#新型コロナウイルス感染

☆油断大敵「地震、カミナリ、火事、コロナ」

☆油断大敵「地震、カミナリ、火事、コロナ」

   街に出て、通行人でマスクをしている人が減っているように思える。道路ではノーマスクでも、建物や室内に入るときはマスクを着用するのかもしれない。新型コロナウイルス感染の話題やニュースもずいぶんと減った。ところが、紙面をチェックすると感染が拡大している。

   石川県感染症対策本部はきのう20日、新たに152人が感染したと発表した。内閣官房「新型コロナウイルス感染症対策」公式サイトをチェックすると、都道府県別の直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者(19日現在)は、石川が「全国最多」になっている。人数は76人、福井も同数、3位が山形と長野の72人と続く。ちなみに、石川の1週間の新規感染は892人、入院は現在74人で、病床使用率は13.9%となっている。

   今月19日に開かれた厚労省の専門家会合では、新規感染者数は全国的に増加傾向にあり、5月の大型連休明けに感染が拡大が予想されると分析。専門家会合の有志は、「第8波」を超える規模の「第9波」が起きる可能性もあるとする文書をまとめた(19日付・NHKニュースWeb版)。かつて、油断せずに恐れるものとして「地震、カミナリ、火事、おやじ」という言葉があったが、「おやじ」の存在感はすっかり薄れた。いまや、「地震、カミナリ、火事、コロナ」かもしれない。

   油断大敵なことがもう一つ。能登半島の尖端で起きている地震だ。きのう20日正午すぎにも震度3の揺れがあった。2020年以降で気象庁による緊急地震速報が発出された能登地震は8回におよぶ。去年6月19日には震度6弱(マグニチュード5.4)、翌日20日には震度5強(同5.0)と続いた。一連の能登地震で気を揉んでいるのは珠洲市の奥能登国際芸術祭の関係者ではないだろうか。

   2017年に始まった奥能登国際芸術祭は3年に一度のトリエンナーレの芸術祭。2020年はコロナ禍で1年間延期となり、2021年に「奥能登国際芸術祭2020+」として開催された。市内の民家から古民具や生活用具など1500点を集めた劇場型博物館『スズ・シアター・ミュージアム』では、作品の一つ一つが地震で展示棚から落ちないように固定する工夫がなされていた。3回目となることしは9月2日から10月22日まで、14の国・地域の55組のアーティストによる作品が展示される。

   コロナ禍、そして地震に揺られながらも、芸術の魅力を発信し続ける珠洲市関係者の熱い思いと同時に、困難をしなやかに乗り越えようとする地域力を感じる。

⇒21日(金)夜・金沢の天気     くもり

☆コロナワクチン接種 打つか打たないかの自分事

☆コロナワクチン接種 打つか打たないかの自分事

   前回ブログで、自身のコロナワクチン接種4回目(8月)の副反応のことを記した。接種の翌日に小刻みに体が震える症状が出て、キードボードを打つことさえできなくなった。数分して震えが治まったものの、それ以来、「アナフィラキシー症状だったのか」と気になっていて、5回目接種の案内が市役所から届いたものの、万が一のことを考えて接種を控えることにした。

   たまたまブログをチェックしてくれた知人からは「医者と相談して決めたら」とメールが届いた。また、ブログでは「ベクルリー等の治療薬が在りますので医師に相談して接種した方が良いですよ」とコメントが寄せられた。ブログでそのように「意思表明」をしたので、後には引けないと思っている。しかし、接種しなかったことから、感染しやすくなるのではないかとの不安もよぎる。そして、夜にコロナ治療薬に関するニュースが入った。

   加藤厚労大臣は午後7時すぎの記者会見で塩野義製薬が開発したコロナ治療薬「ゾコーバ」について、国内での製造販売を緊急承認したと発表した。 承認されたのは、口から飲む錠剤タイプの抗ウイルス薬で、国産初の軽症者向けの新型コロナ治療薬となる。

   メディア各社によると、ゾコーバは北海道大学と塩野義製薬の共同研究でつくられ、コロナウイルスが増殖するのに必要な「3CLプロテアーゼ」という酵素を阻害することで、コロナウイルスの増殖を抑える効果がある。重症化リスクを抱えた患者や軽症・中等症患者を対象に実施した臨床試験で改善効果があった。

   このニュースに前のめりになったのは、ワクチン接種の有無にかかわらず効果があるということだった。5回目ワイチンを打たないと決めた自身にとっては、「もし、コロナに罹ったら、これだ」と励まされた気分になった。

   ただ、緊急承認は感染症などの際に医薬品を迅速に使えるようにするための制度なので、いわゆる「仮免許」のようなもの。承認期限は1年で、再審議で有効性を「確認」できなければ取り消される。また、塩野義は今後も有効性と安全性のデータを集める必要がある。

   これまでコロナ感染はワクチンを打てば大丈夫とまるで他人事のような感覚でいたが、5回目接種をどうすべきかと思慮するうちに自分事のように実感がわいてきた。

⇒23日(水・祝)午後・金沢の天気    くもり時々あめ  

★訴求力のある企業メッセージ

★訴求力のある企業メッセージ

   高校時代からの友人が「この上なく訴求力のある、すごい意見広告」とメールで送ってくれたのが、きのう24日付の読売新聞で掲載された、出版会社「宝島社」の見開きの全面広告の画像だった=写真・上=。確かに、インパクトのあるメッセージだ。「世界を敵にまわして、生き残ったヤツはいない。」

   図柄は麦畑の上は青空なので、ウクライナの国旗をイメージしている。ということは、ウクライナ侵攻で世界から非難を浴びているロシアのプーチン大統領に向けたメッセージと読める。人類は、いつまで同じ過ちを繰り返すのか、早期の戦争終結を訴えている。国連軍縮週間(10月24-30日)に合わせたメッセージ広告でもある。

   宝島社の見開き広告はこのほかにも印象深いものがある。2021年5月21日付は、「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される。」=写真・中=。戦時下の子どもたちの竹槍訓練の写真の真ん中に赤いウイルスがある。見ようによっては、国旗の日の丸の部分がウイルスになっている。

   キャッチコピーの下にある趣旨説明には、「この一年は、いったい何だったのか。いつまで自粛をすればいいのか。我慢大会は、もう終わりにして欲しい。ごちゃごちゃ言い訳するな。無理を強いるだけで、なにひとつ変わらないではないか」と、当時の菅政権への強烈な批判だった。

   2019年1月7日付は「敵は、嘘。」(読売新聞)と「嘘つきは、戦争の始まり。」(朝日新聞)の2パターンあった=写真・下=。
   「敵は、嘘。」はデザインがイタリア・ローマにある石彫刻『真実の口』だ。嘘つきが手を口に入れると手が抜けなくなるという伝説がある。「いい年した大人が嘘をつき、謝罪して、居直って恥ずかしくないのか。この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく。嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ。」と解説があった。当時国会で追及されていた森友・加計問題のことを指していた。

   そして、「嘘つきは、戦争の始まり。」のデザインは湾岸戦争(1991年)のとき世界に広がった、重油にまみれた水鳥の画像だった。当時は、イラクのサダム・フセインがわざと油田の油を海に放出し、環境破壊で海の生物が犠牲になっていると報じられていた。この広告の掲載のときは、アメリカ大統領のトランプ氏が2017年の就任時からメディアに対して「フェイクニュース」を連発していた。為政者こそ軽々しく嘘をつくな、というメッセージだった。

   企業広告とは言え、読者の目線で気持ちを代弁するメッセージの数々に喝采を送りたい。

⇒25日(火)夜・金沢の天気    くもり

☆見透かされたか 円安急進139円、コロナ累計1000万人

☆見透かされたか 円安急進139円、コロナ累計1000万人

   国内でこれまでに新型コロナウイルスへの感染者はきょう14日で累計1000万人を超えた。このうち8割以上がことしに入ってから報告された感染者で、ことし1月1日の時点では累計の感染者数は173万人だった(14日付・NHKニュースWeb版)。そして「第7波」がやってきた。

   地元・石川県でもきょう新たに647人が陽性だった。症状別では中等症が5人、軽症が619人、無症状が23人だったと重症はいなかった。年代別では10歳未満が151人で全体の4分の1近くを占め、10代が104人、そして、その親世代である30代と40代がそれぞれ97人となっている。きのう13日は1日あたりの数としては過去最多の709人だった。県内累計は6万4319人で199人が亡くなっている。馳知事は「今のところ行動制限をすることは考えていないが、分析を行って今週中には対策本部会議を開きたい」と述べている(13日付・NHKニュースWeb版)。今週中などとゆうちょなことを言わずに、得意技のジャイアントスイングのように速攻をかけてほしい。 

   コロナ禍の猛威は同じ日本海側の島根県などにも及んでいて、きょう新たに1006人の感染が確認された。1日1000人を超えるのはこれで3日連続となる。そして、東京都も新たに1万6662人の感染が確認されていて、1万人を超えるのは3日連続、1週間前の木曜日の1.95倍で8133人増えている(14日付・同)。感染力の強いオミクロン株の派生型「BA・5」が爆発的に広がっているようだ。

   そして円安の流れもブレイクスルーなのか。日経新聞Web版によると、14日の外国為替市場では、1998年9月以来およそ24年ぶりに1㌦=139円台に下落する場面があった。1日でおよそ2円も値下がりする急速な円安だ。 アメリカの物価上昇の高止まりが懸念され、FRBが急激な利上げを続けるとの見方が浮上している。急速に進む円安に対して岸田内閣は何も手を打てないということが市場で見透かされたのか。歴史的な円安へと加速している。

⇒14日(木)夜・金沢の天気     あめ