#雷鳴

☆雷鳴とどろく冬の金沢は「カミナリ銀座」 雷サージがスマホやPCを襲う

☆雷鳴とどろく冬の金沢は「カミナリ銀座」 雷サージがスマホやPCを襲う

  きょうも明け方に雷鳴がとどろいた。起きて、パソコンの電源ケーブルを外していたかどうか確認し、また寝た。雷が直接落ちなくても、近くで落ちた場合には「雷サージ」と呼ばれる、瞬間的に電線を伝って高電圧の津波現象が起きる。この雷サージが電源ケーブルを伝ってPCの機器内に侵入した場合、部品やデータを破壊することになる。万が一に備えて、雷害からPCを守るためにガードコンセントを使用しているが、それでも念には念を入れて冒頭の確認をする。うっかり電源ケーブルを外さずに外出し、雷が鳴り慌てて帰宅することもままある。金沢に住んでいると、雷は身近な危機なのだ。

  何しろ金沢は「カミナリ銀座」。全国の都市で年間の雷日数が30年(1991-2020)平均でもっとも多いは金沢の45.1日だ(気象庁公式サイト「雷日数」)。ちなみに、東京は14.5日、仙台は9.8日となっている。雷がとどろけば、落雷も発生する。石川県の消防防災年報によると、県内の落雷による火災発生件数は年4、5件だが、多い年(2002年)で12件も発生している。歴史的に知られるのは、1602年(慶長7)に金沢城の天守閣が落雷による火災で焼失。ほかにも、金沢の神社仏閣での被災事例が多い。雷が人々の恐怖心を煽るのはその音だけではなく、落雷はどこに落ちるか予想がつかないからだ。(※写真・上は、北陸電力公式サイト「雷情報」より)

  このため、金沢では落雷などによる火災に備える防災意識が高い。身近で言えば、建築基準法では高さ20㍍以下の建築物には避雷針の設置義務はないにもかかわらず、戸建て住宅で設置している家を見かける。また、地域として消火活動に取り組む自主防災組織がある。城下町独特の細い路地がある町内会では、「火災のときは家財道具を持ち出すな」というルールがある。避難の邪魔になるものをお互いが持ち出さないとの決め事だ。金沢の古くからの都市計画では、「広見(ひろみ)」と呼ばれる街中の広場が市内の何ヵ所で設けられている。これは藩政時代から火災の延焼を防ぐため火除け地としての役割があったとされる。(※写真・下は、金沢市寺町5丁目の通称「六斗の広見」。近くに「忍者寺」として知られる妙立寺がある)

  金沢など冬場の北陸に雷が多いのは、大陸から吹く冷たい風と、日本海を流れる対馬暖流の温度差が大きく開き、海側から上昇気流が発生し、雷を生み出す積乱雲が発達しやすい気象状況にあるからとされる。取り留めもない、雲をつかむような話になってしまった。

⇒6日(金)夕・金沢の天気    あめ

★雷鳴とどろくJPCZの朝

★雷鳴とどろくJPCZの朝

   朝から雷鳴が響き渡たり、自宅周辺の積雪は15㌢ほどになっている=写真・上=。この時季の積雪をともなう雷を北陸では「雪出しの雷」や「雪おこしの雷」と言う。ちなみに、気象庁の雷日数(雷を観測した日の合計)の平年値(1991-2020年)によると、全国で年間の雷日数がもっとも多いは金沢の45.1日だ。12月から2月にかけての冬場に多い。いよいよ来たか冬将軍。

   問題はこの冬の積雪量だ。気象予報士が大雪の予想でキーワードとしてよく使うのが「ラニーニャ現象」。同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象をいう。ラニーニャの年には豪雪がやってくる。あの1981年の「五六豪雪」も1963年の「三八豪雪」もラニーニャだったと言われている。

   さらに近年よく使われるキーワードが「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」だ。シベリアから寒気団が日本海に向かって流れてくる際に朝鮮半島北部の白頭山によって、いったん二分されるが、その風下で再び合流し、雪雲が発達しやすい収束帯(ライン)となって北陸地方などになだれ込んでくる。2021年1月にJPCZが若狭湾付近に停滞して大雪が降り続き、福井県の北陸自動車でおよそ1600台が2日間動けなくなったことが連日ニュースとなった。

   今回の降雪もこのJPCZの影響のようだ。NHKニュースWeb版(19日付)によると、強い冬型の気圧配置はきょうも続き、北日本から西日本の日本海側を中心に雪が続く見通し。とくに東北南部や北陸は夕方にかけてJPCZの影響で、局地的に雪雲が発達し、平地でも大雪となるおそれがある。あす20日昼までの24時間に降る雪の量はいずれも山沿いの多いところで、新潟県で70㌢、東北と北陸で50㌢と予想されている。

   話はがらりと変わる。北朝鮮はきのう18日、半島西岸から日本海に向けて弾道ミサイルを2発発射した。最高高度は550㌔程度で、500㌔程度飛翔し、日本のEEZ外に落下したと推測される。きょうの北朝鮮の国営メディア「労働新聞」Web版は「국가우주개발국 정찰위성개발을 위한 중요시험 진행」の見出しで 宇宙開発事業団の偵察衛星開発のための重要な試験を実施したと報じている=写真・下=。

   実験では、宇宙環境における撮影やデータ転送の技術で「重要な成果」を得たとし、2023年4月までに「軍事偵察衛星1号機の準備を終える」と報じている。偵察衛星の打ち上げなのか、あるいは、それを名目とした事実上の長距離弾道ミサイルの開発なのかは定かではない。ただ、この記事では、「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の保有などを明記した日本の安全保障関連3文書改定には触れていない。

⇒19日(月)午後・金沢の天気    ゆき