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★加賀能登の逸品~万博から地球儀戻る、加賀料理が国文化財に~

★加賀能登の逸品~万博から地球儀戻る、加賀料理が国文化財に~

大阪・関西万博で展示されていた輪島塗の地球儀『夜の地球 Earth at Night』が石川県輪島漆芸美術館に戻ってきた。地元メディアによると、万博展示棟では国内外からの観光客321万5784人が鑑賞したようだ。8月には秋篠宮家の次女佳子さまも見学されるなど、輪島復興のシンボルとしても注目を集めた。

漆芸美術館では正面入り口左側エントランスホールの特別展示室で「夜の地球」が公開されている。高さ1.5㍍、重さ200㌔にも及ぶ地球儀。漆黒の地球に光るのは蒔絵や沈金で加飾され金粉や金箔で彩られた夜の明かりだ。周囲には東京、北京、ロンドン、ニューヨークの4都市の夜景パネルもある。重要無形文化財「輪島塗」保持団体の会員が5年の歳月をかけて仕上げた。公開はあす26日午後5時まで。27日から美術館は当面休館となる。。(※写真・上は、輪島塗地球儀。後ろの作品は画面右がニューヨーク、左はロンドンの夜景パネル=同館のポストカードより)

話は変わる。金沢では伝統料理のことを「じわもん」と呼ぶ。伝統の料理は、小麦粉をまぶしたカモ肉を煮込んで作る「治部煮(じぶに)」や、魚のタイを背開きし、具材入りのおからを腹部に詰めて蒸し上げる「鯛の唐蒸し(たいのからむし)」=写真・下=などがある。こうした金沢の料理は「加賀料理」とも称される。その加賀料理が国の登録無形文化財に登録されることになった。国の文化審議会は24日、文部科学大臣に答申した。登録無形文化財制度は2021年に新設され、料理関係では「京料理」に次いで2例目となる。

加賀料理で実感することは料理もさることながら、器との相性がよい。九谷焼や輪島塗など伝統工芸品の器との組み合わせで品位を高め、料理全体に華やかさと食の楽しさを織り込む、まさに総合芸術のようではある。加賀料理の技と伝統、もてなしの所作を受け継ぐための団体がことし7月に発足した。加賀料理店の主人や料理人、女将(おかみ)、仲居ら70人でつくる「加賀料理技術保存会」(金沢市)が保持団体に認定される予定という(地元メディア各社の報道)。

秋の深まりとともに治部煮がうまさを増すが、個人的には鯛の唐蒸しが好物だ。あのおからに芳醇な香りと旨味がある。蒸す過程で鯛の肉の旨味がおからに吸収されているような感じではある。

⇒25日(土)夜・金沢の天気   あめ

★高い高い内閣支持率71% ウロウロと熊が出没

★高い高い内閣支持率71% ウロウロと熊が出没

高市内閣の発足でメディア各社が世論調査を行っている。読売新聞の調査(21、22日・回答1057人)では内閣支持率が71%、不支持率が18%だった。同紙によると、政権発足時の世論調査でこれまで支持率がもっとも高かったのは2001年4月の小泉内閣で87%、次いで鳩山内閣(2009年9月)の75%、以下、菅内閣(2020年9月)、細川内閣(1993年8月)と続いて高市内閣は5位にランクされる。第一次安倍内閣(2006年9月)の70%を上回っている。ちなみに前政権の石破内閣(2024年10月)は51%だった。

支持率と不支持率に関連する質問項目をさらに見てみる。高市内閣を支持する理由(6項目)の上位は「政策に期待できる」41%、「他によい人がいない」20%、「首相に指導力がある」15%だった。支持しない理由(同)では「自民党中心の政権だから」28%、「政策に期待できない」19%、「首相が信頼できない」18%だった。また、自民党と維新の会の連立合意について、「評価する」が57%、「評価しない」が31%だった。高市内閣支持の年代別で調査した数値では、18-39歳が80%ともっとも高く、40-59歳が75%、60歳以上が63%と続いた。男女の支持では男71%、女70%と差はほとんどない。地域別の支持では中部が81%でもっとも高く、次いで近畿が76%、九州が75%と続いている。メディア各社は月ごとに世論調査を行っている。数値は今後どう動いていくのか注目したい。(※写真・上は、初閣議後の記念写真の撮影=21日付・首相官邸公式サイトより)

話は変わる。このところ、クマの出没が連日のように全国ニュースとなっている。きのう(22日)金沢市と隣接する白山市にある白山比咩神社の参道でクマが目撃された。きょう神社を訪れると、パトカーが待機するなど重々しい雰囲気だった。今の時節は「七五三詣」のころでもあり、神社の鳥居の下には「クマ出没注意」の看板が立てられていた=写真・下=。

石川県自然環境課に寄せられたことしのツキノワグマの目撃情報は249件(10月15日時点)で、その多くが金沢市の医王山や、白山のふもとの白山市、能美市、小松市、加賀市となっている。同課がクマの餌となる植物3種(ブナ、ミズナラ、コナラ)の雄花の落下数を調査した結果、クマの主要な餌であるブナは22地点のうち20地点で大凶作、2地点で凶作となり、今秋は全体で大凶作が予想される。これまでのデータで、ブナが大凶作だった2020年にはクマの目撃件数は869件となり、県内の人身被害は15人に上った。同課では、先月9月15日に「ツキノワグマ出没警戒情報」を出して広く注意を呼びかけている。

⇒23日(木)夜・金沢の天気   くもり

☆これは嫌がらせ「祝砲」なのか 北朝鮮が日本海に弾道ミサイル

☆これは嫌がらせ「祝砲」なのか 北朝鮮が日本海に弾道ミサイル

メディア各社の報道によると、韓国軍合同参謀本部は22日、北朝鮮が午前8時10分ごろに数発の短距離弾道ミサイルを発射したと明らかにした。北朝鮮南西部の黄海北道から日本海上に撃った。北朝鮮の弾道ミサイル発射はことし5月8日以来。韓国軍は「追加の発射に備え、日米と情報共有し、万全の体制を維持している」と発表した。その後、350㌔飛行したとの分析を公表した。

韓国の李在明政権が6月に発足後で北朝鮮のミサイル発射は初めてとなる。李政権は北朝鮮との関係改善を目指し、南北軍事境界線付近での拡声器放送の中止などを実施したものの、北朝鮮側は韓国との対話に応じないとしている。このタイミングでのミサイル発射は、今月10月末に韓国で開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、アメリカのトランプ大統領が訪韓するのを意識したものとの見方もある。北朝鮮は今月10日、朝鮮労働党創建80年を記念した大規模な軍事パレードを平壌で実施し、アメリカ本土を射程に収める新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星20」や極超音速中長距離戦略ミサイルなどを登場させていた。

高市総理は官邸で記者団に語り、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことを日本も把握しているとした上で、「わが国の領海や排他的経済水域(EEZ)への飛来は確認されていない」と述べた。被害の報告もないとした上で、防衛、外務両大臣に必要な情報の収集と分析を指示したと述べた。高市総理は北朝鮮が弾道ミサイルを発射したと韓国政府が発表したことを受け、外出の予定を変更して官邸で情報の報告を受けたと説明した。「日米韓で緊密に連携して対応に万全を期している」と強調した(22日付・ロイター通信)。(※写真は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて記者会見に応じる高市総理=22日付・首相官邸公式サイトの動画から)

高市総理の就任翌日に北朝鮮が弾道ミサイルを放ったことになる。これを受けて高市総理は予定より1時間ほど早めの午前9時すぎに総理官邸に入った。そして、記者団に「ミサイル警戒データのリアルタイム共有などを含め、日米韓で緊密に連携し、対応に万全を期している」と述べている。2017年7月に北朝鮮が発射した弾道ミサイルが北海道近接の海域に落下したことを受け、自民党は「北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部」の設置。高市氏はその本部長代理を務めていた。この経験がベースにあったのだろう、素早い行動とテキパキとした指示出しは政府の長として的を得ている。

以下、自身の憶測だ。今回の北朝鮮の弾道ミサイル発射は、この問題に関わってきた高市総理に対する、就任の「祝砲」、つまり、嫌がらせの発射ではなかったか。あくまでも憶測だ。

⇒22日(水)午後・金沢の天気   くもり

★大ナタ振るう日本版「鉄の女」に期待 金沢の棒振り獅子舞が復活

★大ナタ振るう日本版「鉄の女」に期待 金沢の棒振り獅子舞が復活

自民党の高市早苗総裁はきょう、衆参両院の本会議での総理大臣指名選挙で第104代の総理に選出された。内閣制度が創設された1885年から憲政史上初の女性総理となる。NHKの中継番組で選出の様子=写真・上=を視聴していたが、まさに日本の政治の「ガラスの天井」を突き破った、そんなイメージが胸の中を走った。

メディア各社の報道によると、高市氏は神戸大を卒業し、松下政経塾に入ったのが政界入りへのきっかけとなった。「一国の安定発展のためには、国家経営の理念をもつということが何にもまして大切」。恩師の松下幸之助の言葉を胸に1987年にアメリカに渡り、民主党議員の事務所で勤務。帰国して1992年の参院選に挑戦するも落選、翌93年の衆院選で当選し政界入りを果たした。高市氏が目標としている政治家の一人が「鉄の女」と呼ばれたイギリス初の女性首相のマーガレット・サッチャー。国有企業の民営化を推し進め、イギリス経済を活性化させた人物だ。国会議員の定数削減などに大ナタを振るう日本版「鉄の女」に期待したい。

話は変わる。明治時代の中ごろに途絶えていた町内の獅子舞が復活し、先日(今月19日)お披露目があった。場所は金沢市泉が丘1丁目にある地黄八幡神社の参道。ヤーッ、ヤーッと威勢のよい掛け声で棒振り役が獅子を退治する「獅子殺し」の演目を舞っていた=写真・下=。棒振り役を演じていたのは小学4年の男子児童と聞いて少々驚いた。復活に向けて練習を重ねてきただけあって、勇壮な舞いは見事だった。

町内の世話役の説明によると、ことし7月に獅子舞保存会を設立し、お披露目に向けて練習を積んできた。棒振り役が獅子を退治する獅子舞の演技は「半兵衛流」と称され、泉が丘1丁目の旧町名である「地黄煎(じおうせん)町」が発祥の地とされる。半兵衛流の演舞は石川県内に広く伝播している。お膝元で獅子舞が百数十年の眠りから覚めたようだ。

自身の住まいでもある、かつての地黄煎町は漢字の読みの通り、江戸時代から薬草の栽培・加工で知られた地域だった。薬草の地黄を煎じて飴薬に加工して薬屋に卸していた。地黄を圧搾して汁を絞り出し、湯の上で半減するまで煎じ詰める。滓(かす)を絞り去り、さらに水分を蒸発させ堅飴のようにして仕上げる。堅く固まるのでノミで削って食べたと親たちから聞いたことがある。滋養強壮や夏バテに効果があったようだ。ただ、高度成長とともに栽培畑の宅地化が進み、58年前には町名変更となった。地黄八幡神社の社名が当時の地域の生業(なりわい)をしのばせる。獅子舞の復活がこうした地域の歴史を学ぶきっかけになればと願うばかり。

⇒21日(火)夜・金沢の天気  くもり

☆公明が自民との連立離脱 さらなる「少数与党」化どうなる

☆公明が自民との連立離脱 さらなる「少数与党」化どうなる

「少数与党」という言葉を嫌ったの石破総理ではないだろか。おそらく「少数」という言葉が気に入らないのだろう。その代わりに石破氏は「比較第1党」という言葉を使っている。意味は同じで、選挙や議会において単独で過半数を獲得していないものの、他の政党と比較して最も多くの議席を獲得した政党を指す。普段使いの政治用語ではない。マスメディアが「比較第1党」という言葉を使ったのを見聞きしたことがない。ここに来て、自民党政権はますます「少数与党」化していくことになった。

メディア各社の報道によると、公明党の斉藤代表は10日の自公党首会談で、自民の高市総裁に対して連立政権から離脱する方針を伝えた。公明側は連立の条件として派閥裏金事件の真相解明と企業・団体献金の規制強化を求めていたが、高市氏が回答を保留したため、斉藤氏は「政治とカネ」の対応が不十分だ断じたようだ。自公の連立は1999年10月に始まり、野党時代をはさんで26年間続いてきた。公明側の離脱で、高市氏は今月20日以降に召集される臨時国会で首班指名されても、少数与党による困難な政権運営を迫られることになる。(※写真は、公明党との党首会談後、記者団の取材に応じる高市総裁=自民党公式サイト)

高市氏はきのう(9日)夜のNHK番組で「自公連立は基本中の基本だ。政策合意文書を早くつくれるように頑張る」と述べていただけに、四半世紀におよぶ協力関係が白紙に戻ったことは相当なショックだったに違いない。

この事態についての野党側の反応はどうか。メディア各社の報道によると、自民と連立を組む可能性が指摘されている国民民主の玉木代表は、今後の可能性について否定的な見解を示した。「公明党が抜け、われわれが政権に加わっても過半数に届かないので、あまり意味のない議論になってきている」と国会内で記者団に述べた。自民との向き合い方に関しは、「政策本位で、進めるべき政策があれば協力していく」と説明。公明については「生活者の立場に立った政策や中道政党ということで重なる部分が多い。かなり共通して歩めるところがある」と語った(10日付・共同通信ニュースWeb版)。

野党第1党の立憲民主の野田代表は、公明が自民との連立離脱を表明したのを受け、首班指名選挙での野党間の候補一本化に重ねて意欲を示した。国会内で記者団に「野党連携へ各党の理解が深まってきている。丁寧に共闘を呼びかけたい」と述べた(同)。

さらなる「少数与党」化が進めば政権運営が困難となり、野党連合が頭をもたげて逆転のチャンスを狙うだろう。日本政治の転機となるのか、混迷が深まるのか。

⇒10日(金)夜・金沢の天気   はれ

★これもメディア・スクラム 「みんなで愚痴れば怖くない」

★これもメディア・スクラム 「みんなで愚痴れば怖くない」

自民党本部で自民党の高市早苗総裁への「囲み取材」を待っていた報道陣の中で、男性カメラマンが雑談で「支持率下げてやる」「支持率下げるような写真しか出さねえぞ」などと発言した動画(今月7日付)が、X(旧ツイッター)などのSNS上で拡散されている。たまたま、日本テレビがインターネット上で生中継する中で、カメラマンの声をマイクが拾ったようだ。時事通信社はきょう9日、この発言が自社のカメラマンであることを認め、「報道の公正性、中立性に疑念を抱かせる結果を招いた」として厳重注意したと発表した(※写真は、時事通信社公式サイトから)。

この発言、Xではライブ配信の切り抜き動画を含む投稿が3700万回表示された(8日夜の時点)。さらにYouTubeやTikTok、InstagramといったほかのSNSでも同様の動画が拡散し、メディアへの批判コメントが相次いでいる。

時事通信社は報道局長と社長室長の2人がお詫びのコメントを出している。編集局長「雑談での発言とはいえ、報道の公正性、中立性に疑念を抱かせる結果を招いたとして、男性カメラマンを厳重注意しました」、社長室長「自民党をはじめ、関係者の方に不快感を抱かせ、ご迷惑をおかけしたことをおわびします。報道機関としての中立性、公正性が疑われることのないよう社員の指導を徹底します」

この記事をネットニュースで知って、「メディア・スクラム(media scrum)」という言葉を想起した。「集団的過熱取材」。新聞やテレビ、週刊誌・雑誌など複数のマスメディアの記者やカメラマンが一斉に取材すること。ラグビーのスクラムを組んで集中攻撃する様相に似ていることから登場した言葉で、ときには取材が行き過ぎ、威圧的に人々のプライバシーなどを侵害することもある。今回の場合、報道各社は高市氏が公明党執行部との会談を終えて取材対応のために姿を見せるのを待っていた。

この囲み取材の中の雑談発言では、ほかのメディアの記者やカメラマンも「イヤホン付けて麻生さんから指示聞いたりして」などといった、高市氏を揶揄するような発言もあったようだ。メディア・スクラムは簡単に言えば、「みんなで渡れば怖くない」という意味。高市待ちぼうけをくらったメディア関係者が愚痴を言い合っていた。カメラマンもつい不適切な言葉を吐いた。その声をネットが拾って騒動になったのだろう。以上は自身の憶測だ。

⇒9日(木)夜・金沢の天気   くもり

☆どこまで続く株高「サナエノミクス」 どう手を打つ物価高対策

☆どこまで続く株高「サナエノミクス」 どう手を打つ物価高対策

自民党新総裁の高市早苗氏はこれまで経済政策として「積極財政」と「積極緩和」を訴え、「サナエノミクス」と称してきた。週明けの市場はそれを敏感にとらえ、日経平均は2100円を超えて、一時4万8000円台を突破した。一方で円相場は下落して、1㌦=150円台で推移した。サナエノミクスはこれがスタ-トとなるのかどうか。ただ、国民が求めるのは物価高対策だろう。高市氏はこれまで消費税率引き下げなどを論じてきたが、それは可能なのか。自民党本部で行われた新総裁の就任記者会見(今月4日)からその文脈を拾ってみる。(※写真は、今月4日に行われた総裁選で、決選投票前の「最後の訴え」を語る高市早苗氏=自民党公式サイトより)

物価高対策では、「国民が直面している課題に取り組まなければならない」と語り、臨時国会を開いて物価高対策に取り組む考えを示した。公約に掲げたガソリンと軽油の価格引き下げを前向きに述べ、財源には税収の上振れや基金を充てるとした。では、米価高騰など食品の物価高対策をどうするのか、対策が示されていない。

消費税引き下げについては、「自民党の税制調査会では多数意見とはならず参院選の公約にも入りませんでした。これから自民党の税制調査会の中で活発に議論をして、選択肢としては決して放棄するものではありませんけれども、すぐに私たちが対応できることをまず優先したい」と述べた。「選択肢として放棄しない」という言い方ははぐらかしのような表現だ。

 高市氏は現在の物価高について、「これでもうデフレではなくなったと安心するのは早い。賃金の上昇が主導して需要が増え、緩やかにモノの値段も上がっていく形のインフレがベストだ」と語っていた。おそくらこの発想には年金生活者の視線が欠けている。日本の人口の4割が「給与所得者」で3割が「年金生活者」というのが現実だ。誰しもが賃上げとインフレをベストと思っているわけではない。

以上は就任記者会見の動画配信を視聴して、物価高対策と消費税引き下げについて述べている部分を切り抜いての感想だ。物価高対策や消費税引き下げにしても公約として言葉を鮮明にしていたが、自民党総裁が決まったとたんにトーンダウンした印象がぬぐえない。

今月15日を軸に招集が検討されている臨時国会の首班指名選挙では、野党各党が候補を一本化するのが厳しい状況のため、自民党総裁が首相に指名される可能性が高い。その後はアメリカのトランプ大統領との信頼構築など難題が山積だろう。そんな中でも、国民の信頼を得るために、まず物価高対策に前向きに取り組んでほしいものだ。

⇒6日(月)夜・金沢の天気     はれ

☆高市・自民新総裁の「ワークライフバランスを捨てる」という言葉

☆高市・自民新総裁の「ワークライフバランスを捨てる」という言葉

「火中の栗を拾います」。自民党の総裁選がきょう4日に行われ、高市早苗・前経済安保相が選出された。上位2人による決選投票で小泉進次郎農相を破った。今月15日召集を軸に調整が進む臨時国会で、首相に指名される見込みで、女性の首相就任は日本史上初めてとなる。冒頭の「火中の栗」は、総裁選の投開票に向けて開いた陣営の決起大会での言葉で、「私は火中の栗だろうが何だろうが拾う。先見性と実行力が自分の強み」と述べた。

午後6時からの総裁採択後の記者会見で、高市氏は「今の暮らしの不安や未来への不安を夢や希望に変える政策を打ち出してくれる政党だな、と感じていただける党運営をしていきたい」と冒頭で述べていた。今後の政策決定の方針については、「私自身が総裁選で訴えた政策の方向性だけでなく、多くのみなさんの意見を聞きながら議論しながら、皆様に『そうだな』と思っていただける方針を打ち出せる政党にしたい」と話した(4日付・日経新聞Web版)。

さらに、臨時国会で物価高対策などに取り組む考えを示し、「できるだけすみやかに国民が直面する課題にとりくまなければならない。物価高対策に力を注ぎたい」と強調。外交について、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)に触れ、「もっともっと日本が前に出て世界平和に貢献ができる、多くの方々が共通課題から救われる、そういった姿を見せていきたい」と述べた(同)。

総裁選後の直後に述べた高市氏の演説。「私は約束を守ります。全世代総力結集で、全員参加で頑張らなきゃ立て直せませんよ。だって、人数少ないですし、もう全員に働いていただきます。馬車馬のように働いていただきます。私自身もワークライフバランスという言葉を捨てます。働いて働いて働いて働いて働いて参ります。皆様にもぜひとも日本のために」

ここで気になったのは、「ワークライフバランスという言葉を捨てます」という言葉。ワークライフバランスは仕事と生活の調和のことを言う。高市氏はある意味で北陸では知られた人でもある。夫の山本拓氏は福井県出身の元衆院議員で、去年の衆院選で福井2区で落選した。その後、脳梗塞を患い右半身が動かない後遺症が残り、高市氏が介護していることで知られている。ワークライフバランスを捨てることで今後、夫の介護とどう関わるのか。少々気になった。(※写真は、4日付・NHKニュースWeb版から)

⇒4日(土)夜・金沢の天気  くもり

★自民総裁選は終盤~党員票は高市、ステマ騒動が尾を引く小泉~

★自民総裁選は終盤~党員票は高市、ステマ騒動が尾を引く小泉~

自民党総裁選はあす4日に投開票が行われる。メディア各社は終盤の情勢を追っている。フジ系FNNによる全国の党員票の動向調査(3日付・Web版)では、高市前経済安全保障担当相が地元の奈良県など関西圏をはじめ17の都道府県で他の4候補をリードしている。小泉農水相は地元・神奈川県など15の県で優勢で、高市氏を追っている。高市氏と小泉氏は6つの県で競り合っている。林官房長官は地元の山口県など4つの県で優勢で、茂木前幹事長と小林元経済安保相は苦戦している。

一方、国会議員票の動向については、小泉氏が80人を上回る支持を固め、党員票の動向と合わせ、現時点で総合的にトップとなっている。次いで林氏が約60人、高市氏が40人を超える議員の支持を固めていて、党員票の動向を踏まえると、高市氏、林氏による2位争いが展開される見通し。ただ、態度を明らかにしていない議員が50人ほどいるため、トップを巡る争いは予断を許さない情勢となっている。

NHK「マイあさ!」(2日付・Web版)から。議員票について、記者のコメント。「小泉さんがおよそ70人、高市さんがおよそ40人を固めています。この2人の間に、およそ60人を固めている林さんがいます。小林さんと茂木さんはおよそ30人を固めています。小泉さんはもともと派閥には所属していなかったこともあって、党内幅広く支持を集めています」

党員票について記者のコメント。「高市さんが、ほかの4人を先行しています。そのあとに、小泉さんと林さんが続く展開となっています」「高市さんは、去年(令和6年)の総裁選でも党員票はトップでしたが、その後も全国各地を歩いていますので、知名度はありますし、ネット戦略は、ほかの陣営が一目置いています。一方の小泉さんは、先週、陣営内でのステマ問題が明らかになりましたよね。好意的なコメントを動画配信サイトに投稿するよう要請していたわけですが、陣営の中から党員の支持獲得への影響を懸念する声が聞かれます」

読売新聞社は終盤の情勢を淡々と報じている(3日付・Web版)。「小泉進次郎農相と高市早苗・前経済安全保障相が先行し、林芳正官房長官が追う展開となっている。小林鷹之・元経済安保相、茂木敏充・前幹事長も支持拡大を図っている」

朝日新聞系のAERAは面白い分析をしている(1日付・Web版)。「実は永田町では、小泉氏のステマ疑惑の前から、『小泉VS.高市では小泉が勝つが、小泉VS.林では林が勝つ』との声が多かった。決選投票では安定感がある林氏に議員票が流れるとの見方だ」

⇒3日(金)夜・金沢の天気   くもり

☆大阪万博の大屋根リングを能登震災の復興公営住宅に再活用へ

☆大阪万博の大屋根リングを能登震災の復興公営住宅に再活用へ

大相撲秋場所で横綱昇進後で初の優勝を果たした大の里関の故郷・石川県津幡町では栄誉を称える懸垂幕が町役場で掲げられている=写真・上=。千秋楽(9月28日)の優勝決定戦を見事制しての賜杯だっただけに、町の人たちの喜びもひとしおだろう。ことし6月には横綱昇進を讃える懸垂幕が掲げられていたので、それに続いて10回目の掲揚となる。「唯一無二」を座右の銘に突き進む25歳の活躍、そして掲げられる懸垂幕は町の人たちにとっての誇りであるに違いない。町の係の人に尋ねると、懸垂幕は大相撲九州場所の番付が発表される11月27日まで掲げられるようだ。

話は変わる。去年元日の能登半島地震から1年9ヵ月となる。被災地ではいま復興公営住宅の建設などが進めてれている。そんな中、地元メディアのこの報道には驚いた。仕掛け人は誰だろうか、と。大阪・関西万博の閉幕まで2週間を切り、連日多くの来場者でにぎわっているようだ。その万博会場の「大屋根リング」=写真・下=が、能登地震の復興公営住宅などに再利用されることが決まったとニュースで報じられている。

大屋根リングは1周2㌔、高さ最大20㍍の世界最大の木造建築物としてギネス世界記録にも認定されている。報道によると、使用された木材は2万7000立方㍍で、今月13日の閉幕後は一部を除いて解体されることが決まっている。万博協会は解体後の木材を無償で譲渡することにしていて、能登半島の尖端に位置する珠洲市が「復興公営住宅への活用」をテーマに応募していた。このほど譲渡が採択され、9月30日に珠洲市に譲渡決定の通知が届いた。万博協会と珠洲市との正式な契約は今月中旬に行われる見込みで、譲り受ける木材の量は未定だという。

このニュースを読んで、建築家の坂茂(ばん・しげる)氏の関わりを想像した。坂氏は1995年の阪神大震災を契機に災害支援に取り組んでいて、能登半島地震でもいち早く行動を起こしたことで知られる。珠洲市には坂氏が監修した仮設住宅が整備されている。木造2階建ての仮設住宅は木の板に棒状の木材を差し込んでつなげる「DLT材」を積み上げ、箱形のユニットとなっている。石川県産のスギを使い、木のぬくもりが活かされた内装となっている。

今後、珠洲市で進められる復興公営住宅の建設資材に万博のシンボルである大屋根リングがどのように再活用されるのか。そこに著名な建築家のアイデアが凝らされるとしたら、まさにレガシーを感じさせるストーリーではないだろうか。

⇒2日(木)夜・金沢の天気  くもり