☆石破総理が退陣表明 さらに続く少数与党の混迷
きょう日中の金沢の最高気温は34度、そして新潟地方気象台はけさ大雨と雷および突風に関する気象情報を発表した。それによると、石川県と新潟県では、今夜からあす8日未明にかけて線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があるとしている。晴れれば「猛暑残暑」、降れば「線状降水帯」、まさに異常気象が当たり前のように繰り返されている。

そして政治も。7月の参院選の与党大敗を受け、石破総理(自民党総裁)は続投か退陣をめぐって混迷していたが、きょう退陣の意向を表明した。午後6時から総理官邸で開かれた臨時記者会見をNHKの生放送で視聴した=写真=。2024年10月に総理に就任してから11ヵ月余りでの退陣表明。会見は質問込みで45分余りだった。
石破総理は会見の冒頭で「自民党の総裁の職を辞することとした」と述べ、辞任の意向を表明した。党則6条に基づく総裁選の前倒しの是非を問う手続きを進める必要はなくなったと説明した。自民党ではあす(8日)総裁選の前倒しの是非を決める予定で、所属議員から前倒しの要求の表明が広がっていたタイミングだった。その上で、「新総裁を選ぶ手続きを開始していただきたい」と述べた。
石破総理は「身を引くという苦渋の決断をした」と述べ、その理由について、「(総裁選を前倒しする)臨時総裁選要求の意思確認に進んでは、党内に決定的な分断を生みかねない」と説明し、党の分断回避を強調した。また、辞任を決めた理由としてアメリカとの関税交渉が合意に至ったことでトランプ大統領が大統領令に署名したことを挙げ、「1つの区切りがついた今こそがしかるべきタイミングであると考え、後進に道を譲る決断をした」と述べた。
記者からの質問で、次の総裁選には「出馬しない」と言明。また、衆院解散・総選挙を検討したのかと問われ、「いろいろな考えがあったことは否定しない」と明かし、「何よりも国民に対して政府の機能が停滞することがあっては決してならないということでこの判断に至った」と説明した。また、参院選後、すぐに辞任しなかったことで政治空白が生まれたのではないかと記者から問われ、「政治空白があったとは考えていない」「参院選が終わった時点ではアメリカとの関税交渉は大統領令が発出されることが決まっていなかった」と反論した。
また、看板政策の一つである防災政策に関して、「被災で苦しんでいる方々の負担を軽減したいとの思いで取り組んできた」と述べ、防災庁を2026年度に設置する意向を改めて示し、次の新総裁にバトンタッチしていきたいと言及した。
以下は憶測だ。辞意を表明した石破総理は清々した気分だろう。何しろ、与党の自民・公明両党は衆参両院ともに過半数を割る。なので、今年度の補正予算案や2026年度の予算案・税制改正関連法案については野党と合意し、成立させる課題に直面する。野党に足元を見られているだけに簡単ではない。バトンタッチされた次の新総裁の力量がまさに問われる。
⇒7日(日)夜・金沢の天気 くもり