★能で謎解き「信長の最期」
先日(3月7日)、「能の世界」について学ぶ講座があり、参加させてもらった。この講座は、金沢大学で学ぶ留学生らを対象にした「金沢学」。それこそ、茶屋街の芸子さんの踊りや伝統工芸、兼六園などさまざまな金沢の文化を貪欲に勉強するバイタリティーのあ
る講座だ。
この講座のスタッフから、「たびを履きますけど参加しませんか」と誘われたのがきっかけ。「たび」とは日本古来の白足袋のことである。能舞台を見学させていただくので「たび」は必須なのである。訪れたのは金沢市在住の宝生流能楽師、藪(やぶ)俊彦氏のお宅。伝統芸能を継承する家らしく、どこか凛(りん)とした雰囲気が玄関からして漂う。
金沢では昔から「空から謡(うたい)が降ってくる」といわれるくらい能楽が盛んだ。確かに旧市街を歩いていると、ふと鳴り物と謡が聞こえたりする。結婚式に参加すると、見事な「高砂」を拝聴することになるし、金沢では小学生が授業で能楽を見学し、謡の教室もあるくらいだ。去年12月、ある居酒屋で隣の席に座ったアメリカ人と店の主人が能の話で盛り上がり、いきなり謡の交換会が始まったのには驚いた。金沢はそんな街である。
藪氏の話が面白い。能面をつけた演者があの高い舞台から落ちないでいられる理由や、小鼓(こつづみ)は馬の皮を用いているが、年季が入ったものは破れる前が一番音がいいといったエピソードはこの世界でしか聞けない話である。その中で、自分なりに「なるほど」と思ったことが、「生霊(いきりょう)」という概念についてである。私的な恨みや怨念という人間特有の精神エネルギーが日常でうずまくことで悲喜こもごもの物語が構成されるのが能のストーリーである。
戦国時代、織田信長が本能寺でふい討ちをくらった際、最期に能を舞ったといわれる。繰り返した殺戮(さつりく)と権謀術策で幾多の死霊や生霊を実感しなが天下統一に突き進んだものの、明智光秀の生霊に命運が尽きた。そうした自らの生き様を実感しながら最期の締めに舞った。「人生50年…」と。すさまじい人生パフォーマンスではないか。映画やドラマで、信長が最期に能を舞うシーンが必ず出てくる。これまで理解がないままにそのシーンを見てきた。「生霊の世界=能」というキーワードがあればあのラストカットはよく理解できるし、とても味わい深い。
<お知らせ>
このコラムでご紹介した藪俊彦氏はあす12日、オーケストラ・アンサンブル金沢と新曲「葵上(あおいのうえ)」を共演します。
第197回定期公演マイスター・シリーズ
日時:2006年 3月12日(日)15:00開演(14:15開場)
会場:石川県立音楽堂コンサートホール
指揮:小泉和裕
能 :金沢能楽会、藪 俊彦(シテ)
曲目:高橋 裕 :オーケストラと能のための「葵上」(新曲委嘱作品)
料金:SS:5,000円 S:4,000円 A:3,500円 B:2,500円 B学生:1,500円
⇒10日(金)夜・金沢の天気 くもり
きのう久しぶりに富山県の五箇山をドライブした。金沢市森本から福光を経由しての山越えである。トンネルを抜けて五箇山に入ると、道路沿いに雪がうず高くうねっていて、ハンドル操作をちょっとでも誤ると雪壁に衝突しそうなくらいの圧迫感がある。
貢献情報誌「地域とともに」(3月下旬発行)に掲載するため、馳氏に対談をお願いした。その馳氏が運転手付で乗ってきた車がダイハツの軽自動車「Tanto」=写真・ダイハツのカタログから=だった。対談が終わって見送るとき、馳氏に「ちょっと窮屈ではありませんか」と私の方から声をかけた。何しろ馳氏は1984年のロサンゼルス・オリンピックでレスリング・グレコローマン90㌔級で出場した体格の持ち主である。「と思うだろう。ところが意外と広いよ、君、乗ってみろよ」と後部座席に押し込まれるように乗った。確かに室内高は130㌢もあり天井が高い。「中で着替えもできるんだ」と馳氏。
票がかなりあったのではないかと思ったりもした。
て稲刈りの女性のたちの光景が目に浮かんだ。能登の女性たちはよく働き、その分、亭主が楽をするので、「能登のトト楽」という言葉まであった。
、オリンピックまで20日を切っていたのに空港は「オリンピック歓迎一色」ではないように思えた。
よっていたかもしれない。おそらく冬季五輪は「北のスポーツの祭典」あるいは「地域オリンピック」なのである。
イタリア人はけばけばしく見えるものを高級そうに見せる天才かもしれない。ミラノの中心にあるドゥオモは、イタリアの代表的なゴシック建築でバチカンのサン・ピエトロ大聖堂に次ぐ教会建築として知られる。このドゥオモの前の広場とスカラ座の間を結ぶアーケードのある商店街ガレリア(長さ200㍍、高さ32㍍)=写真・上=には世界のブランドが集まる。ミラノ市が管理している。つまり、この威容を誇るテナントの大家さんが行政というわけだ。そして、その行政の指導の下、しっかりした「まちづくり」が垣間見える。
その一端がご覧の写真である。マクドナルドといえば、ハンバーガーの「マック」の愛称で知られ、日本でも世界でも同じあのロゴマークでおなじみである。ガレリアのマックのロゴはブラックとゴールドのツートンカラーである。向かい側のメルデスベンツも同じ配色である。実はこのガレリアではどんな世界的な企業であれ、ロゴは同じ色が条件となっているのだ。
ザインはわれわれ日本人には真似ができないほどに洗練されている。もともとイタリア人の素質なのかもしれない。ミケランジェロやレオナルド・ダ・ビンチ、ラファエロといった名だたる天才芸術家を生む土地柄である。フィレンツェ周辺で生まれている。
ったのか、という議論にもなる。フレスコ画という壁画技法がイタリアで、ジョット(1266-1337年)によって確立され、たまたま、その技法が生乾きの漆喰の上に塗るという一人一仕事の作業だった。したがって、そ
れまで復数人の工房でなされた仕事が個人の仕事となり、才能ある個人の名が売れる時代と重なる。個人の発想や力量を競う時代になった。それがルネサンスを開花させたバックグラウンドだとの説もある。
「金沢の街並みの景観をぶち壊しているのは屋根の上のあの無粋なアンテナなんです。あれを変えようと思ってここ10年努力してきました」。地上波デジタル放送用の平面小型アンテア=写真=を次々と開発している創大アンテナ(金沢市)の高島宏社長がある研究発表会(2月3日・加賀市)の冒頭に語った言葉だ。美術学校を出た高島氏にとって屋根の上のまるでイバラのようなテレビアンテナが気に障っていた。そこで一念発起して平面アンテナの開発に取り組み、アンテナをいまでは切手サイズほどにした。
レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の間近で。
いているのか、とも思ったりした。
いたが、随分とインフラが進んでいる。
子を描いている。