★VRやAR、そしてIoTと共存する時代
コロナ禍のせいか、最近このブログでも暗いテーマが多くなった。そこで、明るい話題を集めてみた。シリーズで。
前回のブログで紹介した「ゴーグル墓参り」。このサービスを行っているのは一般社団法人「全国優良石材店の会」で、依頼を受けた地域の加盟店のスタッフが墓参りを代行し、周囲360度を撮影したデータを依頼者に送る。依頼者はその動画データをスマホに入れ、VRゴーグルに接続して見る。墓参りを自宅で疑似体験することになる。体が不自由なシニアにとってはこのようなゴーグル墓参りであっても、墓参りをすることで安堵を得るだろう。
一般に完全なバーチャルの世界をVR(仮想現実)、現実の中に一部、バーチャルなものを付加したものをAR(拡張現実)、そしてVR、ARを包含するバーチャル全体を指すものをMR(複合現実)と定義されている。そして、これらを体験できるデバイスとして現在、頭部に装着するゴーグル(ヘッドマウントディスプレイ)=写真=があるが、より使いやすくて便利な眼鏡型が登場すれば、一気に普及が進むかもしれない。
VR、ARはゲームの分野だけでなく、幅広い分野での導入が始まっている。特に有望視されるのはビジネスシーンでの活用だ。設計・デザインやトレーニング、プロモーション、現場での作業支援、コールセンターのオペレーターといった多種多様な分野において、VRを使った事前体験で能力や経験値を高めることができる効果に注目が集まっている。
とくに、医療や介護をターゲットにVRビジネスを立ち上げる傾向が相次いでいる。この分野の人材育成にVRが効果的なツールになり得るとのニーズがあるようだ。海外ではフェイスブックを筆頭にVR事業への参入が活発化していて、今後、ハードだけでなく、魅力あるコンテンツづくりがマーケットの成長を左右するカギとなるだろう。
IoTも現代社会の一つのシンボルと言える。たとえば、ネット接続が可能なコネクテッドカーは現在、新車の35%を占めている。トヨタ自動車とあいおいニッセイ損害保険が、「つながる」保険を発売している。レクサスなどトヨタ車に搭載される通信機を通じ、運転者の特性を分析し、急発進や急ブレーキが少ないなどの安全運転を続けていると保険料が安くなるという仕組みだ。「見られている」という自覚が安全運転を促す。VRやARそしてIoTと共存する時代がやってきた。
⇒7日(金)夜・金沢の天気 くもり





キャンパスはかつて里山といわれた中山間地だが、山奥から人里まで切れ目なく森林が続く。この時節はキャンパスを流れる川の沢沿いを伝って新芽や新葉、果実類など求めて出没する。クマは人気(ひとけ)のないところを徘徊する。懸念するのは、この新型コロナウイルスの影響で、クマの出没が増えるのではないか、と。今月19日から対面授業は再開されたものの、51人を超える講義などは在宅での遠隔授業(オンデマンド)となる。登学してくる学生は4分の1ほどではないだろうか。クマにとって静かな、心地よいキャンパスなのである。





