたかったのだろう。ある意味でギリギリ間に合ったと、政府関係者は胸をなでおろしているかもしれない。以下、共同記者会見の様子を=写真・「NHKニュース」=をテレビで見ていてのメモだ。
られる権利のために一緒に立たなければいけません。核保有国として、核兵器を使用したことがあるただ一つの核保有国として、アメリカ合衆国は行動する道義的な責任を持っている。私たちは一カ国ではこの努力を成功させることはできないが、リードすることはでき、始めることはできる。 今日、私は信念として、アメリカが核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束する。)
アメリカのオバマ大統領が被爆地、広島を訪れることが決まったと昨夜、テレビのニュース速報が流れた。5月27日の伊勢志摩サミット終了後に、安倍総理とともに広島を訪問する。任期の最終年で今回を逃せば、現職のアメリカ大統領の広島訪問の実現は難しいと、日本とアメリカの両政府は水面下で相当調整を進めてきたようだ。2009年4月、プラハでの演説でオバマ氏は「核兵器なき世界」を提唱し、ノーベル平和賞を受賞した。唯一の戦争被爆地の訪問は7年の歳月を経てようやく実現することになる。
かつて鳥羽では真珠養殖にとって、海女はなくてはならない存在だった。海底に潜ってアコヤ貝を採取し、核入れした貝を再び海底に戻す作業が仕事だった。赤潮の襲来や台風の時には、貝を安全な場所に移す作業に従事した。海女の潜水技術がなければ御木本幸吉の養殖真珠の成功はありえなかった。現在は養殖技術が発達し、海女の作業の必要性はなくなったが、ミキモト真珠島では伝統的な海女の潜水作業が1時間ごとに実演されている=写真=。単なるショーではなく、「真珠養殖の功労者」を記念するイベントとして紹介している。
マリーゴールドなど使って、赤や青、黄色など花の色分けでサミット参加国の国旗をあしらった花壇が設置されている。随分と工夫を重ねたディスプレイだと感心する。花でサミットの成功を祈念する地域の人たちの意気込みが伝わってくる。
ディアセンターがある。野次馬根性で会場を見学してみたいと現地を訪れたが、入口で丁重に断わられた。確かにまだ工事中なので関係者以外の立ち入りは難しい。本館メインアリーナでは、テレビなど映像メディア向けのブースが120も準備される。サブアリーナでは記者の共用作業スペースとして800席の設ける準備が進んでいる。サンアリーナ南側では仮設の別館が設けられ、新聞や雑誌など国内メディアの記者たちの作業場となる。別館ではビュッフェ形式のダイニングスペースが設けられる。ざっと5000人のメディア関係者の参加が予想されている。伊勢志摩からどのようなニュースが世界に発信されるのか楽しみが増えた。
設や広場の看板を見渡すと、すべてが日本語と英語の表記、ガイドでもショッピングでも店員スタッフが英語で対応している。様子を見る限り、スタッフの対応は下から目線でも上から目線でもない。客と正面から向きあって、丁寧に商品説明をしている。
2日目は伊勢神宮の内宮(ないくう)=写真・上=と外宮(げくう)を訪れた。いにしえより「お伊勢さん参り」は日本人の心をつかんで離さなかった聖地巡礼の場だ。おそらく我が家の遠い先祖たちも参拝しただろうと想像すると緊張感も湧いてくる。
を起こし日本を守ったとして「昇格」したとのこと。神様にも論功行賞があって面白い。
テロリストも近づけないだろうと想像する。先の運転手によると、6機分のヘリポートがすでに設置されている。現地ではサミットに向けた準備が着々と進んでいる。
ンサの像が出迎えてくれる。セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』に登場する二人。まっすぐな理想主義を掲げる主人公のドン・キホーテと対照的に、大食漢で肥満、現実派の従者サンチョ・パンサ。二人のキャラは人間性を表現する永遠のテーマだろう。レストランで、スペイン産イベリコ豚のパエリア、小エビのアヒージョ、アサリのオーブン焼き、それにスペイン産の赤ワインも注文して、束の間の食事を堪能した。
夕方、鳥羽市にある相差海女文化資料館を訪れた。相差は「おおさつ」と読む。かつて記者時代に能登半島・輪島市の海士町や舳倉島を訪れ、海女さんたちを取材し、ルポルタージュを描いたので、伊勢志摩の海女さんたちにも以前から関心を寄せていた。同市国崎では海女さんたちがとったアワビを熨斗あわびに調製して、伊勢神宮に献上する御料鰒調製所がある。二千年の歴史があるといわれる。資料館では、深くはやく潜るために石を重りにした石イカリがあった。平均50秒という海女さんの潜水時間を有効に使うため、速く深く潜るための道具である。かつて輪島でも夫婦舟といって、石を抱いて船に海に潜った海女がアワビをとり、命綱をクイクイと引っ張ると、舟上の夫が綱をたぐり寄せて海女を引き上げる。輪島と同じ漁法だ。写真(下)にあるセイマン(星形)とドウマン(網型)は海女が磯着に縫った魔除けのまじない。それほどに命がけの仕事でもあった。