★石川・加賀に線状降水帯 半日で331㍉、金沢で避難指示

未明に激しい雨音で目が覚めた。スマホで日本気象協会「tenki.jp」公式サイト「石川県の雨雲レーダー」をチェックすると、雨雲で能登から加賀まですぽっりと雨雲に覆われていた=図=。そして、明け方、また激しい雨となり確認すると、気象庁は午前5時前に、石川県加賀地方で線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所で降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表していた。
これを受けて金沢市は午前6時15分、市内の8つの校下の住民に対して避難指示を出した。小学校や公民館など25ヵ所に避難場所を設置した(午前10時47分時点)。きのう6日は能登地区で輪島市と珠洲市が両市併せて7651世帯、1万5727人に避難指示を出していて、県内は2日続けてとなる。

金沢地方気象台によると、金沢市では正午までの12時間の雨の量が統計を取り始めてから最も多い331.5㍉を観測した。これは平年の8月、1ヵ月分の1.5倍以上の雨が半日で降ったことになる。午前中、所用があり市内に車で出かけた。市内中心部を流れる犀川と浅野川の河川水がかなり上昇していた。降りしきる雨で浅野川沿いに建ち並ぶマンション群はかすんで見え、まるで「天空の城」のような=写真・午前9時ごろ、天神橋から撮影=。
大雨による影響はさまざまに出ている。メディア各社の報道によると、北陸新幹線は大雨のため、午前7時過ぎから金沢駅と長野駅の間の上下線で運転を見合わせている。また、金沢市内の河川の一部で氾濫が起きている。道路の冠水や土砂崩れなどの被害も出ている。
以下は自身の憶測だが、去年元日の能登半島地震で金沢は震度5強の揺れだった。このため、金沢城の石垣の一部が崩れ、市内の住宅街でも土砂崩れがあった。地震で地盤が緩んでいる場所がほかにもあるのではないだろうか。今回の大雨はその緩みに土砂崩れをもたらすことになりはしないか。その事例が能登だ。震災後の9月に「記録的な大雨」に見舞われた輪島市や珠洲市で山間地や台地でのがけ崩れなどが目立った。そんなことを懸念している。
⇒7日(木)午後・金沢の天気 あめ時々くもり