☆用心するに越したことはない
新型コロナウイルスの感染が急拡大している。石川県でもきょう10日、新たに18人が感染、1人の死亡が発表された。県内で亡くなった人はこれで139人、県内での感染者も累計で8135人となった。そして、全国ベースではここ1週間の新規感染者は3万2081人で、前週(3200人)の約10倍に増加。オミクロン株の広がりとともに、増加幅が拡大している(10日付・時事通信Web版)。感染力が強いとされるオミクロン株の市中感染が全国的に広がっている。感染症者は人工呼吸器やエクモを使用するような重症患者は少ない、「インフルエンザと同じ程度」との情報があるものの、用心するに越したことはない。
きのう9日のNHK『日曜討論』で、岸田総理はいわゆる「敵基地攻撃能力」について、憲法など基本的な考え方を守ったうえで、具体的な対応を国民の理解を得ながら結論を出したいと述べた。これに対し、野党党首の考えは割れた。野党第一党の立憲民主と共産は否定的だった。日本維新と国民民主はおおむね賛同す
る考えだった。ただ、立民の泉代表の言い分は一理あると思った。北朝鮮の弾道ミサイルを念頭にして、「今の時代は発射台付き車両からミサイルを射出するわけで、動かない基地を攻撃したところで抑止できるのか」との問題提起だった。
確かに、北朝鮮が去年9月15日に発射した弾道ミサイルは移動式だった。北朝鮮の朝鮮中央テレビ(同9月17日付)は、弾道ミサイルは鉄道を利用した移動式ミサイル発射台から発射されたもので、その動画を公開した=写真=。安倍政権時代に北朝鮮の弾道ミサイルの発射予測を検知して事前に破壊する「敵基地攻撃能力」の保持が議論されていたが、この弾道ミサイルは敵基地攻撃の意味がなさなくなったことを示すものだった。だからと言って、すべての弾道ミサイルが移動式ではない。「敵基地攻撃能力」を有したほうがよいのではないだろうか。用心するに越したことはない。
日本気象協会の予報(10日付)によると、あさって12日から14日にかけて、冬型の気圧配置が強まり、日本海側は雪。積雪が急に増えたり、猛吹雪となるおそれがあるという。あのJPCZ(日本海寒帯気団集束帯)がまたやってくる。用心するに越したことはない。
⇒10日(月)夜・金沢の天気 くもり
出動させていたが、ことしからは10㌢以上積もれば除雪作業を行う。実際に雪道を車で走ると緊張感に包まれる。教訓を生かした「5㌢はやめ」の除雪はありがたい。
イスラエルは世界に先駆けてワクチン接種(ファイザー社製)を開始したことでも知られる。そして、3回目のワクチン、いわゆる「ブースター接種」にいち早く着手したのもスラエルだった。ワクチン接種の効果でことし5月から6月にかけては、感染者数がゼロに近づいた=写真・上、11月28日付・ジョンズ・ホプキンス大学「コロナダッシュボード」より=。ところが、7月以降は変異ウイルス「デルタ株」による感染再拡大に見舞われる。そこでワクチン接種後の時間経過とともに効果が減少することを問題視し、7月末からは60歳以上を対象にブースター接種を開始する。それでも、9月をピークに第4波が訪れた。現在は収まってはいるが、そこにオミクロン株が登場した。なかなか収束しない中で今回、外国人の入国制限を決断したのだろう。
日本の現状はどうか。現在はイスラエルの5月から6月かけての状況と似ている=写真・中、同=。が、時間が経過すればワクチン効果が薄れる。その間隙をぬって第6波がやってくるだろう。日本の水際対策は大丈夫なのか。政府は今月8日から、ビジネス目的の入国規制緩和や、新規留学生および技能実習生の受け入れ再開が実施している。これまで、ワクチン接種を終えたビジネス来訪者には入国後10日間の待機を求めていたが、3日間に短縮。留学生や技能実習生を対しても、受け入れの大学や企業や団体による入国者の行動管理を条件に認めた。インバウンド観光客の入国は現在も認めていない。
日本と同じ島国のイギリスでは感染拡大の勢いが現在も増している=写真・下、同=。さらに、国内でオミクロン株の感染が確認された。BBCニュースWeb版日本語(11月28日付)によると、ジョンソン首相は緊急記者会見で、国民には店舗や公共交通機関でのマスクの着用の義務化、さらに入国する人すべてを対象に2日以内にPCRの検査を受けて陰性だと確認されるまでは隔離を義務づけるなどの新たな対策を打ち出した。