☆国葬をめぐる賛否と経費
前回ブログの続き。きょう近所のスーパーに出かけると、店先の花売り場には菊の花が並んでいた。旧盆は過ぎたとは言え、まだニーズはあるのだろう、次々と客が買い求めていた。菊と言えば白菊、白菊と言えば葬儀の花というイメージがある。9月27日に日本武道館で営まれる安倍元総理の国葬ではいったい何本の菊の花が供えられるのだろうかと、ふと考えた。
セレモニーでは、献花用や飾りつけ用で白菊の花を用意することになるだろう。日本武道館の規模からすると、何万本の花が供えられるのだろうか。仮に10万本として、1本200円ほどなので、ざっと2000万円だ。菊の花だけでこれだけかかるとすれば、国葬全体ではどれほどの経費がかかるのか。
直近で、2020年10月に故・中曽根元総理の「内閣・自民党合同葬」が都内のホテル「グランドプリンスホテル新高輪」で営まれた=写真、総理官邸公式サイトより=。報道によると、経費は9643万円の公費を含む1億9300万円だった。ホテルと日本武道館では広さがケタ違いだろうから、国葬では設営費にしても相当なものになるだろう。
一番経費がかかるのは警備費用かもしれない。今回は国葬なので、外務省は国交がある195ヵ国と台湾を含む4地域、80の国際機関に日程を案内。その、出席者数の目安として国・地域には最大3人、国際機関には2人と案内している(今月18日付・日経新聞Web版)。アメリカ政府はバイデン大統領の参列は日程的な都合で見送る一方、代わりにハリス副大統領を参列させる案を検討しているようだ。また、オバマ元大統領やドイツのメルケル前首相などが参列の意向を示している(同15日付・NHKニュースWeb版)。
銃殺事件後の国葬なので、警備は万全の体制で臨むだろう。単純に比較はできないが、海外から来賓を招いた2019年の天皇「即位の礼」では警察庁の警備費用として38億円が計上されている(2018年12月・皇位継承式典事務局)。国葬をめぐる賛否もさることながら、今後論議となるのは税金から支出されるその経費問題ではないだろうか。
訴訟も起きている。大阪の市民団体がきょう、国葬開催に関する閣議決定の取り消しを求めて地裁に提訴した。国葬開催は法的な根拠がなく、国会の承認なしに予算の予備費を費用に充てるのは違法、また、一方的な国葬開催の決定は「思想良心の自由」を侵害する憲法違反にあたると訴えている(19日付・関西テレビニュースWeb版)。国葬をめぐる賛否、そして経費問題は止みそうもない。
⇒19日(金)午後・金沢の天気 はれ
電通の元専務の高橋容疑者は東京オリ・パラそのものを誘致するロビイストだった。ロイター通信Web版(2020年3月31日付)は、ロイター通信が五輪招致をめぐり高橋容疑者が招致委員会から820万㌦(8億9000万円)の資金を受け、IOC委員にロビー活動を行っていたと報じている。ロビー活動については、国際的にも問題が指摘されている。この疑惑では、フランス司法当局の捜査対象となったJOCの当時の竹田恒和会長が2019年6月に退任している。推測だが、東京地検はフランス司法当局から竹田元会長や高橋容疑者の動向について相当量の情報を得ているはずだ。次は誰か。
auスマホに「通信障害に関するご返金のお知らせ」というKDDIからのメッセージが入っていた。「7月2日(土)午前1時35分より長時間にわたり、弊社の通信サービスをご利用のお客さまには多大なご不便とご迷惑をお掛けしました」「お客さまは以下のご返金の対象となります。お詫び返金:200円(税抜)※9月以降のご請求において減算いたします。お受け取りのお手続きは不要です」などと。復旧までに4日もかかり、「お詫び返金」という名目ならば、せめて1000円くらい戻してほしい。200円は単なる「返金」で、それに「お詫び」の文字を乗せるとは厚かましい。
サイゴンのラジオ局に向かった。敗戦で父たちの捕虜収容所があった場所がかつての「無線台敷地」、現在のラジオ局の周辺だった。父たちは周囲で畑をつくり、近くの川で魚を釣りながら、戦闘のない日常を楽しんでいたと話していた。ラジオ局の近くを流れるのはティ・ゲー川。生前父から見せてもらった捕虜生活の写真が数枚あり、その一枚がこの川で魚釣りをしている写真だった。兄弟でこの川の遊覧船に乗った=写真=。川面を走る風が頬をなでるようにして流れ、捕虜生活の様子を偲ぶことができた。
時季だけでなく、墓参りの仕方にも違いがある。金沢の場合は「札キリコ」を持参する。墓の前に札キリコをつり下げる棒か紐がかけてあり、墓参した人は棒か紐につるす。札キリコには宗派によって、例えば浄土真宗の墓地ならば「南無阿弥陀仏」、曹洞宗ならば「南無釈迦牟尼仏」と書いて、裏の「進上」には墓参した人の名前を記す=写真・上=。この札キリコによって、その墓の持ち主は誰が墓参に来てくれたのかということが分かる仕組みになっている。
キリコはもともと切子灯籠(きりことうろう)と呼ばれていて、行灯(あんどん)のようなカタチをしていた。金沢では、札キリコとしてコンパク化して名刺の役割を持つようになった。一方、能登ではキリコは巨大化した。能登各地で伝統的に催される夏祭りと言えば、祭りキリコ=写真・下=。神社の神輿の先導役として集落を練る。
この記事を読んで、日本では中学の理科で地動説を習うのが、ロシアではこうした宇宙を学ぶ理科教育はないのかと不思議に感じた。何しろ、ロシアはアメリカと組んで国際宇宙ステーション(ISS)を建設するなど、「宇宙大国」のイメージがある。その国の3人に1人が天動説を信じている、とは。
読売の世論調査で、萩生田光一経産大臣が党政調会長に起用されたことについて、「評価しない」が40%で、「評価する」32%を上回っている。萩生田氏はこれまで統一教会主催のイベントに来賓としてあいさつ、関連団体に会費を支払うなどの濃厚な接触が取り沙汰されていた。岸田総理が統一教会と自民の関係を見直しを「徹底する」と発言したものの、この矛盾に有権者は憤っている。それが数字に現れた。
各紙の扱いを比べてみる。ほとんどの紙面が一面トップで改造内閣を取り上げている。「有事に対応 政策断行」(読売新聞)、「首相、守りの内閣改造」(朝日新聞)、「岸田首相『政策断行』」(毎日新聞)、「首相『防衛力強化が最重要』」(日経新聞)など。見出しに各社のポリシーが浮かぶ。ただ、正直言って、トップではあるものの、政治ものなので仕方なく優先的に据えたという印象を受ける。読売は大谷翔平の快挙を一面で準トップ、ほかスポーツ面、そして社会面でも大々的に取り上げている。改造内閣と日がずれていれば、おそらく紙面は大谷翔平一色だったかもしれない。
電通の元専務もある高橋氏はオリンピックそのものを誘致するロビイストだ。ロイター通信Web版(2020年3月31日付)は、ロイター通信が五輪招致をめぐり高橋が招致委員会から820万㌦(8億9000万円)の資金を受け、IOC委員にロビー活動を行っていたと報じている。IOC委員に対するロビー活動については、国際的にも問題が指摘されている。これだけあからさまになって、高橋氏は札幌五輪のためにロビー活動を続けることはできるだろうか。札幌市長にとっては不都合な痛みだ。
今月4日、石川県の加賀地方は災害級の記録的な大雨に見舞われた=写真・上=。金沢地方気象台によると、4日午後8時30分時点の24時間降水量は白山河内で395㍉、白山白峰で274㍉、小松で251㍉とそれぞれ観測史上最大を記録した。金沢は132㍉だった。
た、各家々ではボランティアも入り、家の中の泥などの除去作業が行われていた=写真・中=。
酒店を営む80歳の女性もその日の午後4時ごろにひざのあたりまで水が来て、知人に助けを呼ぶと、消防隊のボートが救助に来てくれたと話した。店では、ビールなどを冷やす大型の冷蔵庫が倒れて使えない。「いまごろはお中元で忙しい時期なのに。店を続けるかどうか迷っている」と肩を落としていた。