☆異次元緩和は「MMT」のお手本なのか
平成元年(1989)、バブル経済の絶頂期だった。その年、株価は史上最高値3万8915円をつけた(12月29日)。その後、バブル景気は徐々に崩れ平成9年(1997)には山一証券など金融機関が破綻した。平成12年(2000)にはITバブルで株価は2万円台を回復するも、翌13年9月のアメリカ同時多発テロ事件で1万円を割り込む。平成20年(2008)のリーマンショックで一時7000円を割り込み、バブル崩壊後の最安値に(10月28日)。平成25年(2013)からの日銀の大規模な金融緩和で株価は上昇に転じ、平成最後の取り引きとなったきょう26日は2万2258円だった。平成の株価はまるでジェットコースターのようだった。
話は変わるが、いまメディアの経済記事のトレンドは「MMT」だろう。Modern Monetary Theory(現代金融理論)。アメリカの金融情報情報サイト「
記事からMMTを要約する。自国で通貨を発行している国家は、債務返済に充てるマネーを際限なく発行できるため、政府債務や財政赤字で破綻することはない。景気を上向かせ、雇用を生み出していくために、過度なインフレにさえならなければ、政府は積極的に財政出動すべきだ、とする論だ。
こうしたアメリカ側からのMMT論を警戒しているのは政府、日銀、財務省だ。財政規律を緩めかねないからだ。MMTに反論するため、今月17日に財務省が財政制度等審議会の分科会に出した資料は63㌻におよぶ(財務省ホームページより)=写真・下=。この中でMMTが指摘する「日本国債は大半が国内で保有されるため破綻しない」などの意見に対し、国債の海外投資家の保有割合が高まっているデータや、MMTに批判的な著名な経済学者ら17人の意見を掲載している。そのうちの一つを紹介すると。
ロバート・シラー氏(イェール大学、経済学者)の ヤフーファイナンスでのインタビュー(2019年2月26日)。「パウエル議長が(議会証言で)受けた質問にMMTについてのものがあって、これは最近出てきたスローガンだ。もしも大衆が望むなら、政府はどこ までも財政赤字を無限に続けられるというものだと思うが、これはこのタイミングで出てきた悪いスローガンだと思う。一部の人々にとって政治的には有用なものだ。」
シラー氏の論調はどこかで読んだ。平成25年4月に日銀の黒田総裁が「かつてない異次元のレベル」と言って始めた超金融緩和について、メディアの論調がこうだったではないか。「日銀がアベノミクスに加担してよいのか」と。結論、やはりMMTのお手本は日本なのかもしれない。
⇒26日(金)夜・金沢の天気 くもり時々あめ







被災地を取材に訪れたのは震災から3ヵ月後だった。柏崎駅前の商店街の歩道はあちこちでひずみが残っていて歩きにくく、復旧半ばという印象だった。コミュニティー放送「FMピッカラ」はそうした商店街の一角にあった=写真=。祝日の午前の静けさを破る震度6強の揺れがあったのは午前10時13分ごろ。その1分45秒後には、「お聞きの放送は76.3メガヘルツ。ただいま大きな揺れを感じましたが、皆さんは大丈夫ですか」と緊急放送に入った。午前11時から始まるレギュラーの生番組の準備をしていたタイミングだったので立ち上がりは速かった。
金沢に住む一人として、当時はバブル経済の崩壊と大学移転のタイミングが重なり、その後の「失われた20年」と称された景気後退期には大学と県庁の移転が相次ぐことで、金沢の中心街が急速にさびれたと感じたものだ。片町という金沢きっての繁華街が「シャッター通り」になりかけていた。金曜日の夜だというのに、片町のスクランブ交差点には人影が少なく、「もう金沢も終わりか」と感じたのは私だけではなかっただろう。
さ」だった。それが作品名になった。昆虫学者の末裔らしい、理知的で面白いタイトルだ。
このとき自身は金沢大学の地域連携推進センターでコーディネーターの職に就いていた。2年前の平成17年(2005)1月に北陸朝日放送報道制作局長の職を辞していた。50歳になり「人生ひと区切り」と。すると、かつての取材先でもあった金沢大学の理事・副学長から誘われた。平成19年に学校教育法が改正され、大学のミッション(教育・研究)に新たに社会貢献が加わることになるとの話だった。「地域にどのような課題があって、そのキーマンは誰か、宇野さんはよく知っているはずだ。新聞・テレビでの知見を大学で活かしてみないか」と。テレビ局を辞した年の4月に大学の地域連携コーディネーターに採用となった。