★ユネスコ無形文化遺産「日本酒」の原酒どぶろく 世界に売り込むチャンス
冷え込む日が続き、晴れ間が見えたかと思っていると、急に曇が張り出し、雨が降る。そんな日が続いている。二十四節季の大雪(たいせつ)の候だ。この時節を待っていた。ズワイガニと「どぶろく」が旬を迎えた。ぴっちり締まったズワイガニの身を、とろりとしたどぶろくが包み込むように食感をひきたてる。さらに、カニみそがどぶろくとしっくりと合う。いまの言葉でいうと、「絶品マリアージュ」ではないだろうか。
そのどぶろくについて話を少し深めてみたい。先ごろユネスコ無形文化遺産に登録された「伝統的酒造り」、日本酒の原酒はどぶろくだ。どぶろくは、蒸した酒米に麹(こうじ)、水を混ぜ、熟成するのを待つ。ろ過はしな
いため白く濁り、「濁り酒」とも呼ばれる。ろ過したものが清酒となる。日本酒の製造過程で一歩手前の酒、と言える。
もともと明治初期まではどぶろくを各家々が造っていた。明治政府は国家財源の柱の一つとして酒造税を定め、日清や日露といった戦争のたびに増税を繰り返し、1899年(明治32)に自家醸造が全面禁止となった。これがきっかけで家々のどぶろくの伝統は廃れたが、宗教的行事として神社では認められた。所轄の税務署から製造許可が与えられるが、境内から持ち出すことは現在も禁じられている。現在、国内の神社では30社ほどが造っている。そのうちの3社が能登半島の中ほどに位置する中能登町にある。(※写真は、中能登町の天日陰比咩神社で造られているお神酒のどぶろく)
そのどぶろくが全国的にちょっとしたブームになっている。構造改革特区制度を活用した「どぶろく特区」が全国の市町村で190近くに増えている。特区では、農家レストランや民宿を経営する農家が酒造免許を得て造ることができる。ご当地の観光資源や「ふるさと納税」の返礼品としても活用されている。中能登町でも2014年に「どぶろく特区」の認定を得て、農家民宿を営む2業者が生産に携わり、道の駅などでビン詰めの販売も行っている。
前述したようにユネスコ無形文化遺産に登録された「伝統的酒造り」の日本酒の原酒はどぶろくだ。ヨーロッパでもワインの原酒がブームになっていて、フランスでは「ペティアン・ナチュレ」、イタリアでも「フリッツァンテ」などと称され人気のようだ。発酵途中でビン詰されるため、ぶどうジュースのような味わいで、泡も柔らかくて飲みやすい。SAKEはヨーロッパでも人気だが、さらにその原酒を「White SAKE」として海外に売り込めないだろうか。すでに、「Nigori」や「Shirozake」として世界に売り出している酒造業者もあるようだ。
⇒8日(日)午後・金沢の天気 くもり
何しろ金沢は「カミナリ銀座」。全国の都市で年間の雷日数が30年(1991-2020)平均でもっとも多いは金沢の45.1日だ(気象庁公式サイト「雷日数」)。ちなみに、東京は14.5日、仙台は9.8日となっている。雷がとどろけば、落雷も発生する。石川県の消防防災年報によると、県内の落雷による火災発生件数は年4、5件だが、多い年(2002年)で12件も発生している。歴史的に知られるのは、1602年(慶長7)に金沢城の天守閣が落雷による火災で焼失。ほかにも、金沢の神社仏閣での被災事例が多い。雷が人々の恐怖心を煽るのはその音だけではなく、落雷はどこに落ちるか予想がつかないからだ。(※写真・上は、北陸電力公式サイト「雷情報」より)
町内会では、「火災のときは家財道具を持ち出すな」というルールがある。避難の邪魔になるものをお互いが持ち出さないとの決め事だ。金沢の古くからの都市計画では、「広見(ひろみ)」と呼ばれる街中の広場が市内の何ヵ所で設けられている。これは藩政時代から火災の延焼を防ぐため火除け地としての役割があったとされる。(※写真・下は、金沢市寺町5丁目の通称「六斗の広見」。近くに「忍者寺」として知られる妙立寺がある)
としかできない状況が続いていた。さらに、尹氏の夫人にまつわる汚職スキャンダルに見舞われている。高級ブランドのディオールのバッグを受け取ったとされる疑惑や、株価操作に関わったとされる疑惑だ(4日付・BBCニュース日本版)。
る=写真・上、6月4日撮影=。元日の能登半島地震で、道路側面のがけ崩れや道路の「盛り土」部分の崩落などが起き、全線で対面通行が可能になったのはことし9月だった。その後遺症はいまも重く、この蛇行運転が余儀なくされる区間は制限速度が時速40㌔に引き下げられている。
焼いた作品。羽毛などを美しく彩り、豪華さがある。説明書によると、作品の幅 は48.3㌢、奥行が12.5㌢、高さが18.1㌢あり、鳥のキジのほぼ等身大のカタチをした香炉だ。じつに写実的に焼き上げられていて、飛び立つ寸前の姿を写し、気迫に満ちた緊張感あふれる作品と評されている=写真・中、県立美術館公式サイトより=。
いて、鳥の表情が絶妙に表現されている=写真・下、3日撮影=。ひと言で言えば、鳥の習性をじつによく観察している。個人的な話だが、幼いころ(小学低学年)に実家の納屋で十数羽のニワトリを飼っていて、エサやりが日課だった。エサを持って納屋に入ると、鳥たちは最初、首を少しかしげている。それから一斉にゆっくりと近づいてくる。エサをまくと、鳥たちはエサを突き始める。
境内を巡っていて、「紅葉良媒(こうようりょうばい)」という言葉を思い出した。見学に訪れている人たちを見ると、男女のカップルが多いことに気づき、この四字熟語が脳裏に浮かんできた次第。紅葉を見に行くことがきっかけとなって良縁が結ばれることを意味する言葉だ。さらに、奇岩がそびえ立つ那谷寺はパワースポットとしても知られ、若い人たちにとっては人気がある。「奇岩良媒」かもしれない。
「風かをる越しの白嶺を国の華」。これも芭蕉が詠んだとされる句。白山のまわりには、さわやかな風が吹き渡っていて、まるで国を代表するような山だ、と解釈する。白山は北陸3県ほか岐阜県にまたがる標高2702㍍の活火山で、富士山、立山と並んで「日本三名山」あるいは「三霊山」と古より称される。奈良時代には禅定道(ぜんじょうどう)と呼ばれた登山ルートが開拓され、山岳信仰のメッカでもあった。
表された外務省公式サイトの「プラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際文書(条約)の策定に向けた第5回政府間交渉委員会の結果概要」によると、焦点となっているプラスチックの生産量の世界的な削減目標を設けるかどうかなどについて各国の意見の隔たりが埋まらず、合意は見送られた。