★静かなる怒りの1票

きょうは自宅近くの金沢市泉野福祉健康センターで投票した。1階が「投票所」になっていて、入ると宣誓書を書かされる。期日前投票をする理由を選んで○をつける。私の場合、「仕事」が理由だ。ほかに氏名、生年月日、住所などを記入する。次の受付で小選挙区、比例代表、最高裁判事の国民審査の3種の投票用紙が渡される。あとはいよいよ投票だ。石川1区だから、仮に投票率が65%として、23万分の1程度のことなのだが、ちょっと緊張する。心のどこかで「オレの1票が」との思いが潜んでいるのだろう。期日前投票は午前8時30分から午後8時まで行われている。
ところで、「清き1票」を済ませて、外に出ると、中年とおぼしき女性2人がおしゃべりをしていた。2人の横を通り過ぎるとき、1人の女性が「あんなん、懲らしめてやらんとね…」と言っているのが聞こえた。残念ながら前後の会話は分からなかったが、選挙の話であることは雰囲気で理解できた。戻って聞けるはずもない。ただ想像するだけである。「小泉総理のやり方は横暴だ。だから、あんなん…」となったのか、あるいは、「民主党はなんでも反対して改革が前へ進まない。だから、あんなん…」となったのか。
きょういっしょにお茶を飲んだ友人が言うには、会社の若い社員(女性)がきのう期日前投票を済ませたらしい。「今度ばかりはと思って初めて投票をした」とちょっと興奮気味にしゃべっていたという。「今度ばかりは」の言葉の前後はいったい何なのか。「懲らしめてやる」「今度ばかりは」という言葉は怒りの表現である。何の怒りが有権者を期日前投票に駆り立ているのか。偶然にも耳にしたこれらの言葉は案外、今回の総選挙のキーワードなのかもしれない。
⇒6日(火)夜・金沢の天気 くもり