★続・天を仰いで唾する…
北朝鮮のミサイル発射が韓国でも相当、論議をよんでいるようだ。中には、「北」擁護の声を紹介している韓国紙もある。日本では見受けられない貴重な内容だ。以下、6日付の中央日報インターネット版(日本語)から引用する。
・・・「盧武鉉を愛する人々の会」の掲示板には「今回のミサイル発射実験は強大国間で犠牲になった不遇な民族歴史の憂憤を晴らす発射だった」という解釈もある。 この文に関連し「北朝鮮の(ミサイル)発射はそれほど責めることではない。政府の立場としては止むを得ないが、われわれは拍手を送るべき」という意見もあった。・・・
上記は盧武鉉大統領支持派のインターネット掲示板の内容紹介であり、新聞社の論調ではない。ただ、ミサイル発射の対応について、小泉総理が主宰する国家安全保障会議が開かれたのは5日午前7時30分だったのに比べ、盧大統領が主宰する安保長官会議が開かれたのは同午前11時だった。この3時間半のタイムラグをめぐり、日ごろから「北」擁護の論陣を張っている盧大統領についてさまざな憶測を呼んでいる。たとえば、ミサイル発射と排他的経済水域(EEZ)での調査が同じ日だったことから、「盧大統領はミサイル発射の日を予め知っていて、調査船を竹島沖に向わせた。つまり南北合作の陽動作戦じゃないのか」といった疑念が日本側でもくすぶっているのだ。
話は変わる。今回の北のミサイル発射でマスメディアでの露出が格段に多くなったのが安倍晋三官房長官だ。安倍氏は5日午前4時30分ごろ、首相官邸に一番乗りだった。内閣のスポークスマンとしてこの日は4回の記者会見に臨み、北を強く批判する声明を発表した。その毅然とした物言いの映像や、口をヘの字に閉ざした写真がマスメディアに頻繁に登場することになる。マスメディアが番組や紙面で緊張感を演出するには「安倍」は欠かせない素材となっているのである。
言いたいことは一つ。自民党は5日の党総裁選管理委で、小泉総理の任期満了に伴う総裁選を「9月8日告示、20日投票」と決めた。告示まであと2カ月。ミサイル発射の衝撃は今後、国連安保理での北朝鮮非難決議の採択や経済制裁などをめぐり2カ月は持つだろう。ということは、総裁選レースは安倍氏がこのまま走り込んでゴールとなる。10月上旬には首班指名選挙、続く組閣と政治日程は組み立てられていく。
⇒6日(木)夜・金沢の天気 くもり