#短距離弾道ミサイル

☆資金源は盗んだ仮想通貨 北朝鮮が弾道ミサイルを頻発

☆資金源は盗んだ仮想通貨 北朝鮮が弾道ミサイルを頻発

   防衛省公式サイトによると、北朝鮮は19日午前11時5分ごろ、北朝鮮西岸付近から弾道ミサイル1発を東の日本海方向に発射した。弾道ミサイルは変則的な軌道で飛行し、最高高度は約50㌔、飛行距離は約800㌔、日本のEEZ外側に落下したと推測される=図、防衛省資料=。北朝鮮は今月16日にもICBMを1発を発射していて、ミサイルの発射は戦略巡航ミサイルを含めるとことし9回目となる。

   韓国の聯合ニュースWeb版は韓国軍合同参謀本部の発表として、発射したミサイルは短距離弾道ミサイル(SRBM)と伝えている。今回の発射は、米韓両軍が今月13日から実施中の合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」に対する反発とみられる。

   北朝鮮が頻発させる弾道ミサイルに関連するニュース。共同通信Web版(18日付)によると、2022年に北朝鮮関連ハッカーがサイバー攻撃によって盗んだ暗号資産(仮想通貨)は約16億5千万㌦(2200億円)相当に上るとみられることが、アメリカの仮想通貨分析企業「チェイナリシス」の調査により分かった。北朝鮮が1年で盗んだ仮想通貨としては被害額は過去最大。21年は約4億2千万㌦だった。盗んだ仮想通貨は核兵器やミサイル開発の資金源にしているとみられる。

   明らかに国際的な窃盗罪だ。ならば、ICC(国際刑事裁判所)はどう動くのか。ICCは17日、ロシアのプーチン大統領とマリヤ・リボワベロワ大統領全権代表について、ロシアが占領したウクライナ地域の児童養護施設などから少なくとも何百人もの子どもをロシアに連れ去ったとして、戦争犯罪の疑いで逮捕状を出したことを明らかにした(18日付・NHKニュースWeb版)。次は窃盗罪で北朝鮮に逮捕状ではないか。

⇒19日(日)夜・金沢の天気    はれ

★「戦争準備」なのか 北朝鮮が誇示する弾道ミサイル

★「戦争準備」なのか 北朝鮮が誇示する弾道ミサイル

   まるで開戦前夜の状況だ。韓国の聯合ニュースWeb版日本語(14日付)は、北朝鮮が今朝、朝鮮半島の東の海上に向けて弾道ミサイルを発射したとの韓国軍合同参謀本部の発表を伝えている。それによると、午前7時41分ごろから同51分ごろにかけ、北朝鮮南西部の黄海南道・長淵付近から日本海へ短距離弾道ミサイル(SRBM)2発を発射した。12日から米韓による大規模合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」が始まっており、開始前日の12日にも新浦沖で初めて潜水艦から巡航ミサイル2発を発射するなど挑発が続いている。 

   防衛省公式サイト「北朝鮮が保有・開発してきた弾道ミサイル等」によると、SRBMの飛翔距離は400㌔から600㌔とされる。

   北朝鮮の弾道ミサイル発射は去年と同様、今年に入っても頻繁になっている。今月9日にも平壌近郊の南浦周辺から近距離弾道ミサイルを6発発射し、翌日には同時発射した6発のミサイルの写真を機関紙などで「火力襲撃訓練」と発表している=写真、3月10日付・朝鮮中央通信Web版より=。2月は3回。18日に平壌近くの空港からICBM「火星15型」を発射し、北海道の渡島大島沖200㌔のEEZに着弾させている。20日にも「超大型ロケット砲」と呼ぶ短距離弾道ミサイル2発を、23日には戦略巡航ミサイル4発をそれぞれ発射。ことし元日に超大型ロケット砲を1発を発射している。

    北朝鮮は金正恩総書記は今月11日の党中央軍事委員会の会議で「戦争抑止力を攻勢的に活用するための重大な実践的措置」を決定している。今回の米韓合同軍事演習を「戦争準備」と見なし、さらなる武力誇示を展開することも予想される(聯合ニュースWeb版日本語)。

⇒14日(火)午後・金沢の天気     はれ

★黄海に向け弾道ミサイルを発射した北朝鮮の意図は

★黄海に向け弾道ミサイルを発射した北朝鮮の意図は

    NHKニュースWeb版(5日付)によると、国連安保理の緊急会合は4日(日本時間5日午前4時すぎ)から始まり、北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射について、各国からは、安保理決議の違反であり、地域の安全を脅かす危険な行為だと北朝鮮を非難する意見が相次いだ。北朝鮮の弾道ミサイル発射をめぐり安保理の緊急会合が開かれるのは10月5日以来。

   このうち、アメリカの国連大使は「意図的に緊張を高める北朝鮮の行動は責任ある国家の行動ではない」と非難した上で「2つの理事国は、北朝鮮のたび重なる決議違反を正当化するために力を注ぎ、北朝鮮を増長させた」と中国とロシアも非難した。

   これに対して中国とロシアの国連大使は、アメリカ軍が韓国軍とともに共同訓練を実施するなど地域の緊張を高めていると改めて主張した。今回も欧米各国と中国やロシアが対立し、安保理として一致した対応はとれなかった。まさに、安保理そのものの信頼性が危険にさらされている。

   安保理の緊急会合が終了したタイミングを見計らってなのか、北朝鮮は弾道ミサイルを発射した。韓国の聯合ニュースWeb版日本語(5日付)によると、韓国軍合同参謀本部の情報として、北朝鮮は同日午前11時32分ごろから同59分ごろにかけて、黄海に向けて短距離弾道ミサイル(SRBM)4発を発射したと報じている。ミサイルの飛行距離は約130㌔で、高度は約20㌔、速度は約マッハ5と推定される。

   発射地点となった北朝鮮の東林は中国・丹東から約20㌔の中朝国境地域。こうした黄海側からの中朝国境近くからこれまで日本海に向けて発射したことはあるものの、黄海に発射するのは極めて異例。韓国軍はその意図を分析している、と伝えている。

   アメリカと韓国が大規模空軍合同訓練「ビジラントストーム(Vigilant Storm)」を5日まで延長して行ったことに対する、北朝鮮の反発とみられる。が、なぜ黄海に向けて4発の弾道ミサイルを発射したのか。中国とすれば、「安保理でオマエのことを配慮してやったのに、なぜ、オレの方に向けて撃つんだ」と言いたいだろう。韓国軍による意図分析を待ちたい。

(※写真・上は国連安全保障理事会の会議室=国連広報センター公式サイトより、写真・下は北朝鮮の短距離弾道ミサイル=防衛省資料「北朝鮮による核・弾道ミサイル開発について」より)

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