★旧統一教会問題 タレ流し中継と「異議あり」
映像をそのまま流すことをテレビ業界では「タレ流し」と言ったりする。「タレ流しの記者会見」という場合は、会見を生中継でそのまま放送するという意味だ。きのう日本テレビ系のチャンネルで午後2時からの『情報ライブ ミヤネ屋』を見ていた。冒頭から世界平和統一家庭連合(旧「統一教会」)による、記者会見の生中継だった。
政府は宗教法人法に基づく調査の方針を固め、同法が規定する「質問権」を旧統一教会に行使すると表明したことを受けて、教団改革推進本部長の勅使河原秀行氏が会見を行った。テロップでは「速報 旧統一教会 6度目会見」とあった。冒頭で勅使河原氏は「政府の方や国会議員が対応に当たらなければいけない事実について、申し訳なく思っている」と頭を下げ、「質問権が来たら誠実に対応する」と述べていた。が、その後に教区長という役職に就く「2世信者」を20人ほど会見場に並ばせたり、女性信者の元夫がテレビに出演し教団の問題を訴えたことに対し自らの正当性を主張したりと、一方的な会見内容だった。
このようなタレ流しの会見は違和感を感じるものなのだが、むしろ面白く感じたのは、リアルタイムで「異議あり」を掲げるチェックがあったからだ。全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士と、ジャーナリストの鈴木エイト氏が会見を視聴しながら、その都度、「異議あり」とフリップを出す。すると出した回数がカウントされる=写真、20日放送『情報ライブ ミヤネ屋』より=。おそらく、この2元中継は番組が独自に考案した視聴者のストレス緩和の手法なのだろう。
番組が会見の中継を中断したのは、上記の教団の違法行為を訴えた元夫に反論するため、教団側が元妻のVTRを流そうしたときだった。「個人情報に関わる問題なのでいったん止めます」とアナウンスして中継を中止した。これは番組としてまともな判断だった。2世信者たちを会見場に並ばせたりしていたので、おそらくVTRの内容も教団側がシナリオを書いた元夫に対する否定的なコメントであろうと番組側が判断したに違いない。
番組を見ていて、ふと考えたことがある。土地不動産や預貯金、生命保険といった資産をすべて献金した高齢信者が家族と離れ離れになっている場合、どのように暮らしているのか。
以下まったくの憶測だ。身寄りのない高齢の単身、あるいは夫婦の信者に生活保護費を受給させて、教団あるいは教団関係者のアパートに集団で住まわせる。その代わり、支給された生活保護費を教団側に献金させる。いわゆる「囲い屋」の手法だ。地域によって生活保護費は異なるが、単身者は住居費を含め12万円ほど、夫婦は16万円ほどだ。以上はまったくの憶測ではある。メディアはすでに取材に入っているかもしれない。
⇒21日(金)午前・金沢の天気 はれ
散命令の事由に当たると定めているが、法令違反の要件については民事裁判の判決(民法の不法行為)では根拠にならず、刑事罰などが必要になるとの認識を示した。
きょう午前中のNHKの国会中継。衆院予算委員会で野党の議員が日銀の異次元の金融緩和が円安を加速させていると、黒田東彦総裁の責任を問い質していた。以下。
5年に1度の中国共産党大会が16日、開幕した。党トップの習近平総書記(国家主席)は活動報告で、台湾統一について「必ず実現しなければならないし、実現できる」と語った。5年前の報告より大幅に表現を強めた。党大会では異例の3期目続投を決める見通し。習氏は超長期政権を視野に、台湾統一を事実上の「公約」に掲げたかたちだ(17日付・日経新聞)。
自身が注目したのは、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射に関連する質問だった。問いでは「政府は、外国からミサイル攻撃を受ける前に、相手国のミサイル発射基地などを攻撃する『敵基地攻撃能力』の保持を検討しています」との説明で、賛否を尋ねている。「賛成」が54%、「反対」が38%となっている。弾道ミサイル発射は9月25日以降7回目、そして、調査期間中のきのう9日未明にSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの発射があり、急激高まった世論の危機意識のあらわれとも言える。
去年10月19日にも半島東部の潜水艦の拠点となっている新浦(シンポ)付近から、SLBMを東方向に発射させている。このときの労働新聞(同20日付)は「조선민주주의인민공화국 국방과학원 신형잠수함발사탄도탄 시험발사 진행」(国防科学研究所が新型潜水艦発射弾道ミサイルを試験打ち上げ)の見出し=写真=で、2016年7月9日にSLBM「北極星」を初めて発射した潜水艦から再び新型SLBMの発射に成功し、国防技術の高度化や水中での作戦能力の向上に寄与したと記事を掲載している。
そもそも、中国とロシアがなぜ国連安保理の常任理事国なのか。中国の場合。もともと常任理事国は第2次世界大戦の戦勝国である国民党の中華民国だった。それが中国共産党に追われ台湾に逃れる。アメリカのニクソン大統領の中華人民共和国への訪問が公表され、国際社会がにわかに動いた。1971年10月のいわゆる「アルバニア決議」によって、国連における中国代表権は中華人民共和国にあると可決され、中華民国は常任理事国の座から外され、国連を脱退することになる。代わって中国が国連に加盟し、台湾の常任理事国を引き継ぐことになった。では、常任理事国として相応しいとする正当性はどこにあったのだろうか。
きのうの衆院代表質問で立憲民主党の泉代表は、本来ならば岸田総理の所信表明演説に対する質疑となるが、矢面に立ったのは細田議長だった=写真・上=。旧統一教会の関連団体の会合に4回出席し、地元の島根1区で選挙支援を受けたことをA4用紙一枚でまとめ、記者に配布していた(9月29日)。ところが、その後も教団組織票の差配などの証言が次々と出ている。
泉代表は真後ろの議長席を見上げて、細田議長に異例の質問を浴びせた=写真・下=。「細田議長、あなた自身その中心人物として、4つの会合への出席、関連団体の名誉会長就任、選挙の支持を得ていた、これを認めましたね。今うなずいていただきましたね」
記事では、「Japan issued an alert to some citizens to take cover.」と、日本でのJアラートによる避難勧告の様子も伝えている。
防衛省公式サイトによると、北朝鮮はきょう4日午前7時22分ごろ、北朝鮮内陸部から東に向けて弾道ミサイル1発を発射した。同28分から29分ごろに青森県上空を通過した後、同44分ごろに太平洋上の日本のEEZの外に落下した。最高高度は1000㌔、飛翔距離は4600㌔と推定される。日本政府は、Jアラート(全国瞬時警報システム)で、北海道と青森を対象に警戒を呼びかけた。
日本列島の上空を通る弾道ミサイルを発射したのは、2017年9月15日以来となる。このとき発射されたのは、北朝鮮が「火星12」と称していた中距離弾道ミサイルで、北海道の襟裳岬の上空を通り、飛翔距離は3700㌔だった。同年8月29日に発射した中距離弾道ミサイルもほぼ同じ北海道上空を通る飛行コースだった。憶測だが、北朝鮮は東北地方から北海道の上空を中距離弾道ミサイルの「発射実験ル-ト」として設定しているのではないか。航空機や船舶はもとより、上空を弾道ミサイルが通過したと判断される地域の安全確保の観点からも極めて問題のある行為だ。
いったい何を想定して今回、中距離弾道ミサイルを発射したのか。飛翔距離は4600㌔だ。距離としてはこれまでの弾道ミサイルで最長と言える(防衛省資料「北朝鮮による核・弾道ミサイル開発について」より推定)。この射程内には、アメリカ軍のアジア太平洋地域の戦略拠点であるグアムがすっぽりと入る。核弾頭が搭載でき高いステルス性能を持つB2戦略爆撃機などが展開するアンダーセン基地がある。