2026年 1月 14日の投稿一覧

☆季節外れ真冬の黄砂 良いにつけ悪いにつけその影響は

☆季節外れ真冬の黄砂 良いにつけ悪いにつけその影響は

3連休明けのきのう(13日)は能登や金沢で強烈な風が吹いた。金沢では最大瞬間風速で27.0㍍を記録したと、地元メディア各社が報じている。なかでも能登半島の中ほどの位置する羽咋では31.0㍍と猛烈な風となり、羽咋市と隣接する中能登町の役場庁舎では屋根の銅板の一部が剝がれるなどの被害が出たようだ。そして季節外れの黄砂が風に乗ってやってくる。気象庁の「黄砂解析予測図」によると、あさって16日午前9時には北陸などがすっぽりと黄砂に覆われる=図=。

それにしても季節外れの黄砂は不気味だ。そもそも黄砂は3月から5月の偏西風に乗って大陸から飛来するので、この真冬に飛んで来ることはほとんどない。というのも、冬の大陸には凍てつく大地が広がり、砂が舞い上がることはないと言われてきたからだ。逆に考えると、これは憶測だが、気候変動で気温が上昇していて、モンゴル砂漠などは乾燥状態になっているのだろうか。とすると、真冬に黄砂、さらに春にかけて膨大な量の黄砂が日本に飛来するのではないか。黄砂そのものはアレルギー物質になりにくいとされているが、黄砂に付着した微生物や大気汚染物質がアレルギーの原因となり、鼻炎など引き起こすようだ。さらに、黄砂の粒子が鼻や口から体の奥の方まで入り、気管支喘息を起こす人もいる。

黄砂の厄介さは今に始まったことではない。北陸は偏西風に乗ってやって来る黄砂のルートにもなっていて、金沢では古(いにしえ)より黄砂を忌み嫌ってきた。江戸時代からの金沢の老舗料亭ではこんな歌が伝わる。七草粥をつくる際に、調理場の七つ道具で音を立てながら歌う。「ナンナン、七草、なずな、唐土の鳥が日本の土地に渡らぬ先にかち合せてボートボト」。旧暦正月6日の晩から7日の朝にかけて唐の国(中国)から海を渡って、悪い病気の種をまき散らす鳥が日本に飛んで来る、渡って来る前にやっつけて撃ち落とせ、という意味のようだ。 (※写真は、黄砂に覆われた金沢市内の中心部=2023年4月12日撮影)

昔から厄介もの扱いの黄砂だが、日本海に恵みをもたらすともいわれている。大量の黄砂が日本海に注ぐ3月と4月には、「ブルーミング」と呼ばれる、海の表面が白くなるほど植物プランクトンが大発生する現象が見られる。黄砂の成分とされるケイ酸が海水表面で溶出し、植物プランクトンの発生が促される。それを動物プランクトンが食べ、さらに魚が食べるという海の食物連鎖があるとの研究がある。確かに、地球規模からすれば、「小さな生け簀(す)」のような日本海になぜクジラやサメ、ブリ、サバ、フグ、イカ、カニなど魚介類が豊富に生息するのか、いろいろ要因もあるが、黄砂もその役割を担っているのかもしれない。

良いにつけ悪いにつけ、膨大な量の黄砂が飛来するとどのような現象がもたらされるのか。そして生活にどのような影響があるのか。たかが黄砂、されど黄砂、気になることではある。

⇒14日(水)午後・金沢の天気   あめあられ