★ベトナム「戦地」巡礼-上
きょう23日、ベトナム旅行に出かけた。午前11時10分のフライトで小松空港から羽田空港へ。国際線でハイノ行きのベトナム航空機に乗った。午後4時35分発のフライトで、ハイノイ到着までほぼ6時間。初めてのベトナム行きだ。
巡礼の旅は「蓮の花」から始まる
機内ではシートのモニターで映画を自由に見ることができた。リストを見て、ことし6月に封切りの映画『花戦さ(はないくさ)』があったので、機内サービスの赤ワインを片手に鑑賞した。物語は、京の花僧、池坊専好が時の覇者、織田信長のために花を生けに岐阜城に行くところから始まる。信長は専好の活けた松を気に入るが、その時、松の枝が重さに耐え切れず継ぎ目が折れるハプニングが。従者たちは信長の怒りを恐れて言葉を失うが、豊臣秀吉が「扇ひとつで松を落とすとは、神業」と機転で信長をたたえてその場を治める。狂言師の野村萬斎が主演で、その仕草や笑いの表情が時代劇にはそぐわない感じもするが、個性がにじんで面白い。
クライマックスのシーンは、活けた松で秀吉の暴君ぶりを諭すところ。ここでも、松の枝が折れて、笑いでオチがつく。ところで、数多ある邦画の中でなぜベトナム航空で『花戦さ』が採用されたのか、その理由は何かと思いをめぐらしているうちにハイノに到着した。
きょうの気温は最高でも14度、街にはジャンパー姿も目立った。ところで、空港でハノイの中国語表記は漢字で「河内」だ。日本では人名や地名でこの漢字に馴染みがあり、カワチと読んでしまう。ハノイに「河内」と表記されると、今一つピンと来ない。ハノイ空港から市内へのバスに乗った。市内に入りしばらくすると、夜中のバザールのようなにぎわっているところがあった。40代前半の男性ガイド氏は
「あれは花市場ですよ。夜に花の市場が開かれるのです。ベトナム人は花が大好きです。そう、ベトナム航空のロゴマークは蓮(はす)の花をデザインしたものですよ」と得意げに話した。
路上を見ると、女性や男性がバイクや軽トラックで次々と花の束を持ち込んで、とても活気がある。ピンと来た。映画『花戦さ』では、池坊専好が河原に捨てられている娘・れんを助けるストーリーがある。れんは言葉を発せず、部屋の片隅にうずくまっているが、蓮の開花とともに画才を発揮し、寺の襖(ふすま)に蓮の花を描く迫力のシーンは印象に残る。東映がこの映画を売り込んだのかどうか定かではないが、ベトナム航空が採用した理由はこのシーンにあるのだろう、と。
蓮は日本では仏花を代表する花だ。ベトナムでも同様のステータスがある花だ。ところで、ベトナムに来た理由。ちょうど15年前、平成14年(2002)8月に父が他界した。亡くなる前、「一度仏印に連れて行ってほしい。空の上からでもいい」と病床で懇願された。仏印は戦時中の仏領インドシナ、つまりベトナムのことだ。父の所属した連隊はハノイ、サイゴンと転戦し、フランス軍と戦った。同時に多くの戦友たちを失ってもいる。父はベトナムに亡き戦友たちの慰霊に訪れたかったのだろう。兄弟3人が集い、そのベトナムへの想いをかなえようと父の遺影を持参して今回ベトナムを訪れた。われわれにとっては巡礼の旅でもある。
⇒23日(祝)夜・ハノイの天気 くもり
その言い伝えは的中した。きょう21日朝、能登町沖の定置網で寒ブリ550本が水揚げされ、金沢市中央卸売市場では仲買人たちの威勢のいい声が飛び交い、次々と競り落とされたと昼のニュースで。体長90㌢、重さ10㌔の大物などが揚がっていて、シーズンの先駆けとなったようだ。この時期に能登半島沿岸で水揚げされた重さ7㌔以上のブリを「のと寒ぶり」のブランド名を付けて売られている。10㌔以上ともなると特上品だ。
追加制裁では、原油輸出は採択後の12ヵ月間の総量を採択前の12ヵ月間の実績を超えない、石油精製品の輸出量は2017年10-12月50万バレル、18年以降は年間上限を200万バレルに設定した。加盟国には北朝鮮への輸出量を毎月報告するよう求めた。追加制裁が額面通り実施されていれば、ガソリンなどは軍事優先で占められ、漁船への配分は限られると推測する。にもかかわらず、「夏より多い」とはどういうことだろうか。海上保安庁は8月までに延べ820隻の違法操業船を警告や散水して退去させたと発表している。
我が家の場合、庭木の剪定も雪吊りも造園業者に依頼している。天気予想を見て、さっそく電話。13、14日の両日に職人が来てくれた。雪吊りの話を関東の友人たちと話をしていて、よく誤解されることがある。「長期予報で北陸が暖冬だったら、わざわざ雪吊りはしなくてよいのでは」と。確かにある意味で理にかなっているのだが、冬の現実はそう単純ではない。暖冬と予想されたとしても、一夜で大雪になることがある。記憶に残っているのが2007年2月の大雪。1月は金沢は「雪なし暖冬」で観測史上の新記録だった。ところが、2月1日からシンシンと雪が降り始め、市内で50㌢にもなった。冬将軍は突然やってくるのだ。
そこで、札幌弁護士会のホームページを確認すると今日(13日)、「市民の皆様へ」と、札幌弁護士会の会長のコメントが掲載されていた。「当会の会員が、タクシー乗車中、車内の器物を損壊する等に及んだことが報道されております。事実であれば、断じてあってはならないことであり、極めて遺憾というほかありません。当会としても、必要な情報収集を行い,会員の非違行為が確認できた場合には,厳正に対応する所存です。」と。
これは蛸島漁港で水揚げされたズワイガニだ。同漁港は能登半島の先端部分にある。金沢から距離にして150㌔、能登沖で漁をする漁船の水揚げの拠点になっている。半島の先端で、水揚げして、陸路で金沢に搬送することになり、海路で金沢港に持ち込むより時間的に速く、その分鮮度が保たれるというわけだ。茹でガニのパックを手にしてレジへ。3980円。価格は去年とほとんど変わらず。旬のものなので確かに高価だ。少し値段が落ちる、来週まで待てるかというとそうでもない。もし時化(しけ)が続いて、漁そのものができなければ、値段どころか、口にも入らない。旬が買い時だ、毎年同じようなことを思って自分を納得させて高値づかみをしている。
不思議だったのは、安倍総理がトランプ氏が大統領就任前の去年11月、ニューヨークのトランプ・タワーの私邸を訪ね、1時間半の非公式会談を行ったことだ。いくら日本とアメリカの信頼関係が不可欠であるとしても、就任前に私邸を訪れたことに、違和感を感じた国民も多かった。私自身も「そこまで愛想しなくても」と。海外メディアなども「charm offensive」ではないかと皮肉っていた。ちなみに、charm offensiveは目標を達成するために意図的にお世辞や愛想をふるまうこと。
面白いキャッチフレーズだ。安倍総理はあす(5日)、来日するアメリカのトランプ大統領を出迎え、ゴルフを楽しみ日米会談に臨む。すでに、二人は「ドナルド、シンゾー」と呼び合う仲だそうだ、二人でぜひとも世界平和を実現してもらいたい。課題は山積している。
きょう(3日)能登町でキノコ採りをしている知人から聞いた話だ。アカマツ林の根元が掘られて、毎年採れるマツタケがなくなっていた。根元がほじくられているので、「おそらく来年からは生えてこないだろう」と肩を落とした。あちこちでこうしたイノシシによる被害があり、「能登のマツタケは壊滅だ」という。マツと共生する菌根菌からマツタケなどのキノコが生えるが、イノシシによる土壌の掘り返しで他の菌が混ざるとキノコは生えなくなることが不安視されているのだ。
午前9時、能登空港に集合し乗り合いで山林に入った。アテ(能登ヒバ)とスギの50-60年の人工林だ。ハーベスター=写真=が機敏に動いている。立木の伐倒、枝払い、玉切りなど造材を担うのはハーベスターヘッド。枝払いなどは1秒で5㍍もアッという間に。ディーゼルエンジンに直結した発電機で発電し、発電機から得る電力でモーターを駆動させる。燃料のこと気になって、休憩に入った操縦士に質問すると。1回の給油(軽油)で160㍑、2日でなくなるので1日当たり80㍑の計算だ。現地を案内してくれた能登の林業者は「道づくりは山づくりなんです。道づくりによって、山の資産価値も高まるんです」と。なるほど、その道づくり(森林作業道)も別の重機でこなしていく。山にマシーンは欠かせない。