2025年 5月 の投稿一覧

★安価でも備蓄米の大袋は禁物、コメ食い虫が狙っている

★安価でも備蓄米の大袋は禁物、コメ食い虫が狙っている

大手コンビニの「ファミリーマート」が来月6月上旬の店頭での販売に向けて政府備蓄米の申請をしたことに期待を寄せていた(今月27日付のブログ)。が、29日に農林水産省が発表した申し込み確定事業者から漏れたようだ。今後は、中小スーパーや地域の米穀店を対象とした販売に再度、申し込みをする予定という(メディア各社の報道)。ファミリーマートが備蓄米が購入できれば、1袋1㌔に個包装し、6月上旬から税抜き400円で販売する予定だ。「コメはなるべく小袋の方がよい」は自身の体験から得た教訓でもある。以下、2021年8月13日付・ブログ「『つづれ米』と米食い虫の話」の再録。

4年前の夏のこと、玄米20㌔を知り合いの農家からいただき、それを金沢の知人たちにお裾分けした。残った10㌔ほどの玄米を袋ごと自宅のガレージのすみに置いていた。10日ほど経って気が付くと、米袋にガのような虫が群がっていた。さらに袋を開くと玄米に無数の虫が繁殖していた。袋ごと処分しようかとも考えたが、いただいたコメでもあるのと「もったいない」の気持ちが心をよぎって、まず虫を除けることから始めた。

  米づくりに詳しい知人にメールで処理の仕方を尋ねると、「つづれ米ですね。まず、ムシを除去して天日で乾燥してください」との返信だった。このとき、初めて「つづれ米」という言葉を知った。「綴(つづ)れ」は 破れ布をつぎ合わせた古着のことで、コメに虫が発生し一部変色して糸でつながっているようなコメのことを言う。虫は数種類いる。ネットなどで調べると、ガのようなものは「ノシメマダラメイガ」、クワガタのようなものは「コクゾウムシ」、別名「コメ食い虫」と言うようだ。変色したコメが白い糸のようなものでつながっているのは、ノシメマダラメイガのサナギが出す分泌物のようだ。(※写真・左がノシメマダラメイガ、右がコクゾウムシ=「Wikipedia」より)

玄米を目の細かな金網で濾し、広げた新聞紙の上で天日干しをした。ムシやサナギはなんとか除去できたが、おそらく米粒の間には卵もあるだろう。3時間ほど天日で乾かした後、今度は米粒を通さない目の細かな金網で干した玄米をふるう。卵だろうか、白い粉のようなものがパラパラと落ちてくる。そして、ふるった玄米を別のポリバケツに入れて、なんとか作業は完了した。

まさか、コメに虫がつくとは思ってもいなかったのが甘かった。せめて袋の口をヒモでしっかり結ぶなどしておけばよかった。ボリバケツの中を乾燥させるため玄米の上に木炭を置いて、フタをする。一日がかりの「つづれ米」の処理作業となった。それ以降、長く置かないようにコメを買うときは2㌔の小袋を買うようにしている。

⇒30日(金)午後・金沢の天気   はれ

☆「唯一無二」大の里、横綱昇進の伝達式でこだわりの口上 

☆「唯一無二」大の里、横綱昇進の伝達式でこだわりの口上 

「謹んでお受けいたします。横綱の地位を汚さぬよう稽古に精進し、唯一無二の横綱を目指します」。日本相撲協会はきょう28日、名古屋場所の番付編成会議と臨時理事会を開き、大の里(石川県出身)の第75代横綱昇進を正式に決めた。冒頭の言葉は、大の里が所属する二所ノ関部屋での昇進伝達式で述べた口上だ。去年9月の大関昇進の伝達式でも「唯一無二」の口上を述べていた。

きょう記者会見で再度「唯一無二」を口上に入れた理由について、大の里は「やはり考えて、この言葉しかないと思って、唯一無二ということばを当初は入れない予定で考えていたが、この言葉がぴったりだと思って入れた」、「もう伝達式を経験することはないし、最後の経験で横綱の口上にいれて、さらにこの言葉どおり頑張るという思いを込めた」と述べている。(※写真は、きょうの横綱昇進伝達式の模様を伝える地元紙「北國新聞」夕刊の紙面)

「唯一無二」は、「他にはなくただ一つであること」の意味で一般的に使われるが、大の里は「唯一無二の横綱を目指します」と述べているので、おそらく「突出した」、あるいは「ずば抜けた」という意味のニュアンスではないだろうか。大関昇進のときの口上は「大関の地位を汚さぬよう、唯一無二の力士を目指し、相撲道に精進します」だった。

現に大の里は活躍ぶりはまさに「突出」「ずば抜け」が当てはまる。2023年夏場所の初土俵から所要13場所での横綱昇進は輪島(石川県出身)の21場所を抜き、年6場所制となった1958年以降で最速となっている。これから横綱・大の里の「唯一無二」の土俵物語が始まる。

⇒28日(水)夜・金沢の天気    はれ

★「進次郎米」5㌔2000円は米価高騰の救世主となるか

★「進次郎米」5㌔2000円は米価高騰の救世主となるか

農林水産省は全国のスーパーおよそ1000店でのコメの販売価格をまとめ、毎週公表している。それによると、今月12日から18日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5㌔当たり消費税込みで4285円で、前の週から17円値上がりした。比較可能な3年前の2022年3月以降の最高値を2週連続で更新した(27日付・NHKニュースweb版)。

きょう午後、自宅近くのスーパーに行くと、石川県の銘柄米「ゆめみずほ」と「のとひかり」はいずれも5㌔袋が税込み4299円だった。1週間ほど前の21日に見にきた時と価格に変化はなかった。4月14日に見に時は、備蓄米の放出の効果か、税込み3867円と下落していた。その5日前の4月9日のときは税込み4407円だった。1ヵ月半余りで、400円から500円の乱高下があり、いまは高止まりの状態。

別の棚では備蓄米も5㌔袋税込み3543円で並んでいる。当初、産地と品種が単一の銘柄米の高騰が問題となり備蓄米を放出したにもかかわらず、備蓄米も高騰した。このため、今月21日に就任した小泉農水大臣は備蓄米の随意契約での売り渡しを決め、30万㌧を放出すると公表。希望する事業者からの購入の申請が始まっている。大手コンビニの「ファミリーマート」は、6月上旬の店頭での販売に向けて申請を行っていて、1㌔袋は税抜き400円、5㌔袋は税抜き2000円を想定しているようだ(メディア各社報道)。

「コメは買ったことがない」と失言した江藤前大臣の後任に起用された小泉進次郎氏は自らを『コメ担当大臣』と名乗り、じつに気合が入っている。農水大臣自らがコメの「価格破壊者」なるとは、誰も想像だにしなかった。「進次郎米」5㌔2000円は高騰する米価の救世主となるのか、あるいは政治が絡む別の問題へと展開していくのか。

⇒27日(火)午後・金沢天気  はれ時々くもり  

☆大の里 横審「文句なし」横綱推薦 能登の被災地の励みに

☆大の里 横審「文句なし」横綱推薦 能登の被災地の励みに

日本相撲協会の諮問機関の横綱審議委員会(横審)はきょう26日、東京・両国国技館で定例会合を開き、満場一致で大関・大の里(石川県出身)を横綱に推薦すると発表した。横審の大関の横綱への推薦内規では「2場所連続優勝か、それに準ずる好成績」とある。大の里は春場所(3月)で12勝3敗で並んだ優勝決定戦を制し、綱とりに挑んだ夏場所では14勝1敗の成績で大関として2場所連続の優勝を果たしている。28日に開かれる臨時理事会と名古屋場所の番付編成会議を経て「第75代横綱・大の里」が正式に決まる(メディア各社の報道)。

元衆院議員の大島理森横審委員長(78)は「審議委員のみなさまに諮問を頂戴する前に率直なご意見を、諮問を前提としてうかがいました。共通して2場所連続優勝。14勝1敗、まことに見事な成績であるし、何よりも受けて泰然とした相撲と、圧力ある全身の相撲と、プレッシャーの中で堂々とやり抜いた姿を見て、横綱を諮問に対して了とする。一致して文句なしのご意見だった」と満場一致での推薦を説明した(26日付・日刊スポーツ公式サイト)。

「横綱大の里 28日誕生 第75代 県勢52年ぶり」「大の里14勝で賜杯 28日横綱正式決定」。石川県の地元紙は、大の里の横綱昇進について連日報じている=写真=。石川県出身の横綱昇進は、輪島以来52年ぶりとなる。そして輪島が持っていた初土俵から横綱まで21場所という最速記録を、大の里は13場所に更新する。

メディア各社の報道によると、横綱の正式決定の後、大の里は同日、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で昇進伝達式に臨む。29日には新しい綱を作る「綱打ち」が部屋で行われ、大の里の腰に巻かれる。30日は明治神宮での推挙式で、日本相撲協会の八角理事長から推挙状と横綱が授与。終了後、公の場で初めて土俵入りを披露する。

以下は自身の願いでもある。大の里は、3度目の優勝を果たした春場所千秋楽から5日後の3月28日、去年元日の能登半島地震で甚大な被害を受けた珠洲市と輪島市を慰問に訪れている。ぜひ、横綱になった姿を被災地の人たちに見せに能登を訪れてほしい。被災地の人たちにとって心強い励みになるのではないだろうか。

⇒26日(月)夜・金沢の天気   くもり

★大の里、全勝ならずも横綱に/震災復興へ一歩一歩

★大の里、全勝ならずも横綱に/震災復興へ一歩一歩

大相撲夏場所の千秋楽、これまで負けなしの大関・大の里(石川県出身)は横綱・豊昇龍に敗れた。全勝優勝はかなわなかったものの、初土俵から13場所での横綱昇進は年間6場所制となって以降、史上最速。8年ぶり日本出身の横綱だ。

話は変わる。去年元日の能登半島地震では金沢市でも最大で震度5強の揺れがあった。金沢の被災地を初めてめぐったのは翌日の2日だった。余震が続いていた。場所は同市田上新町の山沿いの住宅地。金沢大学の角間キャンパスの隣接地でもある。がけ崩れが起き、民家4軒が道路ごと崩れ落ちた=写真・上、2024年1月2日撮影=。さらに土砂災害が発生するおそれがあるとして、周囲の32世帯に避難指示が出された。

その後、何度か現地を訪れたが、きのう(24日)1年ぶりに行くと、がけ崩れが起きた場所は整備されていた=写真・下=。金沢市の広報などによると、行政は発生の約3ヵ月で道路を応急復旧し、民有地を買収した上で去年11月から復旧工事に着手していた。道路とのり面が新たに整備され、道路は竣工検査が完了次第、6月上旬にも一般車両が通行できるようになる。地震発生から1年半、金沢で被害の大きかったエリアがようやく復旧することになる。 

このほか市内では金沢城の石垣が一部崩れた。また、地盤沈下で道路との間に1.5㍍の段差が生じた橋や、亀裂が45㍍にわたって入った道路もある。さらに、山門や鳥居が壊れたままとなっている神社や寺が目立つ。行政では地域住民が管理する40の神社に対して鳥居の補修にかかる費用の4分の3を補助するための費用を予算化している。一歩一歩、震災から復旧が進む。

⇒25日(日)夜・金沢の天気  くもり

☆「大の里 横綱確実」地元はこの話題で持ち切り

☆「大の里 横綱確実」地元はこの話題で持ち切り

大相撲夏場所の14日目、すでに幕内優勝を決めている石川県出身の大関・大の里は関脇の大栄翔を押し出しで破り、14連勝とした。全勝優勝まであと一つだ。

県内は大の里の話題で持ち切りとなっている。地元紙はそろって、一面トップのぶち抜きの見出しで、「大の里 横綱確実」と、まるでスポ-ツ新聞のような派手な扱いだ=写真=。中でも、北國新聞のラッピング紙面では今場所13連勝すべての取組の写真を掲載し、「唯一無二 己を信じ 最速横綱」と手書きの文字を走らせている。この日が来るのを想定し、相当な準備を進めてきたのだろう。

きょう午前、新聞を買いにコンビニに立ち寄り、レジに新聞を置くと、店のおばさんが「大の里うれしいね、輪島の時もうれしかった」と声をかけてきた。輪島の横綱昇進は昭和48年なので、52年も前のことをよく覚えていると一瞬思った。同じくらいの年齢と見て、声をかけてくれたのかもしれない。「輪島より、大の里が強そうだね」と返事をすると、「えっ、なんで」と問い返してきた。

そこで、前回ブログで書いたことを話した。輪島は初土俵から21場所で横綱に昇進し、これまで最速記録だった。この記録を大の里が抜いて、13場所で横綱となると説明した。おばさんは「そんなこと知らんかった。ありがとう」と、レシートにキャンディーを1個おまけに添えてくれた。自宅から離れていて、初めて入ったコンビニだが、大の里は地域で共有できる話題だと実感した次第。

⇒24日(土)夜・金沢の天気 くもり時々あめ

★地元期待の大の里 千秋楽待たず優勝、横綱昇進へ

★地元期待の大の里 千秋楽待たず優勝、横綱昇進へ

地元・石川県出身の郷土力士、大の里はきょう(23日)も勝って13勝目を上げ、千秋楽を待たずに優勝を果たした。2場所連続で4回目だ。自身を含めて県民はワクワクしている。何しろ、場所後の横綱昇進が見えてきた。

きょうの取り組みをNHKで視ていた。相手は同じ大関・琴櫻。立ち合い、両腕を固めて当たっていき、そのまま得意の右を差して左も使いながら一気に攻めて、寄り切りで負かした。13日目に優勝が決まるのは平成27年(2015)初場所の横綱・白鵬以来10年ぶり、と報じていた。残り2日を勝って全勝優勝で横綱昇進なのか、期待が高まる。

NHKの報道によると、横綱審議委員会には、横綱に推薦する条件として「大関で2場所連続の優勝か、これに準ずる成績」という内規があり、これまで2場所連続で優勝した力士が横綱に昇進できなかった例はないようだ。なので、大の里は場所後の横綱昇進がほぼ確定ということになる。(※写真は、JR金沢駅に設置されている郷土力士の等身大パネル)

石川出身の相撲界のトップはこれまで2人いる。江戸時代の第6代横綱の阿武松緑之助(1791‐1852)と、第54代横綱の輪島大士(1948- 2018)だ。大の里にとって輪島はスピード出席の先輩でもある。現在の年6場所制が整った1958年以降で、輪島は初土俵から21場所で横綱に昇進し、これまで最速記録だった。この記録を大の里が抜いて13場所で横綱となる見通しだ。

横綱審議委員会は千秋楽翌日の今月26日に開かれる。大の里が横綱に推薦されれば、日本相撲協会は今月28日に番付編成会議と臨時の理事会を開き、横綱昇進を正式に決定することになる。

⇒23日(金)夜・金沢の天気  はれ

☆本州のトキ絶滅から半世紀 能登で復活願い「トキの日」制定

☆本州のトキ絶滅から半世紀 能登で復活願い「トキの日」制定

きょう5月22日は石川県が独自に制定した「いしかわトキの日」だ。来年6月から能登半島で放鳥が始まるのを記念して、「国際生物多様性の日」でもあるこの日を「トキの日」とした。今週24日にはいしかわ動物園や能登空港など県内5ヵ所でイベントが開催されるようだ。

能登の人々と対話していて、トキに対する愛着心というものを感じることがある。もう半世紀以上も前の話だが、1970年1月、本州最後の1羽のトキが能登半島の穴水町で捕獲された。トキは渡り鳥ではなく、地の鳥である。捕獲されたトキはオスで、「能里」(のり)という愛称で地元で呼ばれていた。能里の捕獲は繁殖のため新潟県佐渡市のトキ保護センターに移すためだった。

能里の捕獲と佐渡行きについては当時、地元能登でも論争があった。「繁殖力には疑問。最後の1羽はせめてこの地で…」と人々の思いは揺れ動いた。結局、トキ保護センターに送られることになる。論争がありながらも最後の1羽を送り出した能登の人たちの想いはまだ記憶されている。穴水町に行くと、今でも「昔、能里ちゃんはここら辺りを飛んでいたよ」と話すお年寄りがいる。「ちゃん」付けに能里への想いがこもる。

その能里は翌1971年に死んで、本州のトキは絶滅した。その後、能里は剥製となって石川県に里帰りし、毎年の愛鳥週間(5月10-16日)に期間限定で県立歴史博物館(金沢市)で展示されている=写真=。来年6月からの放鳥で再び能登がトキの里として復活することを県民の一人として願っている。

⇒22日(木)夜・金沢の天気    くもり

★米価高騰再び ”無銭米”農相「貧乏人は麦を食え」と言うのか

★米価高騰再び ”無銭米”農相「貧乏人は麦を食え」と言うのか

きょうは二十四節季の一つ、「小満」にあたる。草木や花々、鳥や虫も、そして人も日を浴びて輝く季節という意味が込められた季語のようだ。金沢は朝からムッと暑かった。自宅近くの街路の温度計は正午過ぎで30度だった=写真・上=。真夏日だ。スーパーの駐車場に行くと、車から出て日傘を差す人や、店から出て日傘を差す人の姿が多く見られた。太陽の光を避けるのはもはや現代人の習いか。

スーパーに入ると、コメ売り場に目が向いてしまう。地元石川県のブランド米「ゆめみずほ」の5㌔袋が3980円(税込み4299円)だった=写真・下=。つい、「また高くなっている」と思った。前回4月14日付のブログでも書いたが、このときは備蓄米の放出の効果で、「ゆめみずほ」は3580円(税込み3867円)だった。その5日前の4月9日には4080円(税込み4407円)だった。1ヵ月半余りで、400円から500円の乱高下を繰り返している。

一方、コメはあるところにはあるようだ。報道によると、きょう江藤農水大臣は、総理官邸で石破総理に辞表を提出した。江藤氏は今月18日に佐賀県での講演で、「私もコメは買ったことありません。正直。支援者の方々がたくさん米をくださるんでですね。まさに売るほどあります、私の家の食品庫には。大変なんですよ、もらうというのも」などと発言。地元紙などが報じ、批判が広がっていた。

江藤氏は衆院宮崎2区選出で、現在8期目のベテラン議員ながら、この発言はコメの生産者にも、そして消費者にも配慮のない発言ではないだろうか。備蓄米の放出の陣頭指揮を執った大臣の発言とは思えない。「貧乏人は麦を食え」は、コメの価格が高騰していた1950年の当時の池田勇人大蔵大臣の有名な発言だが、江藤氏の発言はまさに「コメが食えなければ麦を食え」と言っているようなものだ。

⇒21日(水)夜・金沢の天気   くもり 

☆能登地震で新たな名所「絶景海道」 観光の最先端に

☆能登地震で新たな名所「絶景海道」 観光の最先端に

去年元日の能登半島地震の後の海岸線とめぐると、これまで見たことがないような絶景が広がっている場所がいくつかある。その様子はこのブログの2024年12月28日付「☆変わる光景、変わらぬ光景~2024能登地震・豪雨 その3~」でも紹介した。きのう(19日)のNHKの石川ローカルニュースによると、国が認定する「日本風景街道」への登録を目指す動きが報じられていた。以下、NHK公式サイトからそのニュースを引用する。

                  ◇

国土交通省などは能登地方の海沿いの道路を「絶景海道」として、地震で隆起した海岸を新たな名所とするなど復興の指針となるプランをまとめることになりました。

国土交通省や県、能登地方の7つの市と町は、能登半島地震と豪雨災害からの復興を進めるための検討会を立ち上げています。検討会では眺めのいい沿岸部を通る全長250㌔の道路を「能登半島絶景海道」として、道路の整備を中心に復興の指針となるプランを話し合っています。

先週開かれた2回目の会合では4つの方針が示され、地震によって隆起した海岸を新たな「絶景」として周遊ルートに組み込むことや道の駅のサービス機能を拡充させることが盛り込まれました。また、サイクリングルートとして自転車で走りやすい環境を整備することや国が認定する「日本風景街道」への登録を目指すことも盛り込まれました。

検討会はさらに具体的な取り組みについて話し合い、ことし秋ごろまでにプランをまとめることにしています。検討会の委員長を務める金沢大学の藤生慎教授は「地震による地形の変化で新たな観光スポットもできた。計画が実現すれば観光面で最先端の地域になると期待している」と話していました。

                   ◇

塩田村で知られる珠洲市仁江町と同市真浦町を結ぶ逢坂トンネルは土砂で埋まり、国土交通省はトンネルの海側沿いに全長1.7㌔の迂回路を造成した。この迂回路を走ると、地震で崩れた山の岩肌がむき出しになった光景が続き、まさに見る人を圧倒する。この光景はまさにジオパーク(Geopark)ではないだろうか。大地の造形物は何千年、何万年と歴史を刻みながら少しづつ姿を変えきたのだと実感する。上記の検討会の委員長のコメントにあるように、「観光面で最先端の地域」ではないだろうか。3千年に一度の地震と称される能登半島地震の跡をどう活かすか。

⇒20日(火)夜・金沢の天気   くもり