2007年 4月 6日の投稿一覧

☆震災と大学

☆震災と大学

 3月25日に発生した能登半島地震から10日余りたったきのう(5日)、金沢大学では震災の学術調査部会が立ち上がった。発生直後から,教員グループの学術調査や医療チームによる支援が行われていて、3月30日には学内外への対応窓口を一本化し,情報収集や連絡調整を行うための「金沢大学能登半島地震対策本部」が設置された。今回の学術調査部会は対策本部のセクションとしての位置づけである。

  今回、この対策本部のもとで個別に実施されている多様な学術調査の収集の一元化作業が行われる。また、その調査活動を大学として総合的に支援し、さらに今後の学術調査や復興支援に生かすというもの。連日、新聞やテレビで研究者が解説しているものの、それはある意味で断片的なので、総合的な報告書としてまとめる狙い。

  当日の出席者は研究者70人ほど。その席上で発言が相次いだのは、「まとめるだけだったら能登の復興の役には立たない。むしろその調査をもとに政策提言にまで踏み込んだものを」の声だった。当然といえば当然なのだが、これは簡単な話ではない。政策提言となるとそれなりの政策の予算や技術など実現性の裏づけを含めた提言内容が必要だ。事によっては膨大な作業を伴い、時間もかかる。通常の授業や研究と並行しながらの作業となる。ワンフレーズで言えば、「その覚悟でやろう」と発言者は言いたかったのである。

  大学とかかわって3年目、これまで腰が重い世界との印象だった。が、今回は「動く」との予感がした。

 ⇒6日(金)朝・金沢の天気  はれ