★イフガオにて‐下
イフガオ州大学長「イフガオ棚田を今後2000年持続していく」
14日、イフガオ里山マイスター養成プログラムの第6回の講義がイフガオ州大学で行われた。今回日本からのイフガオに訪れた講師陣は多彩な顔ぶれだった。能登里山里海マイスター育成プログラムの教員、小路晋作特任准教授とシュクル・ラフマン教務補佐員、国連大学サステイナビリティと平和研究所(UNU-ISP)のイヴォーン・ユー研究員の3人が講義を行った。
小路氏は「“Noto Satoyama Satoumi Meister” Training Program: an outline」と「Ecosystem approach for Noto’s Satoyama Satoumi」の2つをテーマに能登里山里海マイスター育成プログラムの取り組みの現状と自然と共生する農林水産業について解説。シュクル氏は「Intangible Cultural Heritage」と「My Experience of Meister Program in Noto」と題して、能登の「アエノコト」などユネスコ無形文化遺産について説明し、能登里山里海マイスター育成プログラムの修了生たちの取り組みを紹介した。イヴォーン氏は「GIAHS monitoring and role of OUIK in GIAHS Twinnig Program」のテーマで世界農業遺産の発展させるためのモニタリング調査の重要性と国連大学の役割、今後の連携を説明した。
ゴハヨン・イフガオ州大学長はイフガオ里山マイスター養成プログラムの意義についてこう述べた。「私たちは、能登マイスターと同じだけの情熱とエネルギーでイフガオ里山マイスターに取り組んでゆく。このプログラムが、FAOによって認定されたGIAHSイフガオ棚田を保全し、活性化することを信じます。イフガオ棚田は、私たちの祖先が、2000年かけて築き上げてきた遺産であります。私たちは、これをこれからの2000年にわたり持続してゆく」。学長のこの言葉にイフガオ再生を成し遂げる決意を感じた。
⇒15日(土)イフガオの夜 はれ