☆地震と漂着船 漂う不気味さ
きょう新年の初詣に白山比咩神社(白山市)に行ってきた。「ことし1年、無事でありますように」と祈った。このところ地震と漂着ごみの不気味な動きが続いている。5日前の大晦日の午後2時時52分ごろ、能登半島の尖端を震源とする震度3、マグニチュード4.2の揺れがあった。金沢地方気象台によると、2021年1月から12月までの1年間で震度1以上の地震が70回以上も発生している。9月16日には震度5弱の地震もあった。不気味だったのは、9月29日に能登半島沖が震源なのに太平洋側が揺れた「異常震域」の地震があった。震源の深さは400㌔、マグニチュード6.1の地震に、北海道、青森、岩手、福島、茨城、埼玉の1道5県の太平洋側で震度3の揺れを観測した。
これは人為的な原因によって誘発される「誘発地震」か、と考え込んでしまった。というのも、北朝鮮が同じ9月の15日正午過ぎに弾道ミサイル2発を発射、その1発が能登半島沖の舳倉島の北約300㌔のEEZに落下した(同月15日・防衛大臣臨時会見「北朝鮮による弾道ミサイル発射事案」)。この落下地点と29日の震源が近かった。不気味だ。
そして、寒風吹きすさぶ冬の日本海から漂着船が流れ着いている。きょう4日午前8時30分ごろ、珠洲市真浦町の海岸で、船体の全長が50㍍ほどある鉄製の船が海岸に流れ着いていると住民から海上保安庁に連絡があった。船体にはロシア語が書かれている。能登海上保安署では、ロシアで射撃訓練の際に「標的船」として使われる船に似ているという(4日付・朝日新聞ニュースWeb版)。では、ロシアは日本海でなぜ、どのような理由で射撃訓練をしたのか。これも不気味だ。
このほかにも、先月だけでも輪島市、かほく市、珠洲市、志賀町の海岸に木造船や船の一部が相次いで漂着している。ハングルで数字や文字が書かれていて、北朝鮮の木造船の可能性があると報じられている。不審な人物や遺留品などはいまのところ見つかってはいない。
能登半島の沖合には北朝鮮の木造船がよく流れて来る。大陸側に沿って南下するリマン海流が、朝鮮半島の沖で対馬海流と合流し日本の沿岸に流れてくる。ロシアや北朝鮮の沖合で難破した船や、海に廃棄された産業や生活ごみなどが漂着する。日本海に突き出た能登半島は近隣国の漂着ごみのたまり場の一つなのだ。
⇒4日(火)夜・金沢の天気 あめ
たとみられている。震源が深かったため、近くよりも遠くが大きく揺れる現象のようだ(29日付・朝日新聞Web版)。
メディア各社がその位置をイメージ(予想図)として掲載している。毎日新聞Web版(15日付)で掲載されたものと比較すると=写真・下=、震源地と弾道ミサイルの落下地点は近いと感じる。弾道ミサイルと地震の関係性はないのだろうか。ふと、そのようなことを考えてしまう。
ことしに入って能登半島を震源とした震度1以上の揺れはきのう夕方を含めて36回(震度3以上は7回)発生している。2020年は11回(同2回)、2019年は9回(同1回)、2018年は3回(同0回)だったので、地震活動が活発化していることが分かる(tenki.jp「石川県能登地方を震源とする地震情報」)。
地震は世界中どこでも起こっているわけではなく、地震が多発する地域とそうでない地域がある。1977年1月から2012年12月までに世界で発生したマグニチュード5以上の地震統計によると、日本の面積は世界の1%未満であるにもかかわらず、世界の地震の約1割は日本の周辺で起きている。つまり、日本は地球規模で見ても地震による危険度が非常に高い。
このサクセスストーリーを背景に、街は活気にあふれた。1864年から40年かけて、街の中心部にイギリスのゴシック様式による大聖堂が建設された。クライストチャーチ大聖堂=2006年8月撮影=だ。見学でガイドからこの大聖堂は大きな地震に3度も見舞われながら40年の歳月を費やし1905年に完成したと説明を受けたのを覚えている。その大聖堂が2011年2月22日にクライストチャーチ近郊で発生した大地震で、シンボル的存在だった塔は崩れ落ちた。そして、「ガーデンシティ(庭園の街)」と称されるまでに美しい街にがれきがあふれ、ビルの倒壊で日本人28人を含む185人が亡くなった。思い出のある街だけに、震災のニュースはショックだった。そして、17日後の3月11日に東日本大震災(マグニチュード9.0)が起きた。





