☆能登の損壊家屋の修理を「オール石川」で担う仕組みづくり
前回ブログで、能登半島地震によって8万8000棟の住宅が損壊したものの、建物や電気、水道などの修理工事が業者の人手不足で間に合っていないと述べた。きょう19日付の新聞メディア各社によると、石川県の馳知事は18日の記者会見で、住宅再建や修理の相談受付の窓口を今月26日に開設し、さらに、応急修理を担う工事業者の宿泊費補助なども始めると発表した。
被害の大きかった能登の6市町(輪島市、珠洲市、七尾市、能登町、穴水町、志賀町)では、地元以外の工事業者に修理を依頼すると交通費や宿泊料などの追加費用が発生することなどから、被災者は地元の業者に依頼して順番待ちの状態となっている。ところが、地元では業者が限られているため日程が見通せないことが問題となっている。そこで、県木造住宅協会と県建設業協会が26日に「住宅再建相談受付窓
口」(電話など)を開設し、工事業者を紹介していほしいといった被災者からの希望に応じて工事業者を手配する仕組みを設けた。
これは、県が6市町以外から来る工事業者の燃料費や宿泊費、人件費などを助成する動きと連動したもので、金沢市の電気工事業者が100㌔近く離れた輪島市の損壊家屋で配線工事を行うといったことも可能になる。地元以外の工事業者の経費補助については、すでに水道工事に対して県が補助する制度を設けていて、今回はその枠を広げることになる。
県と木造住宅協会と建設業協会が連動したこうした動きは家屋の復旧・復興へのステップでもある。一方で現場では、悪質業者が横行しているということも背景にある。業者を名乗る数人が来て屋根の無料点検と称して屋根に上がり、「このまま放置すると雨漏りする」と言い、高額な契約をさせられたといった事例。さらに、見知らぬ業者が来て「この家は保険で修理できる」と言い、保険請求の手続代行と住宅修理を勧誘されたというケースも相次いでいる。こうした家屋の修理をめぐるトラブルなどを避けるため、窓口を一本化するという狙いもあるようだ。
能登の損壊家屋の修理を「オール石川」で担う仕組みづくりに期待したい。(※写真は、ブルーシートが貼られた屋根が軒を連ねる能登町の家々=7月5日撮影)
⇒19日(金)夜・金沢の天気 くもり時々はれ
公費解体などの作業に追われている被災者や作業員の人たちも多く、熱中症になるのではないかと気になる。(※写真は、金沢の自宅前から撮影。18日午後0時24分ごろ)
走行して思ったことは、この道路を使用するのは12月末が限度だろうと。というのも、能登の冬の訪れは例年だと、12月後半だ。積雪も多い。去年2023年12月21日から22日かけて能登では60㌢もの積雪があった。同じ積雪があった場合、アップダウン勾配や左右急カーブの道路では、除雪車の走行すら難しいのではないだろうか。(※写真は、対面通行が可能になった「のと里山海道」。道路の崩落現場=右=では転落した車が生々しい姿で残っていた)
能登の人たちが大規模な盛り土の崩落現場を目にするのは3回目となる。前述の、ことし元日の能登半島地震での「のと里山海道」、1985年7月11日の能登線事故、そして、2007年3月25日の能登半島地震で起きた各地の道路崩落だ。
高めるなど強靭な道路が造られている。このため、新たな道路では元日の地震で盛り土などでの崩れはなかった。また、のと里山海道の橋梁では橋脚の部分を鉄板で耐震補強が施されていたため大きな損壊などはなかった=写真・下=。
か」、そして「この事件が能登半島地震の風化を加速させるのではないか」などと。
なっていて、見た目で2分に1ほどになっていた。巣の下を見ると、営巣で使われていたであろう木の枝がかなり落ちていた。住宅に例えれば、「半壊」状態だったのはないだろうか。
3回目が7月6日だった。このときは巣に親鳥もひな鳥もいなかった=写真・下=。ただ、一瞬見えたのが遠方へ飛んでいく二羽のコウノトリの姿だった。また台湾に帰っていく姿だったのか。思わず、「来年も来てくれよ」と心で叫んだ。
地元メディア各社の報道によると、きょう130人の海女たちが午前6時半ごろから漁船15隻で輪島港を出て、8㌔沖合で素潜りでモズク漁に励んだようだ。例年だと7月1日が「解禁」のなのだが、しけ続きできょうになった。例年ならば海女一人で200㌔採ることもあるが、きょうは1人15㌔に制限されていて、今回の全体の水揚げは2㌧だった。荷捌き場がある輪島漁港は地震で2㍍も隆起していて、船からモズクを運ぶのにも大変だったようだ。(※写真は、文化庁「国指定文化財等データベース」サイトより)
先日(7月5日)に能登町の仮設住宅の横を通ると、簾(すだれ)が掛かっている家々があった。そして、窓の日よけのためだろうか、つる性の植物が伸びていた。夏の暑さ対策をエアコンだけでなく、いろいろと工夫している様子がうかがえた=写真・上=。これまでの日常の生活で行ってきたことを仮設住宅でもさりげなく、そんな雰囲気を感じた。
人たちは初対面の人たちと違和感なく話すことに長けている。これは能登の特性と言えるかも知れない。
陸路が脆弱ならば海路で。公費解体を迅速に進めるため、石川県は災害廃棄物の海上輸送をきょう10日から始める。その積み出し拠点の一つ、能登町の宇出津新港をきのう見に行った。岸壁の近くの広場には公費解体で発生した木くずが山と積まれていた。そして、クレーンを搭載した運搬船が接岸していた。地元メディア各社の報道によると、船は1千㌧クラスで、2千立方㍍の木くずを搭載できる。ほぼ25棟分に相当する。陸上輸送に換算すると、連結トレーラーの33台分に相当するという。今月下旬からは珠洲市の飯田港でも積み出しを始める。(※能登町宇出津新港に運ばれた木くずと新潟県へ輸送する運搬船=7月9日撮影)
などが把握できない、たとえば金沢の親族宅に身を寄せている人や、マンションやアパート、借家に自ら借りて移住している人はさらに多くいる。