#世界平和統一家庭連合

☆「まるで独裁者の宴」旧統一教会の総裁とジャニー喜多川

☆「まるで独裁者の宴」旧統一教会の総裁とジャニー喜多川

   宗教の名を借りた巨大な集金システムだろう。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の教団トップの韓鶴子総裁がことし6月末、教団内部の集会で「日本は第2次世界大戦の戦犯国家で、罪を犯した国だ。賠償をしないといけない」「日本の政治は滅ぶしかないだろう」と発言していたことが、関係者への取材や音声データで分かった。教団側は6月中旬までに、年間数百億円にも上るとされる日本から韓国への送金を今後取りやめると説明していたが、トップが依然、韓国への経済的な見返りを正当化したことになる(7月3日付・共同通信Web版)。日本に戦前の罪を押し付け、信者からの「賠償金」を独り占めするという集金システムだ。

   金にまつわる話はそれだけではない。韓総裁と教団幹部らが2008年から11年にかけてアメリカ・ラスベガスのカジノを訪れ、日本円に換算して64億円もの金をギャンブルに注ぎ込んで、9億円の損失を出していた疑いがあることが分かった(アメリカ国防総省DIAのリポート)。教団のトップである韓総裁がギャンブルに興じていた疑いが浮上しているのだ(週刊文春・2022年11月10日号)。そのギャンブルの原資は、日本の信者による献金や霊感商法によって収奪された財産であることは容易に想像がつく。

   メディアの報道によると、旧統一教会をめぐる問題で文部科学省はきのう12日、宗教法人審議会を開き、教団の解散命令を請求することについて全会一致で「相当だ」と意見を得たとして、解散命令の請求を正式に決定し、きょう13日に東京地裁に請求した。それにしても、上記のラスベガスで64億円もの金をギャンブルに使うとはまるで「独裁者の宴」のような話だ。

   そうイメージしてみると、ジャニー喜多川も同じだ。少年に対する性加害は自宅兼合宿所や公演先のホテルなどで行われていたことになっていたが、仕事先のNHKでも性加害に手を染めていたという(10月9日付・NHKニュース)。ところかまわずやりたい放題、これもまるで「独裁者の宴」だ。

⇒13日(金)夕・金沢の天気    はれ

☆安倍氏銃撃事件を振り返る ~上~

☆安倍氏銃撃事件を振り返る ~上~

   去年7月8日、奈良市で街頭演説中の安倍元総理を銃で撃ったとして逮捕された山上徹也容疑者が殺人と銃刀法違反の罪で13日付で起訴された。今後、裁判員裁判で審理されることになる。母親が世界平和統一家庭連合(旧「統一教会」)へ高額な献金をしたことから家庭が崩壊し、恨みを募らせたことが事件の発端とされるが、その動機の解明が裁判の焦点となってくるだろう。

            一発目の銃声でなぜ安倍氏の身を守る警察の行動がなかったのか

   メディアを通じて事件に注目していて、いまでも解せない点がある。安倍氏は命を落とすべくして落としたのだろうか。簡単に言えば、なぜ防げなかったのか。事件は衆人環視の中で起きた。

   奈良市の大和西大寺駅前の交差点で安倍氏は候補者とともに立っていた。この場所はガードレールに囲まれていて、警視庁のSP1人を含む4人の警察官が警備にあたっていた。SPは安倍氏を見ながら、前方の大勢の聴衆を警戒していた。2人の警察官は安倍氏の目線と同じ方向にいる聴衆を警戒していた。つまり、傍らにいた3人が会場前方を中心に警備していたことになる。そしてもう1人の警察官は主に安倍氏の後方の警戒にあたっていた。

   以下、朝日新聞社会面(2022年7月17日付)の記事を引用する。最初、山上被告と安倍氏の直線距離は約15㍍だった。その後、安倍氏の背後に回り込むように歩いて車道を横断。ショルダーバッグの中から手製の銃を取りだし、約8㍍の距離から発砲した。周囲の人たちが大きな音に身をすくめる中、被告は白煙の上がる銃を手にし、さらに5歩前進。2.7秒後に、背後約5㍍から2発目を撃った。銃音の方を振り向くような動きを見せていた安倍氏は身をかがめるようにして倒れた。被告は直後、車道上で取り押さえられた。

   ここで理解できないのは、背後8㍍まで近づいて発砲し、さらに5歩進み、2.7秒後に2発目を発射している点だ。その間、SPと警察官の4人は何をしていたのか。事件の警備をめぐっては、警察庁が立ち上げたチームが検証を行い、後方の警備が不十分となり襲撃を防げなかったことなど問題点を明らかにしている。ならば、どのような点が不十分だったのか、とくに一発目と二発目の2.7秒で何をしていたのか。

   ネットに上がっている関連動画やテレビを見ると、一発目の後、安倍氏に覆いかぶさるなど警護対象者の身を守るような行動は確認できない。警察は常に容疑者の身柄の確保を最優先に考えていて、一発目の砲音と同時に犯人捜しに視線が注がれ、安倍氏をガードする行動が遅れた。5歩、2.7秒の二発目はまさに警備の死角を突いたのだろう。警察とすれば、オレたちはガードマンではない、犯人逮捕が仕事だ、との発想が根底にあるのだろうか。8月25日、警察庁長官は検証結果と警護の見直し策をまとめた報告書を公表した後に自らの責任を認め辞職している。

⇒14日(土)夜・金沢の天気   あめ

☆岸田政権は安泰なのか、世論調査の内閣支持率を読む

☆岸田政権は安泰なのか、世論調査の内閣支持率を読む

   前回ブログの続き。今回の岸田改造内閣について、有権者はどう評価しているのか。メディア各社がそれぞれ緊急世論調査(10、11日)の結果を報じている。共同通信社の電話調査によると、内閣支持率は54%、前回(7月30、31日)より3%上げ、不支持は28%と前回より1ポイント減だった。今回の内閣改造と自民党執行部の人事をどう評価するかについては、「評価する」が44%、「評価しない」が41%だった。

   日経新聞の緊急世論調査では内閣支持率は57%で前回(7月29-31日)より1ポイント低下した。不支持率は35%で前回より3ポイント上昇している。また、新しい内閣と自民党執行部の顔ぶれについては、「評価しない」44%が「評価する」30%を上回った。

   読売新聞の世論調査では、内閣支持率は51%で前回(今月5-7日)より6ポイント下落。不支持率は34%と前回より2ポイント増えている。今回の内閣改造を「評価する」は45%、「評価しない」は34%だった。それにしても、これまで内閣改造と言えば政権浮揚の効果もあったが、共同の調査では3ポイントの微増、日経と読売ではマイナスだ。

   なぜか。それは、霊感商法や献金強要など反社会的行動を取ってきた「世界平和統一家庭連合」(旧「統一教会」)と政権や党議員との癒着に、今回、人事でケジメをつけるはずだったが、有権者はそれほど甘くは見ていないということではないだろうか。

   読売の世論調査で、萩生田光一経産大臣が党政調会長に起用されたことについて、「評価しない」が40%で、「評価する」32%を上回っている。萩生田氏はこれまで統一教会主催のイベントに来賓としてあいさつ、関連団体に会費を支払うなどの濃厚な接触が取り沙汰されていた。岸田総理が統一教会と自民の関係を見直しを「徹底する」と発言したものの、この矛盾に有権者は憤っている。それが数字に現れた。

   「ピンチはチャンス」どころか、ますます泥沼にはまっている。岸田総理自身も統一教会広島地区会長とツーショット写真を撮っていたことも明らかになっている=写真、ジャーナリスト鈴木エイト氏のツイッター(今月9日付)から=。このままでは内閣支持率がさらに混迷するのではないか。

   政局は一気に揺らぐ。その目安に世論調査の内閣支持率がある。20%台は政権の「危険水域」、20%以下は「デッドゾーン」といわれる。今回の調査で岸田内閣の支持率は51%台だが、下がるときは急降下する。政権が反社会的な宗教団体との関係性を絶つには、税務調査や警察による情報収集など実態解明に着手する。その上で、問題が露呈すれば非課税など優遇措置の解除、場合によっては解散命令(宗教法人法第81条)を検討すると有権者に宣言すること。それがケジメというものだ。

⇒12日(金)午後・金沢の天気    はれ