★庭での出来事
庭に無数の穴を開け、ハチがブンブンと音をたてている=写真=。調べてみると、地面に穴を掘るハチのうち、黒くて細長い体つきをしているのがジガバチやアナバチの仲間。地下に巣を作るスズメバチは、少しズングリとした体型とある。やっかいなスズメバチかと思い、観察してみると体系はスリムなので、ジガバチやアナバチではないだろうか。
この仲間は比較的大人しい種類が多いとされ、直接手でつかんだりしない限り刺される心配はない。現に飛び回る現場に分け入っても刺されなかった。たとえ刺されたとしても、ジガバチやアナバチの毒は攻撃用ではなく、幼虫のエサとなる虫を動けなくする麻酔薬程度なので、毒性は比較的弱いらしい。とはいえ、何かの拍子に刺されれば痛そうなので、ハチ駆除用のスプレーを購入して、プシュー、プシューと吹き付けた。
数日してその場に行くと、ハチが数十匹固まりになって死んでいた。まるで団子にようなカタチをしていて、異様だった。ここからは推測だが、スプレーの駆除剤で死んだハチを仲間が食べに来た。すると、その死骸を食べたハチが死に、さらにそれを食べたハチが、というように何度か繰り返されたのではないか。駆除剤の効き目には驚いたが、その「死の連鎖」からポピュリズム(populism)という言葉を連想した。
ポピュリズムを大衆迎合主義と解釈する向きもあるが、むしろ、民衆主義が当てはまるのではないだろうか。プロの政治家(政治エリート)や権力者が政策を立案して、国民を率いていくエリート主義と違って、民衆(有権者)の情緒的な支持を煽って、カリスマが民族主義的な政策を推し進める政治運動とも言える。
ポピュリズムのシンボル的な事例として旧・ナチス政権がよく引用される。民衆に直接政策を問い、国民投票を何度も繰り返す。その結果として、とんでもない国家主義が醸成される。今回のイギリスのEU離脱もなんとなく、そんな匂いがする。テレビのインタビューで離脱支持者たちの「大英帝国の誇りが取り戻せる」「すべてを支配したがるEUにはうんざりだ」などの声が紹介されていて、ハッとした。こんな民衆の声はヨーロッパでは決して少数派ではないことが、今回イギリスが証明してくれたのではないか。次はひょっとしてアメリカなのか、などと。
ところで団子のようになったハチの死骸からポピュリズムを連想した理由。ナチス政権がそうであったようにポピュリズムの末路は、民衆同士の憎しみによる死の連鎖だった。駆除剤をまいた本人が言うのも何か矛盾に満ちているが…。
⇒30日(木)午前・金沢の天気 くもり
昨日(24日)午前11時30分、スマホでニュース速報が入った。「イギリス172ヵ所の開票所の集計終了、離脱支持が51.2%でリ-ド」と。さらに15分後の速報で「円相場が2年77ヵ月ぶり1㌦=99円台」と。そして正午ごろからはアジア外国為替市場でイギリス通貨ポンドが急落、東証株価が1000円下げなど次々と。このとき、「日本は参院選どころではなくなった」との思いが脳裏をかすめた。と同時に、伊勢志摩サミットでリーマンショックの再来を「予言」し、消費税増税を再延期を打ち出した安倍総理の先読みはある意味で正解だったのかもしれない、と。このニュース速報を見た多くの有権者は「先行き不透明な、混沌とした世界情勢に政治も経済も外交も突入していく。ならば、現政権で踏ん張ってもうらしかないのでは」との思いを共有したのではないか。
苦情でよく耳にするのは、「Windows10へのアップグレードの通知画面が執拗に出る」「Windows10へのアップグレードの通知画面でバツ(×)を押したのにアップデートされてしまった」「勝手にアップデートされてしまい、それまで使用していたフリーソフトが使えなくなった」など。
じられていた。我が家でいま咲き誇っているのはドクダミの花、それもヤエドクダミだ=写真=。
