2026年 3月 13日の投稿一覧

★白山を眺め、その恵みと可能性ついて膨らむイメージ

★白山を眺め、その恵みと可能性ついて膨らむイメージ

この時季の加賀の風景と言えば、白い高嶺が青空に浮かぶ白山だ。写真はきのう(12日)午後5時過ぎごろ、小松市の木場潟公園近くから望んだ白山連邦=写真=。日本海側からの夕陽に照らされ、大汝峰(標高2684㍍)が白く輝き、その右側に最高峰の御前峰(同2702㍍)がくっきりと見えた。眺望していて印象に残るのは、白い冬の白山、ふもとの残雪の山々、手間の雪の全くない春の里山で、季節の移ろいを山々が映し出している。

白山の麗しい姿は小松市だけでなく金沢市の平野部からも望める。能登生まれ育った自身が金沢の高校に進学して、初めて白山を意識したのは校歌だったかもしれない。「伝統を 語らむか 高きこと 白山に 尽きせざるを 霊沢(れいたく)に よそへ言ふ 我がほこり・・・」(金沢二水高校校歌の一節)。このほか、金沢以南の小中学校を始め学校の校歌に「白山」が歌詞として出てくる。ちなみに金沢大学の校歌(作詞・室生犀星)でも「天うつなみ けぶらひ 天そそる 白ねの 北方のみやこに学府のありて・・・」と。「天そそる 白ねの」は、「天にそびえ立つ白山」、という意味だ。

眺めることができて、口ずさむほどに身近な白山ではあるが、感謝の気持ちを込めて使うときもある。台風などの自然災害を白山が防いでくれているという意味で、「白山のおかげ」と言う。台風は反時計回りで北上してくるので、白山が盾となって立ちはだかり、加賀地方への暴風が遮られることになる。このことを、最近の言葉で「白山ブロック」と言ったりする。白山の恩恵はこれだけにとどまらない。

石川県内の人口の7割の水道をまかなっている「石川の水がめ」とも称される手取川ダムの水は白山を源流とする。さらに、注目されているのが白山の伏流水だ。手取川の流域には、加賀東芝エレクトロニクスや金沢村田製作所、JDIといった半導体などを製造する大小含め50の先端企業が集積している。ハイテク企業では地下から伏流水をくみ上げて、半導体の基板となるシリコンウエハーやプリント基板、液晶関連部品の洗浄に使っている。白山の伏流水は、不純物や酸性度、アルカリ度などが高くない、純水、真水に近いとされる。その量も膨大にある。そして、洗った洗浄液は汚染に配慮しながら薄めて手取川に流すという作業が行われている。豊富な地下水と大きな川があるという立地が先端産業を支えている。

白山は北陸3県ほか岐阜県にまたがる活火山でもあり、富士山、立山と並んで「日本三名山」あるいは「三霊山」と称されてきた。見方を変えれば、水のある暮らしを支え、加賀平野を潤し、時には暴風の盾となり、企業を呼び込み、ハイテク産業を支えている。まさに資源であり、資産であり、そして資本ではないだろうか。「三資山」と言えないか。

⇒13日(金)午後・金沢の天気  くもり時々はれ