2026年 2月 の投稿一覧

★震災の仮設団地めぐるバスで一票 衆院選の期日前投票所

★震災の仮設団地めぐるバスで一票 衆院選の期日前投票所

この冬に降った雪はJPCZ(日本海寒気団収束帯)の居座りなどが影響して、記録的だったようだ。金沢の1月の降雪量は152㌢となり、平年の2.2倍。150㌢を超えたのは15年ぶりとのこと(地元メディア各社の報道)。金沢だけでなく、能登や加賀でも平年の1.8倍の大雪となっている。いまも金沢の自宅周辺では40㌢ほどの積雪だ。この大雪の中、衆院選は中盤戦を迎えている。真冬の寒さの中、期日前投票も行われているが、能登半島地震で仮設住宅団地に住んでいる人たちにとっては、近くに投票場がないケースもある。このため、選管ではバスを手配して、「移動期日前投票所」として活用している。きのう(2日)現場に行ってきた。

輪島市選管では2日から5日にかけて、9ヵ所の仮設住宅団地で移動期日前投票所を開設する。大型の仮設住宅団地や、投票所まで距離がある中山間地の仮設住宅団地などに時間を区切ってバス投票所を手配している。そのうちの一つ、同市二俣町の仮設住宅団地を訪れた。中山間地でにあり、団地では31世帯が暮らしている。周囲には40㌢ほどの積雪があり、足元が悪い中でも、次々と投票に訪れていた=写真、2日午後4時40分ごろ撮影=。

バスは地元で使われている北陸鉄道の路線バス。車両中央部に投票用紙の記載場所と投票箱を備え、立会人は後方の座席から見守るという配置になっている。有権者の中には足が不自由なシニアもいて、バスに上がり降りする際には選管のスタッフの介助を受けながら投票を済ませていた。

輪島市は去年7月の参院選では仮設住宅の集会所に期日前投票所を設けていたが、投票所の設置などに負担が生じたため、今回の衆院選ではバスを活用した期日前投票所を設置したようだ。輪島市のほか、隣接する珠洲市でも学校や道の駅など12ヵ所で、投票箱を乗せたバスが巡ることになっている。

能登半島地震があった2024年の10月に衆院選があり、近くに投票所がない仮設住宅団地が多いことや、車を持っていない高齢者が団地に多くいることなどが浮き彫りとなった。これを受けて、能登のいくつかの選管では2025年の参院選でバスによる期日前投票の導入に初めて踏み込んだ。行政側には投票率の向上につなげたいとの思いもあるのだろう。震災と選挙のあり方を考えるモデルケースではある。

⇒3日(火)午前・金沢の天気   くもり

☆衆院選は「自民優勢」の流れか・・・メディア各社が情勢分析

☆衆院選は「自民優勢」の流れか・・・メディア各社が情勢分析

衆院選の投票まであと1週間となり、メディア各社が世論調査を発表している。共同通信社は第2回トレンド調査(回答1048人、1月31日・2月1日)を行った。それによると、高市内閣の支持率は63.6%で0.5ポイント増、不支持率は25.6%で0.6ポイント増で、前回調査(1月24、25日)とほぼ横ばいだった。比例代表の投票先は自民が36.1%で、前回調査から6.9ポイント伸ばした。立憲民主と公明の新党「中道改革連合」は13.9%で2.0ポイント増だった。望ましい選挙結果は「与党が野党を上回る」が42.4%、「与党と野党の勢力が伯仲する」が34.9%、「野党が与党を上回る」14.0%の順だった。ただ、今回の解散に賛成ですか、反対ですかとの問いには、「反対」が48.0%、「賛成」44.2%を上回っている。

朝日新聞社は調査(1月31日、2月1日・電話とネット)に取材情報を加えて中盤情勢を報じている(1日付・公式サイト)。衆院選(定数465)について、(1)自民党(公示前勢力198)は単独で過半数(233議席)を大きく上回る勢いで、日本維新の会とあわせて与党として300議席超をうかがう、(2)中道改革連合はふるわず、公示前勢力(167議席)から半減する可能性もある、(3)国民民主党はほぼ横ばい、(4)参政党、チームみらいが躍進――などの情勢と分析している。(※写真は、石川1区の選挙ポスター掲示板=金沢市泉野出町)

読売新聞社は序盤の情勢調査(1月27、28日・電話とネット)に加え、全国の総支局などの取材を加味して分析している(1月28日付・公式サイト)。自民党は小選挙区選、比例選とも優勢に戦いを進め、単独で過半数(233)をうかがう勢い。中道改革連合は伸び悩み、公示前議席を割り込む見通し。自民は289の小選挙区のうち、半数近くで優勢となっている。地域別でみると中国や九州などで安定した戦いを繰り広げている。保守地盤の強い富山、鳥取などでは、議席独占の可能性がある、と分析している。

自民優勢との情勢調査だが、きょう2日付の地元新聞を読んでいて、ちょっと気になる記事があった。石川県選管が期日前投票の中間まとめ(選挙7日前)を行ったところ、県全体の投票者数は6万3994人で、前回2024年10月の同期比で1万407人減っていて、率にして13.9%減となる。とくに1区(金沢市)では50.5%減となっている。冒頭で述べた共同通信社の調査で、今回の解散に賛成ですか、反対ですかとの問いには、「反対」が48.0%だった。有権者には「何のために選挙をするんだ」との思いが強くあるのではないだろうか。もちろん、金沢は記録的な大雪に見舞われ、足元が悪いという状況もある。ただ、同じ大雪となっている2区(加賀地区)では12.9%増、3区(能登地区)では1.85%減なので1区だけが半減のようだ。

まだ、中間まとめの段階だが、この現象をどう分析すればよいのか。そして、全国の傾向はどうか。最終的な投票率はどうか、気になるところではある。

⇒2日(月)午後・金沢の天気   くもり時々ゆき

★かに、そばの旨味に「越前」文化を感じる沈黙のひと時

★かに、そばの旨味に「越前」文化を感じる沈黙のひと時

同じ日本海で獲れたズワイガニでも味が違う。地元石川県の業者には申し訳ない言い方だが、料理として出されたズワイガニの味は「越前がに」の方が金沢で食べる「加能がに」よりは旨みというものを感じる。これは、先日(1月26日)に福井県に越前がにを食べに訪れた4人の仲間たちとほぼ同じ感想だった。では、福井と石川で何が違うのか。

ズワイガニはご当地の呼び方があり、福井の「越前がに」や石川の「加能がに」のほかに、島根など山陰地方の「松葉がに」は有名だ。そして、市場に出荷されるときには、越前がには黄色いタグ、そして加能がには青色のタグ、松葉がには水揚げされた漁港や地域によって色が異なり、鳥取全域では赤色のタグが使われ、島根では漁港によってピンク色や緑色、白色などがある。同じズワイガニでも地域や港によって名称やタグに違いがあるということは、ズワイガニに対する地域の人々の思い入れが強いのだろう。

越前がにを堪能したのは坂井市の宿泊施設。越前加賀海岸国定公園が広がり、間近に海を眺めることができる宿だ。いよいよ夕食、黄色いタグのカニとの格闘が始まる。茹(ゆ)でカニに包丁は入っていない=写真・上=。カニの脚を関節近くで自分の手で折り、両端をハサミで切り、身をズボッと一気に口で吸い込む。このダイナミックな食べ方こそがカニ食いの醍醐味なのだと感じる。それを料理人は知っている、なので、あえて包丁を入れないのだろう。金沢の料理屋だと包丁が入る。この違いは何か。

福井では「カニ見十年、カニ炊き一生」という言葉がある。カニ料理のポイントは塩加減や茹で加減と言われる。単に茹でてカニが赤くなればよいのではない。カニの目利きが上手にできるには十年かかり、カニを満足に茹で上げるには一生かかるという意味だそうだ。この言葉から、福井の人々のカニに対する執着心は石川より強いと感じる次第。

翌日、「越前そば」を食べに越前市を訪れた。同市では215年前の古文書(池端家文書・文化八年献立帳)で「そば切り」という文字が見つかっている。そば切りは、包丁で細かく切ったそばの麺のこと。この発見をきっかけに、越前そばを地域振興に活かそうと同市では「越前そば200年祭」と銘打って、イベントを開催している。冬季の目玉のイベントが、「蟹そば大祭」(1月16-31日)=写真・中=。商店街のめん処を訪れてもどこも満席。そのうちの1軒で、30分余り待ちようやく席に着けた。

頼んだメニューは『蕎麦湯仕立て 蟹つけそばとご飯』。たっぷりのそば湯に太めに打ったそばを入れ、カニの身を添える。それをカニ味のそばつゆで楽しむ=写真・下=。カニとそばの旨味が凝縮されたまさに越前の冬の醍醐味。ちなみに価格は2100円(税込み)。この季節で、ここでしか味わえないメニュー。満足度の高い、沈黙のひと時だった。

⇒1日(日)午前・金沢の天気    くもり