☆「Noto」フォントを縁に
能登半島で初めて国の「SDGs未来都市」に選ばれた珠洲市では、「能登SDGsラボ」の開所式が10月1日に迫っている。オープニングセレモニーでは看板の除幕式があり、その看板のデザインをめぐって行政の担当者や協力する大学関係者で知恵出しをしながら進めている。まず、看板の文字をどうするか、難問が立ちはだかった。すると、関係者の一人がフォントで「Noto」があることが話題になった。以下メールでの情報共有。「グーグルが開発した多言語の『Noto』フォントというのがあり、名前もフォントも大変かっこいいので、サンプルも含め、情報共有いたします」と。
すると同僚がさっそく調べた。以下メールを引用する。Notoというフォントの由来は「能登」とは無関係で、もともとはNo more tofu(豆腐はもうたくさん!)の略でNotoだそうだ。文字化けしたときに「□□□」のような長方形の図形がたくさん表示されることがある。この「□」がITプログラマーの間ではTofuと呼ばれている。図形から思いついた人の発想の豊かさが感じられる。
文字化けを許さないグーグルの理念がNo more tofuで、その理念からNotoと名付けられたのが、このフォントというわけだ。さいはての能登半島から「誰一人取り残さない」世界共通の開発目標の達成の一翼を担う能登SDGsラボ。その看板に、このユニバーサルなフォントを用いることはとても意味があるのではないだろうか。実際、とても美しいフォント=写真・上=だと思う。能登=Notoという偶然の一致以外にもう一つエピソードが添えられたかっこうだ。
このNotoフォントを歓迎しているであろう地域が世界でもう一つある。イタリアのシチリア島南部の町、Notoだ。ワインの産地で知られ、街には美しい装飾を施したバロック様式の建物が多く残る=写真・下=。ユネスコ世界遺産にも登録されている。ぜひ訪れてみたい。Notoフォントを縁に能登半島とシチリア・ノートで姉妹提携を結んではどうか、などと妄想している。(※写真・下はイタリア政府観光局公式サイトより)
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