☆イフガオ再訪-6
フィリピン大学長「インターナショナルなプラットフォームに」
イフガオ州政府とバナウエ、ホンデュワン、マユヤオの3町の行政の代表が参加して、プロジェクトの説明会を開いた。質問として「15人の受講生を選ぶクライテリア(基準)」、「プロジェクトの出口として、何をもって成功するのか。それは経済効果などの指標か」、「受講生に対するアローアンス(手当)はあるのか」、「受講が修了時にはどのようなスキル(技能)」、「3年のプロジェクト終了後の見通し」など。要望として、「15人の受講生は3町それぞれ5人ずつにしてほしい」との声が上がった。
行政などの紹介でイフガオの住民15人が集まり、説明会を行った=写真・上=。プロジェクト代表の中村浩二教授が世界農業遺産(GIAHS)の概要、金沢大学が取り組む「能登里山里海マイスター」育成プログラムの内容をスライドを使って説明した。質問・意見の中で、「日本からの援助は期間が切れると人もいなくなる。継続性をもって実施してほしい」、「コミュニティーに溶け込んだ人をトレーニングしないと成果が還元されない」、「受講した若者はコースを修了することが経済的な利益につながるのか」、「小さな耕運機でよいので棚田に機械が導入したい」など。住民説明会で飛び交う言語はタガログ語ではなく英語だった。
JICA草の根技術協力事業「世界農業遺産(GIAHS)『イフガオの棚田』の持続的発展のための人材養成プログラムの構築支援事業」を実施するにあたっての、JICA、金沢大学、フィリピン大学オープン・ユニバーシティ、イフガオ州政府、イフガオ州立大学は一連の協議を行い、プロジェクトを実施することで同意が成った。29日にイフガオ州知事、イフガオ州立大学長の署名を=写真・下=、30日にはフィリピン大学オープン・ユニバーシティ学長の署名を得た。30日にフィリピン大学オープン・ユニバーシティ学長のグレイス・アルフォンソ(Grace.Alfonso)学長を訪問。アルフォンソ学長は、金沢大学の人材養成プログラムが、イフガオで実施されることで「インターナショナルなプラットフォームなる」と期待した。
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