★ブログの技術⑦
一度書いた記事は何度でも生かそう、これが今回のテーマだ。記事というのはある意味で造形のようにブラッシュ・アップし、使い回し、そして作り変えていくことが可能だ。
テーマ「記事をリフォームする」
以下の記事はテーマが一つなのに見出しはまったく違い、記事と写真は少しずつ違う。「軒下にダイコンつるして 冬が来る」を先に書き、翌日、これに縄文遺跡をネタと合わせて「DNAの騒ぎ」とした。ダイコンは風景描写として、DNAは心象風景を描いた。少々強引な手法かもしれないが、「作り変えブログ」なのである。これは2つのブログサイトを掛け持ちしたからできたことだ。
同じサイト
だと、少々手の込んだ作り変えが必要だ。「続々・ブログ選挙」と「『ネット選挙』の読み方」は、インターネットの選挙利用がテーマながら、切り口を違わせた。前者をニュース解説風にストレートに取り上げ、後者はコラム風に斜めから切り込んだ。一度書いた記事を切り口を変えて何度でもリメイクすることもできる。また、自身の理解度も深まる。
写真についても同じことが言える。同じ建物だが昼と夜の撮影でこれだけ違うのである。心象によってはまったく別物に見えたとしても不思議ではない。この建物は金沢大学の創立五十周年記念館「角間の里」。白山ろくの旧・白峰村にあった築280年の古民家である。何度もリフォームを繰り返し、その度に建物としての機能や建築美に磨きをかけてきた。
記事にしても建物にしても、つまりソフトにしてもハードにしても手を入れることで命を吹き返すのである。
⇒29日(火)・朝 金沢の天気 あめ

話題となってその知名度が大きく上がった。2004年の米大統領選挙では民主党陣営が草の根的にブログを使い広がった。ブロガーは本名記載、コメントも本名投稿が原則である。これに対し、日本では「2ちゃんねる」に代表される掲示板というインターネット文化がブログ以前からあり、文章も一話完結ではなく、「日々綴る」風の日記形式が多い。そして、書き手は匿名あるいはハンドルネームが主流だ。大雑把に言えば、日本は匿名・日記風、アメリカは本名・コラム風と対比できるかもしれない。
ブログにしろ、SNSにしろ無料のサービスが多い。では、同じ無料という条件のなのに、あまたあるブログのサイトの中から、私の場合なぜ「goo」のサイトを選んだのか、である。確かにライブドアは2003年12月にブログサイトを開設した「老舗」である。その老舗を選ばなかった理由は…。
もともとブログを始めたのは秋田市に住む友人Y・M氏の影響だ。ブログそのものは2003年12月にニフティとライブドアが無料ブログのサービスを開始してから、気にはなっていた。Y・M氏のメールの署名にブログのURLが付けてあり、クリックするとアート展の話題や美術館めぐりの感想、交遊録などが綴られ、そのうちに「アクセスIP数6000突破!」などと、いかにも本来のブログ(日記風)を楽しんでいるといった様子が目に浮かんだ。彼も私ももともとライターを生業(なりわい)としていた時期があって、書くことの楽しさというものを感覚と共有している。有り体に言えば、彼がちょっと羨ましくなったのである。