☆身構える冬~中~
「ネギは雪が降ると糖度が増して甘くなる。ほら食べてごらん」。農場のスタッフが収穫したばかりのネギを差し出してくれた。ネギは切ると辛くなるが、剥いている分には甘い。白い部分をバナナでも食べるようにガブリと。確かに甘い。しかも、その甘みが不思議と口の中に残っている。そして喉あたりがいつまでも温かく感じる。初めての取材で緊張の面持ちだった福井出身の女子学生は「おろしそばに刻んで入れて食べてみたい」と相好を崩した。雪のネギ畑でひとしきり会話が弾んだ。
前回のコラムで「家の前の除雪は金沢では男性より女性が多い」という話をした。同じ除雪でも屋根雪の除雪、つまり「雪下ろし」となるとこれは男性の仕事である。直近で我が家の屋根雪下ろしは、忘れもしない2006年1月だった。その1ヵ月前から記録的な積雪となり、金沢市内で80㌢にもなった。1月14日からイタリア・フィレンツェに出張が入っていて、「渡航中にさらにドカ雪でもきたら…」と不安がよぎった。1999年に新築したとき、建築設計士から「構造的に屋根雪の積雪は3㍍まで大丈夫」と説明を受けたが、何しろ金沢の雪は樹木の枝を折るくらい重い。そこで、早めの雪下ろしを決意した。屋根雪下ろしとなると滑落の危険もあるので、相当な覚悟が必要なのだ。
屋根雪下ろしは雪が解けにくい北側の屋根から下ろす。雪止めはしてあるものの、雪もろとも落ちるというリスクもあり慎重を期す。しかも、日中の仕事を終えてからなので、当然夜の作業となる。屋根の上では突風も時折あって、バランスを崩しそうになる。スコップを手に3時間ほど黙々と雪と格闘する。ひと通り雪を下ろすのに2晩かかった。翌朝、安堵感を得て旅立つことができた。
ことしの雪の降り方を見ていると、「2006年」と似ている。ホワイトクリスマスは確実。気象庁の発表だと、日本海側では北陸地方を中心に19日にかけて大雪となる見込み。山形県鶴岡市では93㌢の積雪という。このまま降り続くのか。先が思いやられる。
⇒19日(土)朝・金沢の天気 雪
庭木のある家では「雪つり」を施す=写真=。雪つりは北陸特有の水分を含んだ重い雪から樹木を守るため。地球温暖化だから雪つりはいらない、あるいは、気象庁が暖冬を予想したから雪つりを怠ったという家庭はおそらくない。雪は多かれ、少なかれ降るのである。この雪つりの形状が三角錐で、冬の金沢の風物詩にもなる。庭師を雇ってのことなので経費はかかる。補助員を含めて3人がかりなら5万円ほどになる。春には外すので合計10万円ほどになる。
その氾濫する情報の中にあって、逆にマスメディアの果たす役割が重要になっている。というのは、新聞やテレビのニュースや情報はある程度、品質が保証されるからである。情報源からたどり、客観的な判断を加え、あるいは情報の価値を見いだして文字表現や映像表現をする。そのようなプロセスを踏んでいるので信頼性が担保されている。では、マスメディアはどのように品質保証をしているのだろうか。端的に言えば、ニュースや情報の価値を見抜き、文字や映像で伝える専門家(記者、ディレクター)を養成しているからである。記者やディレクターの養成には実に手間隙がかかり、もちろんコストもかかる。逆ピラミッドの記事構成、形容詞を使わない文体、記事を書くスピード、記事用語の習得に時間と労力がかかる。新人記者がこなれた記事を書くまでには4、5年はかかるだろう。
変な話なのですが,進化とは何をもって進化というかということになるのですが,先ほど象という動物が鼻を大きくしたというお話をしましたけれども,なぜそのようになってしまったのかよく分かりません。
鳩山総理の指示(12月10日)よって、中国の習近平国家副主席と天皇の会見が特例的に設定されたという問題である。以下、新聞各紙による。天皇の外国賓客との会見については、希望日が迫って願い書が出されると、天皇の日程調整が難しくなることや、2003年に前立腺がんの摘出手術があり、負担軽減と高齢が勘案され、翌2004年から「1ヵ月前ルール」を設定して、外務省などもそれを厳格に守ってきた経緯がある。