☆トキは何を思う
もう45年も前の1970年1月、本州最後の1羽のトキが石川県能登半島の穴水町で捕獲された。トキは渡り鳥ではなく、地の鳥である。捕獲されたトキはオスで、「能里」(のり)という愛称で地元で呼ばれていた。能里の捕獲は繁殖のため新潟県佐渡市のトキ保護センターに移すためだった。能里の捕獲と佐渡行きについては当時、地元能登でも論争があった。「繁殖力には疑問。最後の1羽はせめてこの地で…」と人々の思いは揺れ動いた。結局、トキ保護センターに送られたが、翌1971年に死亡する。論争がありながらも最後の1羽を送り出した能登の
人たちの想いまだ記憶されている。穴水町に行く、今でも「昔、能里ちゃんはここら辺りを飛んでいたよ」と話すお年寄りがいる。「ちゃん」付けにトキへの想いがこもる。
国の特別天然記念物であるトキの一般公開は全国で唯一、佐渡市だけで行われている。環境省は佐渡市以外でトキの飼育と繁殖に取り組む4施設(石川県・いしかわ動物園、東京都・多摩動物園、新潟県・長岡市トキ分散飼育センター、島根県・出雲市トキ分散飼育センター)でも公開を可能とする方針だが、地元石川の新聞メディアなどでは、佐渡市の地元では他地域でのトキの公開に難色を示す声が上がっていると伝えている。
佐渡市の困惑は相当強いようだ。昨年10月2日付で佐渡市議会は以下の意見書を可決した。「1.あくまでも鳥インフルエンザ等の防止と絶滅の危機回避であり、非公開とすること、2.分散飼育する地域と施設については、科学的根拠と技術的条件に基づき決定し、これまでトキ保護に取組んできた佐渡市民の感情対策を講じること」と。佐渡の地元でこのような声が上がった理由についても意見書で記されている。「去る9月11日に開催された「第7回トキ野生復帰検討会」終了後、マスコミにより、石川県で分散飼育されているトキの一般公開が決定されたと報道された。現に石川県では一般公開施設の基本設計さえ行われており、環境省と石川県はトキ公開展示に向けた協議を進めているものと推測される。このことは、平成15年に野生絶滅したトキが佐渡市民の努力により361 羽まで増羽した事実を軽視し、さらに、平成18年3月27日、佐渡市が環境省の分散飼育にあたり行った下記要望に反するものである。よって、現段階における公開に強く反対するとともに、改めて、下記の取決めを遵守するよう強く求める。」
この意見書では、一方的に石川県が環境省と組んでトキの一般公開を進めているとの印象なのだが、経緯があるようだ。環境省は昨年8月にトキの保護や増殖への国民の理解を深めるために、佐渡市以外でも公開する条件や手続きについて基本方針を策定した(「分散飼育地におけるトキの一般公開について」平成26 年8 月28 日付の環境省自然環境局長通知)。これを受けて、石川県は9月に計画書案を環境省に提示している。12月には出雲市も公開に向けて準備を進めると表明した(平成26年12月18日・出雲市議会全員協議会への説明)。
これまでトキの保護のために佐渡が果たしてきた役割は大きいのはうまでもない。一般公開に関しても、佐渡ではようやく2013年3月に始まったばかり。また、トキを佐渡市以外で分散飼育と繁殖を行うようになったのは、鳥インフルエンザによる絶滅が危惧されたからである。いしかわ動物園では2010年1月に佐渡から4羽のトキが初めて移送された。これまで同動物園で繁殖した28羽が佐渡に移送され放鳥もされている。また、来月6日にはさらに10羽(オス5、メス5)が移送されることになっている。こうした経緯を見るとはリスクを分散したトキの繁殖計画は順調に進んでいるように思える。さらに、これまで放鳥は177羽、さらにペアリングが成功して31羽が巣立ちしている。
こうなると、環境省としては次なる段階に入りたいと考えるだろう。それは、国費をかけての事業なので国民への理解だ。それが、分散飼育地での一般公開を進めるという段階なのだろうと想像する。というもの、いしかわ動物園へ行くと、「トキはどこのいるのですか」と子どもたちが係員に尋ねる姿を見かけることがある。今はライブ映像をテレビ画面でしか見ることができない。そのとき、親たち「トキは人が怖いので、とても臆病になっているのよ。(直接見れないのは)しかたないね」と諭している。こうした親子の光景を見ると、人とトキが離れた存在、つまり動物保護という教育的な観点からも離れた印象を受ける。
一般公開された佐渡市の「トキふれあいプラザ」では年間20万人が訪れる観光施設になっているという。長年保護活動に尽くしてきた佐渡市民とすれば、他施設での一般公開はもう少し待ってほしいという心情も分かる。ここでもう一度、トキにとっては今何をすることが必要なのだろう。
※写真は、佐渡で放鳥されたトキ(メス)が最近能登半島に飛来している
⇒30日(月)朝・金沢の天気 はれ
我が家の庭の梅が満開となった。「老梅」で樹皮だけのような薄い幹が痛々しいほどに横に曲がり、支え棒がないと折れてしまいそうな形状なのだが、この時節にはちゃんとピンクの花を咲かせて楽しませてくれる。ただ、梅の実は数個しかつけていない。例年、この老梅が最初に一輪の花を咲かせるころに、造園業者に来てもらい雪吊り外しをしてもらう。ことしは今月19日だった。この梅の時節にやってきたのが北陸新幹線だ。
トに格子柄をあしらい、明るい空間。すべての座席に電源コンセントが設置されていて、パソコンやスマ-トフォンの電源が確保できる。収納式の大型テーブルはパソコン作業にはありがたい。ただ、シートの幅が狭い、と感じる。隣に体格の良い人が座ると肩身が狭い。そこで、2度目の東京行きの帰りは、思い切って「グランクラス」に乗った。
沢開業を祝福しているような雰囲気だった。
も10㌢ほどに積もった=写真=。例年3月中旬ごろにチラチラと雪が舞い降りることがある。それを「名残り雪(なごりゆき)」と、冬の季節の終わりを告げる旅情的な表現にたとえる。しかし今回の雪は、昨日からの強風といい、積雪といい、まさに「戻り寒波」だ。
この表現はお叱りを受けるかもしれないが、街の様子を眺めて「がっかりした」が第一印象だった。何しろ、震災から2ヵ月後の街並みの記憶とそう違わない。今でも街のあちこちでガレキの処理が行われているのである=写真・上=。もう街並みは復興しているものだとばかり思っていたので、その視覚のギャップが大きかった。
で、「保存が望ましい」16%を上回った(以上、気仙沼市ホームページより平成25年8月5日の記者会見資料より)。被災住民とすれば、日常の光景の中でいつまでも被災の面影を見たくはなかったのだろう。こうした住民の意向を受けて、市側は漁業会社の解体に同意し、共徳丸は同年10月に解体撤去された。
も家業のカキ・ホタテの養殖に従事している。畠山氏を訪ねたこの日、湾内は青空が映えて、なんとも静寂で、まるで鏡のようだった=写真=。
言葉は人間が使うものだから少々の感性のズレはあっても、似たような表現になる、それも英語も日本語でもある。日本語で「鼻差で」「間一髪で」という表現がある。鼻差で、あるいは髪の毛1本の差は、わずかの差でという意味だ。この表現は英語表現でも使われるという。たとえば、win by the nose あるいは win by a hair である。日本語を英訳したのではなく、もともとイギリスやアメリカでも使っている。