#核兵器

★北朝鮮の挑発的な弾道ミサイル ロシアの終末的な核兵器

★北朝鮮の挑発的な弾道ミサイル ロシアの終末的な核兵器

   強烈なバトルとなるのか。NHKニュースWeb版(5日付)によると、きのう北朝鮮が中距離弾道ミサイル1発を発射したことへの対抗措置として、韓国軍とアメリカ軍はきょう未明に日本海に向けて地対地ミサイル4発を発射した。韓国軍が公開した映像では、移動式発射台から激しい光と煙を伴って発射されたミサイルが上昇していく様子が確認できる。米韓両軍による北朝鮮への対抗措置は、6月5日に短距離弾道ミサイルを8発発射したときも行っている。

   BBCニュースWeb版(5日付)=写真=も「North Korea fires ballistic missile over Japan」の見出しで日本列島を越えた北朝鮮の中距離弾道ミサイルの発射を伝えている。記事では、「Japan issued an alert to some citizens to take cover.」と、日本でのJアラートによる避難勧告の様子も伝えている。

   それにしても、世界の人々がこの北朝鮮の弾道ミサイルのニュースに接してどのような印象を抱いただろうか。日本を含め東アジアは戦争状態になりつつある、と。おそらく、インバウンド観光などへの影響も今度出てくるのではないだろうか。

   ここは終末期のバトルの様相だ。共同通信Web版(5日付)は、イギリスの『タイムズ(The Times)』の記事を引用して、ロシアのプーチン大統領がウクライナとの国境近辺で核実験を計画し、核兵器を使う意志を示そうとしているとの見方があり、NATOは加盟国に警告した、と報じている。その根拠として、ロシア国防省で核兵器の管理を担う秘密部門に関連があるとみられる列車がウクライナ方面に向けて動き出した、と報じている。

   プーチン氏はウクライナ侵攻についてのテレビ演説(9月22日)で、「西側諸国によるロシアへの核の脅威」と述べ、「反撃すべき兵器を多く持っている」「わが国の領土保全が脅かされるとき、ロシアと国民を守るために、ロシアが持つすべての手段を用いる。はったりではない」と発言していた(同日付・BBCニュースWeb版)。

   「はったりではない」とすれば、いよいよ本気だ。核兵器の使用がヒロシマとナガサキに続き現実となるのか。国連安保理が機能しない、混沌とした21世紀を象徴する展開となるのか。

⇒5日(水)夜・金沢の天気   くもり時々あめ

☆アメリカに渦巻くインフレ プーチンの「はったり」

☆アメリカに渦巻くインフレ プーチンの「はったり」

   アメリカのインフレとロシアの核に世界が翻弄されている。アメリカのCNNニュースWeb版は「Fed goes big again with third-straight three-quarter-point rate hike」の見出しで、FRBが21日まで開いた会合で、0.75%の大幅な利上げを決めたと報じた=写真・上=。3回連続で0.75%という異例の利上げに踏み切り、記録的なインフレを抑え込む姿勢を一段と鮮明にした。

   大幅利上げにより、政策金利の新たな目標は3-3.25%の範囲に決まった。これは世界的な金融危機が発生した2008年以来の高水準。この決定は、インフレと戦うための1980年代以来のFRBの最も厳しい政策だと指摘している。それはまた、住宅や乗用車、クレジットカードなどの借り入れのコストを押し上げることによって、何百万ものアメリカの企業や家計に経済的苦痛を引き起こす可能性が高い、とも述べている。

   今回の決定で円相場は24年ぶりとなる一時1㌦145円台をつけた。3月初めまでは1㌦=115円前後で安定していたが、半年余りで30円も円安が進んだ。日本も翻弄されている。 

   イギリスのBBCニュースWeb版は「Ukraine war: Putin orders partial mobilisation after facing setbacks」の見出しで、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻についてテレビ演説で、予備役など30万人規模の動員を可能とする大統領令に署名した、と報じている=写真・下=。

   さらに、「西側諸国によるロシアへの核の脅威」と述べ、「反撃すべき兵器を多く持っている」、「わが国の領土保全が脅かされるとき、ロシアと国民を守るために、ロシアが持つすべての手段を用いる。はったりではない」と発言。プーチン大統領があらためて核兵器の使用をほのめかしたと報じている。

   ウクライナの猛反撃でロシアの劣勢が顕著となる中、戦況を打開したい考えなのかもしれないが、むしろプーチン大統領の焦りと窮地が浮き彫りになってきた。

   ちなみに、「はったりではない」のBBC記事原文は「It’s not a bluff」と記されている。

⇒22日(木)夜・金沢の天気     はれ

★国連安保理はドロ沼状態から這い出せるのか

★国連安保理はドロ沼状態から這い出せるのか

   今月11日にロシアの要請で国連安全保障理事会の緊急会合が開かれ、ロシアの国連大使は「ウクライナで渡り鳥やコウモリ、シラミなどを利用した生物兵器開発計画があり、テロリストに盗まれ使われる危険性が非常に高い」「生物兵器の開発にはアメリカが関与している」「同様の研究は悪名高い旧日本軍731部隊も行った」と一方的に主張した(12日付・時事通信Web版)

   写真は国連安全保障理事会の会議室(国連広報センター公式ホーページ日本語より)。バックの壁画はノルウェーの画家、ペール・クロフが描いた「灰から飛び立つ不死鳥(Phoenix aus der Asche)」。大戦の焼け跡から抜け出して飛び立つ不死鳥が描かれている。よりよい未来への希望を象徴した絵とされる。果たして現代のドロ沼状態から世界はいつ這い出せるのか。