★万博そぞろ歩き(下)・・オーストラリア館前でワニ肉ロールを食す

「未来の都市」パビリオンの入り口付近に日本の伝統的な文様とされる「なまこ壁」が見えた。「万博らしくないな」と思いながらよく見ると、「くら KURA」と書かれた暖簾(のれん)が掛かっていた。「くら寿司」だ。順番待ちの長い行列ができていたので、列には並ばなかったが、万博のくら寿司は特徴があるようだ。ネットによると、寿司のほかに、70ヵ国・地域を代表する料理を再現した特別メニューがあり、各国の駐日大使館から協力を得て、限りなく本場の味わい近いメニューを再現した、とある。リトアニアのシャルティバルシチャイは「冷たいボルシチ」と呼ばれ、見た目も鮮やかなビーツを使用したスープで、この暑さで人気のようだ。

ツアーの同行者から誘われ、チャレンジしたのがワニの肉。「オーストラリア」パビリオンの前にショップがあり、「クロコダイルロール」と赤ワインを注文した。説明書きには「ワニの切り身・ネギ・レモンマートルマヨネーズ・ブリオッシュロール」とある。値段は1650円。オーストラリア人らしき女性販売員から「ワニ、オイシイデスヨ」と片言の日本語で手渡された=写真・中=。少々ドキドキしながら口にした。ワニの肉は硬いイメージだったが、鳥肉のような柔らかさだった。そして、これがオーストラリア産の赤ワインとぴったりと合う。まさにマリアージュ。ちょっとした海外旅行気分も味わえた。

「宴ーUTAGE」という外食パビリオンでは、大阪外食産業協会が新しい外食の在り方を提案しているというので館内をのぞくと、外食チェーン店や老舗菓子店が万博限定メニューや試食を提供していた。そんな数々のメニューの中で「SDGs冷麺」が目を引いた=写真・下=。冷麺を食べたいが、食物アレルギーが気になるという人のための冷麺のようだ。小麦粉を使わずに米粉100%麺、グルテンフリー、アレルゲンフリー、トマトソース、スーフード、とある。値段は1180円。
SDGsには「誰一人取り残さない」という原則がある。それを食の世界でも進めるというのが、 「天下の台所」「食い倒れ」の大阪らしい発想なのかとも思った。
⇒26日(木)夜・金沢の天気 あめ