☆異例の代表質問で議長沈黙 また弾道ミサイルが
衆議院の「TVインターネット審議中継」の公式サイトにはライブラリー映像が掲載されている。参院選後で初の国家論戦なので、まさに安倍元総理の国葬や世界平和統一家庭連合(旧「統一教会」)と政治家の関係をめぐる不透明な関係をめぐって、追及する野党側の質問も熱を帯びて、言葉はふさわしくないかもしれないが、まるで「国会ワイドショー」の様相だ。
きのうの衆院代表質問で立憲民主党の泉代表は、本来ならば岸田総理の所信表明演説に対する質疑となるが、矢面に立ったのは細田議長だった=写真・上=。旧統一教会の関連団体の会合に4回出席し、地元の島根1区で選挙支援を受けたことをA4用紙一枚でまとめ、記者に配布していた(9月29日)。ところが、その後も教団組織票の差配などの証言が次々と出ている。
泉代表は真後ろの議長席を見上げて、細田議長に異例の質問を浴びせた=写真・下=。「細田議長、あなた自身その中心人物として、4つの会合への出席、関連団体の名誉会長就任、選挙の支持を得ていた、これを認めましたね。今うなずいていただきましたね」
さらに、「あなたが示した一枚紙では全く説明不足で、もっと真相を語るべきです。議長、答弁していただけませんか。答弁できぬようでしたら、しぐさで答えていただきたい」と。質問は続く。「パーティー券の購入はありませんか。関連イベントの挨拶で『安倍総理にさっそく報告したい』。議長はこのように発言していました。その後の報告は、なされましたか」
代表質問では議長に対する質疑をもともと想定していないので、細田議長は終始沈黙していた。ただ、臨時国会では物価高・インフレ対策など難問が山積している。重要な国会がこのあり様でよいのか。
反社会的な宗教団体との関係性を絶つには、税務調査と警察による情報収集で実態解明に着手すること。その上で、問題が露呈すれば非課税などの優遇措置の解除、場合によっては解散命令(宗教法人法第81条)を検討すると総理が有権者に公約すればよい。信頼回復を急ぎ、本来の難問に議論を深めてほしい。
きょうも北朝鮮は午前6時と同15分の2回、弾道ミサイルを計2発発射した(6日付・防衛省公式サイト)。2発は飛翔距離が800㌔と推定され、日本のEEZ近く落下した。EEZ内では能登半島から漁船が出て、スルメイカのイカ釣り漁が行われている。北朝鮮の弾道ミサイルから安全操業をどう守るのか、早急に国会で議論してほしい。
⇒6日(木)午前・金沢の天気 くもり
一方、朝日の調査(1、2日)では内閣支持率が40%、不支持率が50%となり、記事では「不支持率が初めて半数に達した」「不支持率が支持率を上回るのは2ヵ月連続」としている。前回調査(9月10、11日)では支持率41%、不支持率47%だったので、支持率はほぼ同じ、不支持率がやや上昇した。読売と朝日の世論調査を比較すると、数字の上がり下がりは読売の方が大きい。
旧統一教会との関係をめぐり、自民党は所属する国会議員全体の半数近くにあたる179人が何らかの接点があり、選挙で支援を受けるなど、一定以上の関係を認めた121人の氏名を公表した(9月8日付・NHKニュースWeb版)。また、立憲民主党の辻元議員も統一教会の教会の関係団体の勉強会に出席し、会費を支払っていた(27日付・同)。では、政党支持率はどうなっているのか。読売の調査では、「自民党」40%、「立憲民主党」5%と続いた。両党の支持率は前回と同じだった。朝日の調査では「自民党」34%、「立憲民主党」6%と続いた。前回は自民が31%だったので、むしろ支持を伸ばしている。