☆「神話の続き」、さらに悩ましく
能登半島は地理的にロシアや韓国、北朝鮮、中国と近い。古代より海の彼方から漂着するものを神様や不思議な力をもつものとして、「寄(よ)り神」あるいは「漂着神」と崇めた。深沢氏の作品は、日本海に突き出た半島の先端に隣国から大量のゴミが流れ着く現状を「現代の寄り神はゴミの漂着物」と訴え、ゴミを白くペイントして鳥居に似せたオブジェを創り話題となった。「鳥居」に近づき白く塗られたゴミをよく見ると、ハングル文字の入ったポリ容器やペットボトル、漁具が多かった。
石川県廃棄物対策課の調査(2017年2月27日-3月2日)によると、県内の加賀市から珠洲市までの14の市町の海岸で合計962個のポリタンクが漂着していることが分かった(県庁ニュースリリース文)。ポリタンクは20㍑ほどの液体が入るサイズが主で、そのうちの57%に当たる549個にハングル文字が書かれ、373個は文字不明、27個は英語、10個は中国語、日本語は3個だった。さらに問題なのは、962個のうち37個には残留液があり、中には、殺菌剤や漂白剤などに使われる「過酸化水素」を表す化学式が表記されたものもあった。ここから理解できることは、簡単に言えば朝鮮半島からの海洋不法投棄は深刻だ、ということだ。
このことが頭にあったので、きょう韓国・中央日報Web版を読んで「さらに深刻になる」と胸騒ぎがした。記事の見出しは「韓国国内で捨てられたペットボトルも処理できないのに…輸入は大きく増える」(4月4日付)。要約すると、中国が今年からプラスチックやビニールなどの廃棄物輸入を禁止し、アメリカや日本など世界の資源ゴミが韓国に集まっているという。韓国の「廃プラスチック類輸出入現況資料」では、ことし1-2月の廃プラスチック輸入量は1万1930㌧で前年同期の輸入量の3.1倍と急増している。韓国ではペットボトルなど圧縮品形態で入ってくる廃棄物に対しては申告だけすれば輸入が可能なのだという。
なぜ廃プラスチック類などの輸入が急増したのか。国内問題のようだ。記事では「韓国製のペットボトルは色がついており低級品が多く処理費用が多くかかるため資源ごみ加工会社があまり引き取ってくれない」と資源ごみ回収業者のコメントを紹介している。ということは、アメリカや日本などから良質なペットボトルを圧縮品形態で輸入してリサイクル加工することが増えたが、その分、良質でない国内産のペットボトルなどは資源ゴミとして引き取り手がなくなった、ということだ。
「さらに深刻になる」とはここだ。韓国内で引き取り手がない資源ゴミはこれまで以上に日本海に不法投棄されるのではないか。不法投棄を何とか防げないか。地中海の汚染防止条約であるバルセロナ条約(1976年)が21ヵ国とEUによって結ばれ、地中海の海域が汚染されるのを何とか防いでいる。国連環境計画(UNEP)などに訴求していかなければ、二国間では「日本海」の呼称の問題や「竹島」の領有権問題で解決策が見出せないのではないか。そうこうしている間に、すさまじい量の不法投棄があるのではないか。作品「神話の続き」が投げかけた問題がさらに悩ましく思えてくる。
⇒7日(土)夜・金沢の天気 あめ
もう少し詳しく記事を紹介する。コメントを流した193局はアメリカ南部や中西部にあり、アメリカの大手放送事業者「シンクレア」の傘下にある。日本の新聞各紙が問題としている点は、このコメントそのものがトランプ大統領がCNNなどのメディアをツイッターなどで「口撃」する際によく使う「フェイクニュース」で、シンレクアそのものがトランプ政権寄り。日本では政府の規制改革推進会議で放送法の規制全廃、とくに放送第4条(政治的公平性など)が無くなれば、アメリカの二の舞いになるなるのではないか、と。
放送は、放送法第2条により「公衆によつて直接受信されることを目的とする無線通信の送信」と定義されているものの、放送インフラと通信インフラを分ける時代ではなくなっている。インターネット網のブロードバンド化や光ファイバーの広がり、そこそこ品質の高いが画像がネットも見ることができる。インターネットと放送の同時配信だ。先の韓国・平昌冬季オリンピックでは、民放テレビ局のオリンピック公式動画サイト「gorin.jp」で初めて実況付きの同時配信を行っている。放送時間外でもネットで送信され、テレビをネットが補完したカタチだ。
放送法の規制全廃に関して作業を行うのは政府の規制改革推進会議。5月ごろにまとめる答申に方針を反映させて、今年秋の臨時国会に関連法案を提出、2020年以降の施行を目指すとしている。冒頭で述べたように共同通信のスクープなのだが、規制改革推進会議のホームページを丹念に読むとその方向性はすでに示されている。
全国最多となる7選を果たした谷本氏の当選確実は投票が締め切られた午後8時00分、ほぼ同時にテレビ各社が選挙速報が打った。「石川県知事選 谷本正憲氏の当選確実」と。テレビ各社は投票段階で出口調査(投票所の出口で、投票を済ませた有権者に誰に入れたか記入してもらう)のデータを得て、2位の候補者と10ポイント以上の開きがあることを「基準」に速報テロップを流す。今回の知事選では、現職の対抗馬は無所属の新人で、共産党が推薦する候補者だった。開票結果を見ても、現職谷本氏は28万8531票、対抗馬の候補者は7万2414票、圧勝だった。
同じことを大前氏も感じていたのだと思いながら興味深く本文を読んだ。大前氏の結論を先に述べると、「文在寅大統領が目指すのは、韓国が核保有国になるための半島統一」と述べている。確かに、韓国も北朝鮮もは様々な場面で「南北統一」ということに触れている。両者の共通狙いについて、大前氏は「北朝鮮と統一した結果、韓国が核保有国になれるからです。韓国が核保有国になることは、米国が強く反対するため、普通には実現することができません。ところが、核を保有したままの北朝鮮と統一すると、まるで裏口入学のような形で韓国は核保有国の仲間入りを果たせるのです」と述べている。
外は「豪雪、のち暴風」なのだが、静かなのが今月11日に投開票の石川県知事選挙だ。先月22日告示され、共産党推薦で元石川県労連議長の女性新人候補(65)と、社民党のほか自民、公明、民進各党の県組織から推薦を受け7選を目指す現職(72)の一騎打ちの構図。ただ、自宅周辺には選挙カーが回って来ていないのか選挙ムードが盛り上がっていない。
メールで連絡があった。「お世話になっております。かあさんの学校食堂の泊さんに確認をとったところ、2月6日火曜日のお弁当の準備が出来ないと連絡がありました。(穴水町)甲地区は水道管凍結・漏水による断水の復旧が未だに遅れており、完全普及には2~3日かかる見通しです。また復旧してもすぐに飲料水(食用)に使えないため、今回の件はキャンセルをお願いしたいとのことでした。事情をご賢察のうえ、ご了承いただきますようお願いいたします。」
報道によると、石川県危機対策課がまとめた断水被害は29日午後7時現在、能登の輪島市と志賀町で3千世帯、能登町で2千世帯、中能登町で1500世帯、穴水町で300世帯、羽咋市で120世帯、宝達志水町で100世帯、珠洲市で90世帯で断水状態となった。断水の原因は水道管の凍結、破裂による。冒頭の首長が言うように、これは地域の危機管理の一環であり、各市町は給水車を出すなど対応に追われている。
昔から「ジシン、カミナリ、カジ、オヤジ」との言葉があるように、親父(おやじ)の怒声は天災のように降りかかる。ドラッグストアで声を張り上げていた客も推定だが70歳半ばだろうか。女性店員は30代に見えた。店員の態度は丁重な感じで、親父が一方的に言いがかりをつけている感じに見えた。在庫管理にクレームをつけるのだったら直接店長に呼べばよいのにと周囲の客は誰もが思っただろう。