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☆カニの季節へ「Go To」

☆カニの季節へ「Go To」

   あと1ヵ月もすればカニの季節だ。毎年のことながら、そわそわする。11月6日午前0時で日本海側でズワイガニ漁が解禁される。香箱(こうばこ)ガニと呼ばれるメスは12月29日まで、オスは来年3月20日までの漁期だ。北陸人は、初日は高値がするので買い控え、1週間ほどして値が落ち着いてきたことから初物を味わう。この時季、スーパーマーケットの魚介類の売り場に行くと、同じ思いの人たちが大勢いて、茹でガニのコーナーをじっとのぞき込む人々の姿が一つの風物詩のようでもある。

   先日、東京に住む知人が、「山手線の駅で北陸のカニの解禁がポスターが貼られているよ」とメールで画像を送ってくれた。かなり凝ったデザインだ。「本当は、こっちか会いに行きたいくらい。」とチャッチコピーで、ズワイガニが北陸新幹線に乗っかっている図柄=写真・上=。新幹線に乗って北陸にカニを食べに来てね、という単純なデザインなのだが、カニを新幹線に乗せるという発想が面白い。逆にもう一つの図柄は、パソコンとカニを組み合わせた意外性もあるが、「このおいしさは、オインラインじゃ伝わらない。」のキャッチコピーがむしろ心に響く=写真・下=。

   これらのポスターはひょっとして、東京のカニ愛好家の心を揺さぶり、コロナ禍で冷え込んだ経済対策として、政府が打ち出している「Go To Travel」とマッチするかもしれない。旅行会社のサイトをのぞくと、1泊5万円近くのカニのフルコース付プランなどが続々と出ている。 何度か宿泊したことのがある能登半島の和倉温泉の旅館のサイトをチェックすると、カニのフルコース付で1泊2名で8万3600円(税込9万1960円)だが、「Go To クーポン35%+ポイント5%で3万2595円引、地域共通クーポン1万2000円分も使えてさらに安く」とキャンペーンをはっている。このプランは人気なのだろう、来年1月いっぱいまで予約でほぼ埋まっている。

   「カニには地酒が合う」と言われる。能登のズイワガニには能登の地酒がマリアージュ(料理と酒の相性)と自身も勝手に思い込んでいる。ぴっちりと締まったカニの身には少々辛口が、カニ味噌(内臓)には風味のある地酒がしっくりなじむ。至福の季節が待ち遠しい。

⇒5日(月)午前・金沢の天気    あめ時々くもり

☆金沢悲喜こもごも、兼六園の間近で火の手

☆金沢悲喜こもごも、兼六園の間近で火の手

   金沢に住む一人としてうれしいニュースがあった。民間のシンクタンク「森記念財団都市戦略研究所」がまとめた政令指定都市など109の都市と東京23区を対象にした都市ランキングで、金沢市が前年より順位を一つ上げ8位となり、今年もトップ10にランクインした。金沢は「文化・交流」分野でイベントの開催数などの「ソフト資源」が高く評価され、また、「研究・開発」分野で金沢大学などの研究拠点の論文数なども評価さた(9月21日付・NHKニュースWeb版)。ちなみに、ランキングの1位は京都市、以下、大阪市、福岡市、横浜市、名古屋市、神戸市、仙台市と続く。大学が都市ランキングに寄与できたことはうれしい。

   一方で残念なニュースもあった。きのう21日午前中、兼六園と金沢城近くの道路を自家用車で通ると、車も人もとても多かった。連休中とあってマイカーでの観光客が多かった。そして、午後3時ごろ、消防車のサイレンがけたたましく鳴った。その時、大学の研修に参加していた。休憩時間だったので、スマホをチェックすると、「兼六園近くで火災」と。兼六園と大学は直線距離にして4㌔余りなのでサイレンがよく聞こえた。

   火災の現場は兼六園の桂坂近くの飲食店だった。金沢城に向き合った、いわば兼六園の正面入り口近くだ。午前中の観光のにぎわいを見ていたので、市民よりむしろ観光客が騒然となったことは想像に難くなかった。夕方のテレビを見ると、兼六園には直接的な被害はなかったが、園内に煙が立ち込め、逃げ惑う観光客が多く見られた。テレビ局のインタビューに「黒煙がどんどん押し寄せてきて恐ろしかったです」と、男性の観光客は汗をぬぐっていたシーンが印象的だった。

   政府の観光支援事業「Go To トラベル」がこのところ順調なだけに、今回の火災は金沢観光に水を差さしたのはないかと懸念している。「Go To トラベル」は1人1泊当たり1万4千円が上限の割引額があり、加賀温泉(山代、山中、片山津、粟津)や能登の和倉温泉の高級旅館がにぎわいを見せている。宿泊客の観光ルートが金沢であり、兼六園だ。また、来月からは東京発の「Go To トラベル」も解禁となるため、観光客は今後増えるだろう。

   今回の火災が全国ニュースとなっただけに、兼六園が敬遠されるのではないだろうかと案ずる。直接的な被害はなかったにせよ、多くの人は「兼六園火災」とイメージしているだろう。4連休最終日のきょうも通常通り開園している。

⇒22日(祝)午前・金沢の天気    くもり時々はれ