2026年 1月 10日の投稿一覧

☆兼六園の魅力高める「未来への投資」 知事表明「まず県有地化を」

☆兼六園の魅力高める「未来への投資」 知事表明「まず県有地化を」

金沢の観光の中心である兼六園は国指定の特別名勝であり、「日本三名園」の一つとして知られる。あと二つは、水戸市にある偕楽園、そして岡山市にある後楽園だ。ちょっとした違いもある。入園料は兼六園と偕楽園は大人320円、そして後楽園は500円だ。三名園ながら、なぜ入園料が異なるのか。じつは、兼六園と偕楽園は国(財務省)が所有していて、石川県と茨城県が無償で借り受け管理している。後楽園は岡山県が所有・管理している。なので、入園料の設定となると後楽園は自由度が高く、兼六園と偕楽園は国に理解を求めることが優先されるので自由度は高くない。

石川県の馳知事は年頭の記者会見(今月5日)で「兼六園の県有地化構想」を打ち上げた、と地元メディア各社が報じている。兼六園は1874年に明治政府から公園として認可され一般に公開されているが、いまも国の所有となっている。国は入園料などの収入で維持管理の費用を上回る利益をあげてはならないと規制している。このため、入園料収入で維持管理はできるが、それ以上のたとえば震災対応などの整備などはできない状態となっている。(※写真は、雪吊りが施された兼六園の名木・唐崎松など=2022年11月・撮影)

会見で馳知事は、インバウンド観光による来園者が増えるなかで、維持管理だけではなく、より魅力を高める必要があるとの想いを述べた。「わが国の本物の庭園がここにありと胸を張って石川県民が言えるような未来への投資をして整備を行っていく必要があるのではないか、という認識であります」。今後、有識者などによる協議会を設置して議論を進める。また、将来、県有地となった場合の入園料について、県民と観光客とで金額が異なる二重価格の設定も検討する方針を示した(メディア各社の報道)。

兼六園はミシュラン仏語ガイド『ボワイヤジェ・プラティック・ジャポン』(2007)で「三つ星」の最高ランクを得てから、インバウンド観光客が多く訪れるようになった。そして、イギリスBBCは先月12日(日本時間)に発表した「The 20 best places to travel in 2026」(2026年に訪れたい旅行先ベスト20)に、「Ishikawa, Japan」を選んでいる。2025年の来園者は日本人を含め257万7177人、うちインバウンド観光客は60万2209人で全体の2割を超えている。しかし、来園者対応の多言語化などは兼六園では進んでいないのが現状だ。

馳知事が述べたように、兼六園に「未来への投資」、つまりどう付加価値をつけてさらに魅力ある名園とするのか、インバウンド観光客の増加はある意味で大きなチャンスでもある。そのためにも県の所有とすることで兼六園の未来プランを描いて対応したい、そんな想いを込めているのだろう。

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