#大谷翔平

★「猛打賞」を贈りたい 大谷翔平、パウエルFRB議長、兵庫県議へ

★「猛打賞」を贈りたい 大谷翔平、パウエルFRB議長、兵庫県議へ

  「猛打の大爆発」とも言える快挙だ。大リーグ、ドジャースの大谷翔平が19日(日本時間20日)、敵地マイアミでのマーリンズ戦で3打席連続ホームランを含む6打数6安打10打点と猛打を振った。2盗塁も決めてMLB史上初となる50本塁打、50盗塁の「50ー50」の偉業を達成した。けさからNHKをはじめTVメディアやネットメディアが大騒ぎとなっている。

  テレビニュースで視ていると、5打席目の7回で大谷が50号本塁打を放った瞬間、観客席は総立ちになって大歓声を上げ騒然となった。そして、6打席目の9回で3打席連発となる51号を。「50-50」を超えて「51-51」に到達した。スタンディングオベーションは鳴りやまなかった。歴史的瞬間に立ち会った歓喜とは、このことなのだろう。(※画像は、MLB公式サイトで掲載されているの大谷翔平の「50ー50」の偉業達成の記事)

  猛打と言えば、アメリカのFRB(米連邦準備理事会)が、0.5%の大幅利下げに踏み切ったことも強烈だった。大幅な利下げは、当初「それほど景気が悪いのか」というマイナスイメージだったが、パウエル議長が金利決定発表後の記者会見で述べたひと言葉がそれを逆転させた。「The U.S. economy is in a good place, and our decision today is designed to keep it there」(19日付・ニューヨークタイムズWeb版)。意訳すると、「アメリカ経済は良好な状態にあり、きょうの我々の決定はそれを維持するためのものだ」と。これによって、アメリカ経済のソフトランディングへの楽観論が広がり、景気悪化と読んでいた投資家が売りから一転して買い戻し、IT企業株など中心に株価は3日ぶりの最高値を更新した。

  確かに、アメリカの直近の小売売上高(17日発表)は市場予想を上回り、労働市場も軟化はしているものの、多数の失業者が発生するといった状態ではない(日本のメディア各社の論評より)。逆にこれが言葉足らずで経済の悪化と国民に印象付けていたら、11月の大統領選にも影響を及ぼすのかもしれない。

  意外な猛打もある。パワハラ疑惑などを告発する文書について「うそ八百」と決めつけて文書を作成した県庁の局長を懲戒処分とした兵庫県の斎藤知事に対する不信任決議がきのう(19日)県議会で全会一致で可決された。86人の全議員が知事に「ノー」を突き付けたカタチだ。知事は10日以内に辞職か議会解散を迫られるが、知事が解散カードを切った場合は県議は選挙戦に追い込まれる。まさに、「もろ刃の剣」だ。それでも、総意と覚悟を持って県議全員で知事を追い込んだ。忠臣蔵の赤穂浪士四十七士を想起させる行動だ。見事だ。

⇒20日(金)午後・金沢の天気   はれ

☆「大谷翔平」で沸いたこの1年 締めは「7億㌦契約」

☆「大谷翔平」で沸いたこの1年 締めは「7億㌦契約」

   ことし1年のニュースは何かとプロ野球大リーグの大谷翔平選手で盛り上がった。その締めは「ドジャーズと10年で7億㌦の契約」というビッグニュースだ。

   CNNニュースWeb版は「Two-time AL MVP Shohei Ohtani agrees to historic deal with Los Angeles Dodgers」(意訳:ア・リーグMVPに2度輝いた大谷翔平がロサンゼルス・ドジャースとの歴史的な契約に合意)の見出しで=写真・上=、また、ニューヨークタイムズWeb版も「Shohei Ohtani, most coveted free agent in baseball history, to sign $700 million contract with Dodgers」(意訳:野球史上最も切望されたフリーエージェントの大谷翔平がドジャースと7億㌦の契約を結ぶ)と最大級の賛辞で取り上げている=写真・下=。

   大リーグ6年目の大谷選手は今シーズン、バッターとしてホームラン44本を打ってホームラン王のタイトルを獲得し、ピッチャーとしても10勝をあげ、「二桁勝利、二桁ホームラン」を達成。大リーグで史上初となる2年連続での快挙だった。シーズンMVPも、史上初となる2回目の満票での受賞。MVPは全米野球記者協会に所属する記者30人の投票によって選ばれ、2021年に続いて記者全員が1位票を入れた。これも、ニュースで大きく取り上げられ、NHKなどは「速報」で報じていた。

   ことし2023年という年は大谷選手が春から大活躍した。3月22日、WBC決勝戦「日本対アメリカ」戦。9回表で大谷投手はマイク・トラウト外野手を空振り三振で仕留め、日本優勝を決めた。この決勝戦はテレビ朝日が中継(放送枠・午前8時25分-午後0時8分)、平均世帯視聴率が42.4%(関東地区)という驚異的な数字だった。視聴率とともに大谷選手の人気もさらに高まった瞬間だった。

   名実ともに大リーグトップのスター選手となった大谷選手。フォロワーが625万人もいるインスタグラムで「野球人生最後の日までドジャースのためだけでなく野球界のために努力し続けたいと思う」と投稿している。さて、来期はどのような活躍を見せてくれるのか。

⇒10日(日)午前・金沢の天気    はれ 

☆大谷選手「ホームラン兜」と「ズワイガニ」の話

☆大谷選手「ホームラン兜」と「ズワイガニ」の話

   日本中がこの話題で盛り上がっている。アメリカ大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が、今シーズン、最も活躍した選手に贈られるMVPに選ばれた。MVPは全米野球記者協会に所属する記者30人の投票によって選ばれ、大谷選手は2021年に続いて投票した記者全員が1位票を入れる満票での受賞となった。満票で複数回MVPに選ばれるのは大リーグ史上初の快挙とのこと。

   ことし2023年という年は大谷選手が春から大活躍した。3月22日、WBC決勝戦「日本対アメリカ戦」。9回表で大谷投手はマイク・トラウト外野手を空振り三振で仕留め、日本優勝を決めた。この決勝戦はテレビ朝日が中継(放送枠・午前8時25分-午後0時8分)、平均世帯視聴率が42.4%(関東地区)という驚異的な数字だった。視聴率とともに大谷選手の人気もさらに高まった瞬間だった。(※写真・上はNHKニュースWeb版)

   大谷選手がかぶる「ホームラン兜(かぶと)」からイメージしたわけではないが、つい、金沢市内のスーパーで雄のズワイガニ「加能ガニ」を丸ごと購入した=写真・下=。それを、能登半島の伝統的な「どぶろくの里」で知られる中能登町で購入したどぶろくと味わった。

   ぴっちり締まったカニの身を、とろりとしたどぶろくが包み込むように食感をひきたてる。一匹丸ごとなので、脚を関節近くで折り、身を吸って出す。その音はパキパキ、ズーズー、その食べる姿はまるでカニとの格闘だ。いよいよ本体に食らいつく。甲羅を外し、カニみそ(内臓)をいただく。能登で生まれた自身にとって子どものころ、カニはおやつ代わりだった。カニみその味は懐かしい味でもある。

   満足度をさらに高めたのはどぶろくだった。どぶろくとこのカニみそがしっくりと合う。いまの言葉でいうと、「絶品マリアージュ」ではないだろうか。どぶろくは日本人の昔ながら酒。このカニを味わいながら、どぶろくを楽しんでいた昔の人々たちと時代を超えて食感が共有できたひと時でもあった。大谷選手おめでとう、そしてズワイガニをありがとうと心でつぶやきながら季節の味覚を楽しんだ。

⇒17日(金)夜・金沢の天気   あめ  

☆WBCの高視聴率 TBSの緊急再放送の裏読み

☆WBCの高視聴率 TBSの緊急再放送の裏読み

   TBSはテレビの常識をひっくり返して視聴者のニーズをうまくつかんだ。テレビ視聴率の調査会社「ビデオリサーチ」がメディア向けに発表した速報値によると、テレビ朝日が22日に中継したWBC決勝戦・対アメリカ戦(放送枠・午前8時25分-午後0時8分)は平均世帯視聴率が42.4%(関東地区)だった。毎分ごとの世帯視聴率で最も高かったのは午前11時43分の46.0%(同)で、9回表で大谷翔平投手がマイク・トラウト外野手を空振り三振で仕留め、優勝を決めた場面だった=写真=。

   決勝戦の平日の午前ということもあり、「もう一度視聴したい」や「見逃し」「録画し忘れ」などさまざまな視聴者ニーズを読んで、TBSは同日午後7時からのゴールデンタイムで「緊急再放送」を行った。この平均世帯視聴率が22.2%を取った。前日21日の準決勝・対メキシコ戦も急きょ午後7時から再放送し、平均世帯視聴率を19・8%(同)を稼いだ。2夜連続の緊急再放送はテレビ業界では異例のことだ。WBCの放映権を地上波で得ていたのはTBSとテレビ朝日の民放2社。映像はWBCのオシフャル映像だったので、緊急再放送も可能だったのだろう。

   ただ、TBSの中継で難点を一つ言えば、21日午前の準決勝・メキシコ戦だった。映像と音声のズレに違和感を感じた。実況の音声が映像よりも早く、たとえば初回で佐々木朗希投手が投球すると、ほぼ同時に「空振り」と実況が。ということは、オフィシャルの映像が衛星回線かデジタル回線でダイレクトにTBSに送られていて、実況の音声はTBSが用意した別の回線で送信していたのだろう。マイアミの現地では違和感のない実況中継であっても、映像は日本に届くまでには数秒遅れる。音声はそれほどの遅れはない。この誤差が視聴者の違和感を招いた。

  ただ後半はほどんど違和感はなかった。おそらく、途中から現地で映像と音声を合成して日本に送ったのではないだろうか。以上はあくまで推測だ。TBSが同日午後7時から緊急再放送をするとのニュースを見て、映像と音声のズレたことで視聴者へのお詫びの意味かとも思った。それはそれで視聴率を稼いだのだから、けがの功名ではないだろうか。

⇒24日(金)夜・金沢の天気     くもり

★ジャパン晴れ WBC優勝、大谷MVP、岸田タフ外交

★ジャパン晴れ WBC優勝、大谷MVP、岸田タフ外交

   WBC決勝戦の中継番組を視聴していて、まさに「ジャパン晴れ」の爽快感があった。心臓の鼓動が高まったのは9回表の2アウトから。大谷翔平投手が大リーグ、エンジェルスでチームメートの2番トラウト選手との勝負。1球目はスライダーでボール、2球目は160㌔のストレートで空振り、3球目は160㌔のストレートでボール、4球目は160㌔のストレートで空振り、5球目は164㌔のストレートが外れてボール。そして、6球目はアウトコースのスライダーで空振りの三振。この瞬間、大谷投手は優勝投手となり、グローブを投げ捨てて歓喜のパフォーマンス。WBC14年ぶり優勝、あっぱれ侍ジャパン。

   大谷選手は今大会のMVP(最優秀選手)に選ばれた=写真・上、テレビ朝日番組より=。1次ラウンドの中国戦と、準々決勝のイタリア戦でピッチャーとして2勝をあげ、バッターとしても1次ラウンドのオーストラリア戦で東京ドームの看板を直撃するスリーランホームランを打つなど3番として打線を引っ張っり、二刀流の神髄を発揮した。

   もう一人、WBCの侍ジャパンの活躍の陰で目立たなかった岸田総理の一連の外交。21日にウクライナのキーウを電撃訪問し、ゼレンスキー大統領と会談を行った=写真・下、総理官邸公式サイトより=。5月のG7広島サミットでは、ゼレンスキー大統領のオンライン参加に合意している。また、岸田総理はキーウ近郊ブチャの戦死者慰霊碑を訪れ、ロシア侵攻による犠牲者への献花を行っている。ゼレンスキー大統領はみずからのSNSにメッセージを投稿し、「国際秩序の力強い守護者で、ウクライナの長年の友人である日本の岸田総理をキーウに迎えたことをうれしく思う」として訪問を歓迎した。

   ほかのG7各国首脳もウクライナを訪れているが、戦時下にある国を訪問するという観点から秘密保全、安全対策や危機管理など相当綿密に、そしてメディアへの情報漏れがないよう精査した訪問だったことは想像に難くない。

   きょう22日はポーランドに到着。ワルシャワに向かい、ポーランドの首脳との会談に臨む(NHKニュースWeb版)。インド、ウクライナ、ポーランドと一連のジャパン外交をさりげなく、そしてタフにこなしている。

⇒22日(水)午後・金沢の天気      はれ

☆小技で勝負 大谷バントと日韓「はしご酒」外交

☆小技で勝負 大谷バントと日韓「はしご酒」外交

   昨夜のWBC準々決勝、日本対イタリア戦をテレビ中継で視聴していて驚いたシーン。両チーム無得点で迎えた3回裏、1死一塁で打席に立った大谷翔平選手が初球をセーフティーバント。相手投手は慌てたのだろう、打球を処理したものの一塁へ悪送球。一塁、三塁と打線のチャンスを広げた。その後、岡本和真選手のホームランなどで、この回一挙4得点で侍ジャパンがリード。このバントが勝負を決めた。

   おそらくバントはベンチの指示ではなく、自分の考えでやったのだろう。テレビに映ったチームメイトや監督も驚き顔だった。負けたら終わりの決勝トーナメントなので、大谷選手の「野球脳」は高校野球にシフトしたのかもしれない。「投げるとか打つとかは別だ。とにかく絶対に勝つんだ」と。二刀流の侍の気迫あふれる小技のビッグプレーだった。

   日韓首脳会談も小技で勝負したのかもしれない。岸田総理は16日、初めて来日した韓国の尹大統領と首脳会談に臨み、共同会見を行った。会見の様子はNHKの中継番組を視聴した。トップが互いの国を訪問する「シャトル外交」を復活させることや、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対して日米韓の連携を強化すること、経済安全保障に関する協議体の創設、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化、そして、拉致問題についても岸田総理は「力強い支持をもらった」と述べていた。

   メディア各社の報道によると、共同会見後に両氏は夫人を伴って銀座のすき焼き店で夕食をとり、その後は2人だけで洋食店に移動。オムライスを食べながらビールや焼酎を飲むなど二次会で交流を深めたという。これまでなかった外交ステージだ。ぜひ、バイデン大統領も「はしご酒」の仲間に入れて、まずはミサイル発射を頻発させる北朝鮮対策を日米韓で具体的に構築してほしいと願う。

⇒17日(金)午後・金沢の天気    くもり

☆喜怒哀楽なニュース マスク、侍ジャパン、またミサイル

☆喜怒哀楽なニュース マスク、侍ジャパン、またミサイル

   今回のミサイル発射訓練は、米韓両軍がきょう13日から実施する大規模合同演習「フリーダムシールド(自由の盾)」に対する牽制でもある。そもそも、北朝鮮が潜水艦から巡航ミサイルを発射するに至ったのか。旧統一教会と北朝鮮の接近を観察していたアメリカ国防総省情報局(DIA)のリポートの一部が機密解除され、韓国在住ジャーナリストの柳錫氏が「文藝春秋」(2023年1月号)で記事を書いている。(※写真・下は、2016年に北朝鮮が打ち上げたSLBM「北極星」=防衛省「北朝鮮による核・弾道ミサイル開発について」より)

★改造内閣と大谷翔平の快挙、どれが一面トップなのか

★改造内閣と大谷翔平の快挙、どれが一面トップなのか

   きょうの朝刊各紙の一面はニュースが二つあった。一つは岸田政権の第2次改造内閣について、もう一つがアメリカ・大リーグの大谷翔平が今季で10勝目を挙げて、ベーブ・ルース以来で104年ぶりとなる「2ケタ勝利、2ケタ本塁打」の偉業を成し遂げたというニュース。面白いのはそのニュースの扱いだ。

   各紙の扱いを比べてみる。ほとんどの紙面が一面トップで改造内閣を取り上げている。「有事に対応 政策断行」(読売新聞)、「首相、守りの内閣改造」(朝日新聞)、「岸田首相『政策断行』」(毎日新聞)、「首相『防衛力強化が最重要』」(日経新聞)など。見出しに各社のポリシーが浮かぶ。ただ、正直言って、トップではあるものの、政治ものなので仕方なく優先的に据えたという印象を受ける。読売は大谷翔平の快挙を一面で準トップ、ほかスポーツ面、そして社会面でも大々的に取り上げている。改造内閣と日がずれていれば、おそらく紙面は大谷翔平一色だったかもしれない。

   そんな中で、堂々と一面トップで大谷を取り上げているのが北陸中日新聞だ。名古屋圏を中心としたブロック紙。「大谷 2桁勝利2桁本塁打」と5段見出しだ。それに比べ、改造内閣は3段見出し。国内の政治ものに「忖度」せずに、国際的にもインパクトがある大谷を一面で飾った。

   そもそも、旧盆を前に駆け込みのようにして今回の組閣人事が行われた。霊感商法や献金強要など反社会的行動を取ってきた「世界平和統一家庭連合」(旧「統一教会」)と自民党などの国会議員の癒着が明らかになっていることから、人事によってケジメをつける狙いがあったのだろう。内閣支持率も下落している。ところが改造内閣でも総務大臣、厚労大臣、経済再生大臣らが統一教会とこれまで関係があったことが次々と報道されている。ケジメをつけたつもりが、この教団とのズブズブの関係がさらに露呈される結果になった。

   地元石川県選出の岡田直樹・参院議員も地方創生兼沖縄北方担当大臣として初入閣を果たした。統一教会との関係については、地元秘書が教団の関連団体主催のイベントに代理出席したことがあると釈明している(11日付・北國新聞)。

   霊感商法や献金強要によって巨額な金が集められ、1987年から2021年に全国霊感商法対策弁護士連絡会に寄せられた被害件数は約3万4500件、被害金額は計約1237億円に上る。すさまじい被害があるにもかかわらず、「何が問題か、僕はよく分からない」(7月29日・福田達夫議員の発言)といった能天気なコメントが出たことに、有権者は憤っている。

   政治が反社会的な宗教団体との関係性を絶つには、税務調査や警察による情報収集など実態解明が必要だろう。それを受けて、今後、問題がある教団への非課税など優遇措置の解除、場合によっては解散命令(宗教法人法第81条)を検討するなど、法的なケジメを打ち出さない限り、このままズルズルと再び癒着が始まる。

⇒11日(木・祝)夜・金沢の天気   くもり時々はれ