#アベノマスク

★「コロナ」から5年、ワクチン接種8回目 マスクはすっかり日常に定着

★「コロナ」から5年、ワクチン接種8回目 マスクはすっかり日常に定着

  打つか打たないか少々迷ったが、結局、打つことにした。きのう(18日)金沢市内のクリニックで新型コロナウィルスのワクチン接種をしてきた。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが2023年5月に5類に移行して、単なる風邪くらいのイメージだったが、5類以降でコロナに罹った知人から発熱とのどの痛みに悩まされ続けたと聞かされ不安に思ったことがある。なので5類以降も、接種の案内が市役所から届くたびに律儀に接種を続けてきた。ただ今回市役所から案内で迷ったのは、前回去年11月13日に接種したのが最後だったので、あれから11ヵ月も経っている。「もういいだろ」と「いちおう念のため」の思いが交錯した次第。

  1年ぶりの接種、8回目だった。医師は右肩にさりげなく接種。これまでは、15分ほど待合室で待機して、何もなければ退室だったので、今回も「このまま15分待っていればいいですか」と医療スタッフに問うと、「そのままお帰りください」とのことだった。新型コロナワクチンは、2023年度までは全額公費負担で無料接種が行われてきたが、今年度はインフルエンザと同じ予防接種扱い。なので自己負担、2300円だった。(※写真・上は、ファイザー社のワクチン=同社の公式ホームページより)

  間もなく師走。年の瀬ともなれば年末の行事や買い物など忙しくなり、人と会う機会も格段に増えるだろう。で、「やっぱり打ってよかった」といま思っている。ワクチ接種に理由はない。要は自己防衛の本能なのだろう。

  日本人と新型コロナウイルスとの長い戦いは2020年4月に政府から出された「緊急事態宣言」から始まった。国民生活や経済に甚大な影響をおよぼす恐れがあるとして、総理大臣が宣言を行い、緊急的な措置を取る期間や区域を指定した。5年が経ち、あのころとまったく変わっていない光景がある。マスク着用のことだ。5類に移行してある意味で平時に戻って、世の中全体が肩の荷を下ろしたように楽になった。感染症法に基づく外出自粛要請や濃厚接触者の特定などは廃止となり、マスク着用も個人の判断に委ねられるようになった。ところが、電車やバスの中はもちろんのこと、金沢の街を歩いていてもすれ違うほとんどの人がマスクを着用している。(※写真・下は、2020年4月に当時の安倍総理が1世帯2枚のマスクを配布すると説明=首相官邸公式ホームページ)

  マスクへの執着は弊害を生むこともあった。2020年の非常事態宣言後の夏にマスク着用者に熱中症が続出し、厚生労働省と環境省は「マスクをはずしましょう」とポスターで呼びかけた。マスクを着けたままだと、自らがはいた熱い息を吸うことで、熱中症のリスクが高まる、というのだ。そこで、人と人の間で2㍍以上の十分な距離がとれるのであれば、「マスクをはずしましょう」となる。あれから5年経っても、夏マスクを着けている人は多い。

  コロナ感染が世の中からなくなったわけではないので着用は当然なのかもしれない。コロナ禍でマスクがすっかり日常に定着した。これも自己防衛の本能なのだろう。

⇒19日(火)午後・金沢の天気     くもり

☆2021 バズった人、コト~その4

☆2021 バズった人、コト~その4

   新型コロナウイルス感染で昨今のキーワードは「オミクロン株」と「市中感染」だろうか。では、一時期吹き荒れた「アベノマスク」はどうなったのか、その騒動とてん末を振り返ってみる。意外にも、まだ身近な問題としてその言葉があることに気づく。

   ~「アベノマスク」騒動のてん末 破棄かリサイクルか、その行方は~

   知人たちに「ところでアベノマスクはどうした」とメールでさりげなく問うと、ほとんどが使用しておらず、「机の中にまだしまってある」との答えが戻って来る。まるで「記念品」の状態だ。昨年4月7日に布マスクを全世帯に2枚の配布を閣議決定し、政府目標は月内配布だった。マスク支給予算は466億円。ところが、5月下旬になっても配達率は25%だった。緊急事態宣言が全面解除(5月25日)となったころには、すでにドラッグストアなどでマスクの安売りが始まっていた。我が家にアベノマスクが届いたのは6月1日だった。それ以来、自身も机の中にしまっていた。

   マスク配布の遅れが不評で安倍内閣の支持率が急速に落ち始める。共同通信社の全国緊急電話世論調査(5月29-31日実施)で内閣支持率は39.4%に落ち、読売新聞社の世論調査(8月7-9日実施)でも内閣支持率は37%とダウン、不支持率が上昇し54%となった。支持率下落はマスクの遅れだけでなく、7年8ヵ月続いた長期政権の賞味期限切れということもあったろう。9月16日に安倍内閣は総辞職する。

   そしてアベノマスクの在庫問題がいま浮上している。朝日新聞Web版(12月21日付)によると、国は約2億9千万枚の布マスクを調達したが、今年3月末時点で3割近い8272万枚が在庫の状態となった。昨年7月末から希望する介護施設や保育所などへ無料配布を行っているが、はける様子はない。昨年8月からことし3月の保管費用だけで6億円かかっている。保管場所も日本郵便から佐川急便へ、ことし4月からは日本通運の倉庫に。移送費や保管費で今年度はさらに3億円を超える見通し。

   厚労省は今月22日にマスクの在庫をメディアに公開した。倉庫には布マスクが入ったおよそ10万箱の段ボールが山積みにされ、113億円相当のマスクが眠ったまま。岸田総理は21日、マスクの在庫について、希望者に配布し有効活用を図ったうえで、残りは年度内をめどに廃棄する意向を明らかにした(22日付・NHKニュースWeb版)。以下は憶測だ。「破棄するなら欲しい」と途上国などからマスクの受け入れ希望があるだろう。その場合、海外への輸送費は日本の負担が条件となる。そうなれば、「お人よし外交」とメディアからさらにバッシングを受ける。

    自身の机にしまっておいたアベノマスクを取り出して、触ってみる=写真=。布製マスクはガーゼ生地で12枚重ねて縫製してあり、手触りがよい。ガーゼの原料は木綿(コットン)なのでリサイクルすれば、ハンカチやタオル、カーテン、肌着などさまざまな用途があるのではないか。廃棄するより、全国の繊維リサイクル業者に渡す方がいい。その場合、業者の引き取りの運送コストは国と折半でもよいのではないか。国会で追及されても、「SDGsにかんがみて」と理由がつくだろう。

⇒27日(月)午後・金沢の天気      ゆき 

☆「アベノマスク」と「キシダクーポン」

☆「アベノマスク」と「キシダクーポン」

   誰が考えても、この政策は民意からずれている。新たな経済対策として、18歳以下への10万円相当の給付をめぐり、政府は所得制限を設けたうえで、年内に5万円の現金給付を始め、残りの5万円は子育て関連の商品やサービスに使いみちを限定したクーポンを基本に給付する方針だ。このクーポン給付の必要経費に900億円もかかる。

   クーポンに有効期限を設定することで、消費喚起という意味で現金よりもムダのない給付が可能としているが、もともと使う予定だった現金が貯蓄に回ることになるので、現金給付でもクーポン配布でも消費喚起の効果はまったく同じだ。900億円のムダ。これがはたして新たな経済対策と言えるのか。

   その考えは自治体も同じだろう。NHKニュースによると、大阪の箕面市は8日、迅速な給付の実現や事務費の削減などの観点から、10万円を全額現金で給付する方針を決めた。同市の上島市長は「市民の使い勝手やクーポンの準備にかかる時間などを考慮すると全額現金で給付するのが市民のニーズに適している」とコメントした。18歳以下への10万円相当の給付をめぐっては、大阪市の松井市長も全額現金で給付したいという考えを示している(9日付・NHKニュースWeb版)。

   こうした自治体の動きに政府はどう対応するのか。同じNHKニュースによると、政府は自治体が全額現金での給付も選択できるよう調整する。ただし、政策の効果を上げるためにも、近くにクーポンを使用できる商業施設がない場合などにとどめたい考え(同)。ことしは残り20日余り。年内支給の方針が決まっているのにこの混乱ぶりだ。

   「アベノマスク」騒動を思い起こす。コロナ禍で、昨年4月7日に布マスクを全世帯に2枚の配布を閣議決定し、政府目標は月内配布だった。マスク支給予算は466億円。5月下旬になっても配達率は25%だった。緊急事態宣言が全面解除(5月25日)となったころには、すでにドラッグストアなどでマスクの安売りが始まっていた。我が家にアベノマスクが届いたのは6月1日だった。

   このころから安倍内閣の支持率が急速に落ち始める。5月31日付の共同通信社Web版で、全国緊急電話世論調査(5月29-31日実施)で安倍内閣の支持率は39.4%となり、前回調査(5月8-10日)から2.3ポイント減だった。 読売新聞社の世論調査(8月7-9日実施)で、内閣支持率は37%で前回調査(7月3-5日)の39%から下がり、不支持率は54%と前回52%より高くなった。不支持率54%は2012年12月からの第2次安倍内閣では最高だった。支持率下落はマスクの遅れだけでなく、内閣の賞味期限ということもあったろう。そして、9月16日に安倍内閣は総辞職する。

   「キシダクーポン」も二の舞いになりはしないか。国民に届けるものは分かりやすいだけに、国民はじっと見ている。なので、早く届けるのが原則だろう。年内が間に合わなければ、内閣支持率は落ちる。そして、「クーポンは新たな経済対策なのか、これが新しい資本主義なのか」と国民は問い始める。(※写真は首相官邸公式ホームページより)

⇒9日(木)午前・金沢の天気     はれ

☆アベノマスクが届く

☆アベノマスクが届く

   きのうのブログで、「起死回生の一発がない限り、アベノマスクの風評とともに内閣支持率は今後も下がり続けるだろう。読売調査で20%台に落ちるのはあと半年、12月まで持つか持たないか。『アベノマスク解散』もありうるのではないか」と書いた。すると、知人からきょうメールがあり、「それはない。安倍総理は来年9月までやる。なぜなら、来年の東京オリピックを誰が引き継いでやるのか、そんな政治家はいないよ」と。なるほど、混沌とした中で誰も来年のオリンピックの面倒までみる政治家はいない。なんとなく理解できる。ということは安倍総理は来年9月まで続投か。

   きょう午後3時ごろ、郵便受けの入り口部分がカチャンと音がした。郵便物かと思い玄関に取りに出た。すると、ビニール袋に入った布マスク2枚、「アベノマスク」が届いていた=写真=。待ち焦がれていただけに、しげしげと手に取って眺めた。表側に「みなさまへ」とメッセージが書かれている。

「みなさまには、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた取組にご協力をいただいていることに、感謝申し上げます。感染拡大を防ぐため、これまでどおり、『3つの密(密閉、密集、密接)』を避けていただくとともに、『新しい生活様式』を実践いただくようお願いします。その際、自分は感染者かもしれないという意識をもっていただき、症状がない人でもマスクの着用をお願いします。この度、一住所あたり2枚の布マスクを配布いたします。十分な量でないことは承知しておりますが、使い捨てではなく、洗剤を使って洗うことで、再利用可能ですので、ご活用ください。」

   差出人は厚生労働省医政局経済化(マスク等物資対策班)、となっている。右下にはQRコードがついていて、スマホを読み取りアプリを当てると、厚労省公式ホームページの「布マスクのに関するQ&A」のページに飛ぶ。さらに、ビニール封筒の裏を見ると、「新しい生活様式」の実践例が書かれていて、「身体的距離の確保」「マスクの着用」「手洗い」といった、基本的な感染対策がイラスト入りで記されている。当初はマスク2枚が送られてくるだけかと思っていたが、全体になんとも丁寧な仕様になっている。

   さっそく使おうかと考えたが、恐れ多く、もったいない気がしたので記念にとっておくことにした。というか、金沢の気温は25度を超えていて、布マスクをする気にはなれなかった。夕方のローカルニュースでは、石川県ではきょう3日間連続で感染者がゼロだったという。アベノマスクの出番が再び来ないことを祈りつつ、そっと机の引き出しに仕舞う。

⇒1日(月)夜・金沢の天気      はれ

★洗い使う「アベノマスク」が届く日

★洗い使う「アベノマスク」が届く日

   新型コロナウイルスの感染拡大の影響で緊急事態宣言が延長され、「新しい生活様式」という概念が提案された。ウイルス対策について話し合う政府の専門家会議が提言した、3つの基本として①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗い、を掲げている。中でもマスクの着用は、街中を歩く人や車を運転する人、見かける人のほどんとが心がけている。もともと日本ではマスクの着用に抵抗感が薄かったので、新しい生活様式としてなじみやすかったのだろう。手洗いも同様。また、ソーシャルディスタンスの言葉として定着した身体的距離の確保はコンビニなどでもちろん、エレベーターでも見かける。4つの角にそれぞれ1人が立ち、5人目として入らずに次を待つ。

   新しい生活様式による日常の最大の変化は、マスクの洗濯かもしれない。マスクは衛生上、使い捨てという概念だったが、それが一変した。生活様式としてマスクを身につけるのであれば、それは衣類と同様に持続可能な使い方をしなけらばならない。それは洗濯である。自らも実践している。洗剤で手洗いをする。1枚を2日間使い、2枚か3枚をまとめ洗いをする。ハンガーにつるすと改めて時代の変化を感じる=写真=。

   マスクは消耗品ではないということに気づかせくれたのは需要と供給のアンバランス、「品切れ」だった。先日も金沢市内のドラッグストアを2軒回ったが商品棚にはなかった。3軒目を回ろうとしたがまるで「マスク・パトロール」のようでやめた。マスクを求めて店を探し回るとの意味だが、それが3密(密集、密閉、密接)のもととなる。

   ところで、安倍総理は洗濯して繰り返し使える布マスクを全世帯に2枚配布すると方針を表明した(4月1日・新型コロナウイルス感染症対策本部)。あれから1ヵ月以上たつが、466億円かけて支給されるマスクはいつ届くのか。気になって厚労省公式ホームページを検索する。「4月17日から東京都、5月11日の週から東京都以外の特定警戒都道府県に順次、配送を開始」とある。「特定警戒県」である石川県はあさって11日から配布されるようだ。「アベノマスク」と揶揄されてもいるが、ありがたく受け取りたい。何度も洗い、着け心地をそのつど試し、そしてパンデミックの時代を語るシンボルとして保存しておきたいものだ。

⇒9日(土)朝・金沢の天気     くもり