☆「セルフ」で考えたこと
数量で表記するのと、手から伝わる実感の違いは大きい。先日、金沢市内でセルフのガソリンスタンドを使った。これまで給油はスタンド任せだったが、これだけガソリンが高騰すると、疎い私でも経済観念が働く。スタンド店員に教えてもらい、ほぼキャッシュディスペンサー(現金自動支払機)の感覚でピッピッと手続き。あとは、静電気除去装置に触れて、給油ガンを差し込みレバーを握るだけ。
51㍑のガソリンが入ったが、その1分か2分の給油時間がとても長く感じられ、複雑な気持ちになった。ドクドクとガソリンが注ぎ込まれる音と振動がする。地球の資源である化石燃料を消費しているとの実感が手から伝わってくるのである。これまではスタンド任せだったので、金額しか眼中になかった。
別の精算機で領収書のバーコードをかざすとつり銭が出てくる。計算をしよう。51㍑で税込み6218円、つまり1㍑当たり122円である。セルフを利用する前は、1㍑何円は高いか安いかという発想になったに違いない。しかし、今回はこれだけの化石燃料を使って乗用車を動かす価値はあるのだろうか、などと考えてしまった。ある意味でセルフスタンドはリアル感を伴った環境教育の場になるかもしれない。
きょうで10月も終わり。あすから兼六園で冬支度の雪つりが始まる。季節は移ろう。
⇒31日(月)朝・金沢の天気 はれ