★雪の公園を泳ぐようなパンダ像/中国の高市総理への批判続く
金沢の自宅近くにある公園を通ると、4、5人の子どもたちが「パンダが雪の中を泳いでいる」と面白がっていた。なるほど、確かに公園の雪原をパンダが泳いでいるように見える=写真、12日正午ごろ撮影=。この周辺はこれまで積雪が40㌢余りあったが、降雪のピークが過ぎてこのところ気温も和らいできたことから、雪が溶けて公園の中にもともとあったパンダ像が浮かび上ってきたのだろう。雪の中を泳いでいるように見える面白いアングルではある。

ところで、パンダが日本からいなくなって2週間余りが経った。東京の上野動物園の双子のジャイアントパンダ、シャオシャオとレイレイが中国へ返還されたのは先月27日だった。パンダは日中の国交正常化を記念して1972年にやってきた。それ以来、愛され、親しまれまさに日中友好のシンボル的な存在だった。それが、初めて国内からいなくなった。
中国と日本の冷ややかな関係が続いている。共同通信ニュースWeb版(11日付)によると、中国国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は11日の記者会見で、台湾の頼清徳総統が高市総理に示した衆院選での勝利に関する祝意について、「日本が植民地時代に犯した重罪を顧みず、媚(こび)を売る姿勢は恥ずべきだ」と非難したようだ。アアメリカやヨーロッパのほか韓国を含むアジア各国が高市氏に祝意を示す中、中国は高市氏への批判を続けている。
そもそも論だが、この中国の日本への圧力は2025年11月7日の国会で台湾有事について問われた答弁がきっかけだった。高市総理は 「(中国が)戦艦を使って武力行使を伴うのであれば、存立危機事態になり得る」と答弁した。翌日、中国の駐大阪総領事が SNSで「汚い首は斬ってやるしかない」と投稿した (※現在は削除)。これがエスカレートし、中国は日本の治安への不安を理由として中国国民に日本への渡航自粛など求めた。また、中国大手旅行社は日本への旅行の販売を停止。日本のアニメ映画などの中国上映も一部が延期に。さらに、中国は日本政府に対し、日本産の水産物の輸入を停止すると通達した(メディア各社の報道)。
こうした中国側の日本に対する圧力はこれまでもあった。2012年9月に日本政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化する手続きをとると、その数日後に北京などで大規模な抗議デモが繰り返された。「日本製品ボイコット」を叫びながら日系スーパーをことごとく襲い商品を略奪した。また、「反日無罪」を叫びながら日本の自動車メーカーの車を焼き、日系ディーラーの建物を破壊。日本料理店なども襲われた。当時、テレビでその様子を見ていたが、現地の反日デモは単なる暴徒にしか見えなかった。
今回の台湾有事が存立危機事態になり得るとした高市総理の国会答弁について、中国側は撤回を要求している。両政府に信頼関係があれば、撤回もありうるかもしれないが、パンダもいなくなった現状ではそれはあり得ない。孔子が説いたとされる、「信なくば立たず」ではないだろうか。
⇒12日(木)夜・金沢の天気 くもり時々あめ

