#ウィズコロナ

★ウイズコロナ+デジタル担当大臣=ネット投票

★ウイズコロナ+デジタル担当大臣=ネット投票

   立憲民主党の小沢一郎衆議院員がきょう21日、自身の政治塾で講演し、「1年以内に必ず政権を取る」と述べ、次期衆院選での政権交代に意欲を示したと報道されている(9月21日付・時事通信Web版)。小沢氏は「11月に社民党も(立憲と)一緒になる予定だ」との見通しを示し、「野党がほぼ一つになる。これが効果的に機能すれば絶対に政権を取れる」と強調した(同)。見出しを見て記事にアクセスした。「壊し屋」の異名で政権交代の立役者だった小沢氏の発言なので、政権奪取に向けてのどのような戦略や新機軸があるのかと興味がわいた。

   ところが、記事は「野党がほぼ一つ」になればとの前提の話で、政権交代に向けての新たな戦略や論拠など詳しい記載はなかった。では、「野党がほぼ一つ」になったとして、その可能性はあるのか。朝日新聞の世論調査(9月16、17日)で「仮に今、投票するとしたら」と衆院比例投票先を質問している。回答は、自民が48%、立憲は12%だった。共産、維新、その他政党を合わせて「野党がほぼ一つ」になったとしても31%だ。自民と公明を合わせた54%には遠く及ばない。小沢氏の発言に実現性が感じられない。小沢氏の賞味期限はもう過ぎているのではないだろうかとも思った。

   読売新聞の世論調査(9月19、20日)によると、菅内閣を「支持する」と答えた人は74%で、小泉内閣の発足時の87%、鳩山内閣の75%に次いで歴代3位の高さとなった。「支持しない」は14%だった(9月21日付・読売新聞)。 安倍前総理が進めてきた政策などを菅氏が引き継ぐ方針については「評価する」が63%で、「評価しない」が25%だった。また、  閣僚人事については「評価する」が62%、「評価しない」27%を大きく上回った(同)。ご祝儀相場だろうが、評価は高い。

   有権者の一人として自身も気になっている、衆院の解散・総選挙については、「任期満了まで行う必要がない」が59%、「来年前半」が21%、「ことし中」が13%の順だった。世論の6割近くが「任期満了まで行う必要がない」と答え、これは、上記の朝日新聞の世論調査も同じ傾向だ。質問内容は若干異なるが、「今年中がよい」は17%、「来年がよい」は72%だった。世論は「来年がよい」「任期満了まで行う必要がない」が主流だ。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、選挙などやってほしくないという、ある意味で世論の「拒絶反応」でもある。

   菅氏は新型コロナウイルスの収束や経済の立て直しを優先するとの考えを示している。ところが、総理の周辺では高評価の時機を逸しないようにと早期解散・総選挙の声が上がっている。ある意味で矛盾を解決するのはインターネットによる投票ではないだろうか。ネットによる選挙運動はすでに解禁されている。次はネット投票だ。総理の肝入りで新閣僚にデジタル担当大臣を任命した。マイナンバーカードの普及、そしてネット投票がセットで実現すれば、デジタル社会への大きな一歩になるだろう。ウイズコロナのこのタイミングでネット投票を実現させてほしい。

⇒21日(祝)朝・金沢の天気     はれ

☆ウィズコロナの光景 クマと廻り焼香

☆ウィズコロナの光景 クマと廻り焼香

   きょう朝、大学からの一斉メールで「クマ出没注意」があった。午前5時19分、角間キャンパスの入り口の交差点付近での目撃情報が寄せられた。今月1日にも今回目撃されたところの近くで出没している。このため大学では学生たちに「鈴など音が出るものを携行しましょう」「集団での登下校などに努めましょう」「クマを引き寄せる残飯等のゴミは所定の場所に捨てる、または持ち帰りましょう」と日頃の注意行動を呼びかけている。

   キャンパスはかつて里山といわれた中山間地だが、山奥から人里まで切れ目なく森林が続く。この時節はキャンパスを流れる川の沢沿いを伝って新芽や新葉、果実類など求めて出没する。クマは人気(ひとけ)のないところを徘徊する。懸念するのは、この新型コロナウイルスの影響で、クマの出没が増えるのではないか、と。今月19日から対面授業は再開されたものの、51人を超える講義などは在宅での遠隔授業(オンデマンド)となる。登学してくる学生は4分の1ほどではないだろうか。クマにとって静かな、心地よいキャンパスなのである。

   話は変わるが、このブログでは前日どのページが何回検索されたかが表示される。最近目立って検索が増えているのが「廻り焼香」(2015年2月27日付)だ。通夜や葬儀・告別式の弔問客が焼香のみ行い、そのまま帰るという風習について述べた。もともと福井にある葬儀の風習で、多くの弔問客が滞りなく焼香を済ませるための知恵だったが、葬儀が小規模化した今でも廻(まわ)り焼香の風習は生きている。

   この廻り焼香はウィズコロナの時世にマッチする。あえて言葉を交わさず、祭壇に向かって合掌し焼香のみで帰る。すでに一部で「ドライブスルー焼香」や「オンライン葬儀」といった新たなカタチの葬式に取り組んでいる葬儀会社があると報道(6月22日付・NHKニュースWeb版)もあった。これまでの慣習が覆され、新しい生活様式が模索される中で、葬式の有り様も変わるかもしれない。ウィズコロナの光景ではないだろうか。

⇒24日(水)午前・金沢の天気    はれ時々くもり

☆大学キャンパス ウィズコロナの風景

☆大学キャンパス ウィズコロナの風景

     新型コロナウイルスの感染拡大で金沢大学では4月からすべての対面型の授業は中止となっていた。このため、講義はインターネットによる遠隔授業(オンデマンド型)のみで、学生は在宅授業だった。サークルや部活なども禁止。また、研究室の学生や大学院生の研究活動も登学は禁止となっていた。何しろ学生だけで1万人余りいる。キャンパスという限られた空間で、「大規模集会」を毎日開催するようなもので、感染が広がればひとたまりもない。

   緊急事態宣言が解除され、対面講義が再開されたのは今月19日だった。自身もこの間、リモートワークだったので久しぶりにキャンパスを歩いた。いつものにぎやかしい雰囲気がそこそこ戻っているに違いない思っていたが、実際は普段の4分の1ほどと感じた。というのも、感染の可能性がゼロになったわけではなく、ウィズコロナの状態だ。「3密」回避が条件であることに変わりない。たとえば、51人以上の規模の大きな講義は引き続き遠隔授業に。また、50人以下であっても、1学生当たり4平方㍍ほどのスペースを確保することが対面講義の条件となっている。こうなると学生たちは少人数の限られた授業しか受講できないのだ。

   学生がよく集まる図書館のカフェや生協食堂をのぞいてみた。カフェは1テーブルにつき1人掛け=写真=。食堂のテーブルは対面ではなく一方向で横のイスの間隔も一つ空けてある。普段は12人掛けのテーブルだが、3人掛けだ。にぎわいからほど遠い。営業時間も午前11時から午後1時30分で、金曜と土日・祝日は休業だ。

   大変なのは学生たちである。オンライン授業の場合、動画を視聴するネット環境を整えなければならない。さらに、レジュメなどの講義資料はデータなので、自分でプリントしなければならない。自宅にプリンターがあればよいが、多くの学生はデータをUSBに落として、コンビニでプリントを行っている。

   学生たちで深刻なのはアルバイトの収入が減ったことだろう。物販や飲食の店舗でアルバイトで生活費を得ていた学生の4割が「バイト収入ゼロ」(学内学生アンケート)だったと答えている。大学では、経済的に困窮している学生の生活支援のため、クラウドファンディングを活用した寄付の募集を始めている。

⇒22日(月)午前・金沢の天気    くもり