★拉致問題の原点
そうした能登のリアス式海岸を悪用したのが、北朝鮮による拉致事件だった。1977年9月19日、東京都三鷹市役所で警備員をしていた久米裕さん(当時52歳)は、能登の宇出津海岸から北朝鮮に拉致されてた。久米さんを能登に連れていった在日朝鮮人が、入り江にいた北朝鮮の工作員に引き渡したとされる。複雑に入り組んだリアス式海岸は工作員の絶好の隠れ場所となっていたのだ。
その拉致を日本で指揮した大物スパイも能登のリアス式海岸から入ってきた。1973年に輪島市の猿山岬から不法入国し、以後東京、京都、大阪に居住した北朝鮮のスパイ・辛光洙 (シン・ガンス)だった。それらのスパイを統括で指揮したのが金正日総書記だったといわれる。たまたまだが、能登の海岸を車で走り事件現場を通る。ここが拉致問題の原点の場所かと単純に考える。
2011年の年の瀬。その年末のギリギリに北朝鮮からニュースが飛び込んできた。19日に発表された金総書記の死亡。まず脳裏を駆け巡ったのは、拉致の主犯の死亡、そして拉致被害者らは帰国できるのだろうか、ということだった。
19日のテレビで拉致被害者家族会代表の飯塚繁雄さんが「私たちには大事な家族を強引に連れていった、拉致をした張本人。独裁者がいなくなって、ある意味でほっとした」と語っていた。また、新潟市で横田めぐみさん(1977年拉致)の父親の横田滋さんは「次に北朝鮮の政治を担う人が前の政権を否定して新しいことを始めるのか、混乱が続くのかわからない」と複雑な心中をのぞかせていた。
ヨーロッパの経済混乱、極東アジアの新たな火種になるかもしれない金総書記の死、そして東日本震災、原発事故、大きな課題を背負ったまま。2012年へあと10日余り。※写真は、金正日総書記の死亡を伝える20日付の各紙
⇒20日(火)朝・金沢の天気 くもり
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)での最大の成果は、名古屋議定書とともに、条約の今後10年間の活動の方向性を示す愛知ターゲットを採択したことだといわれる。名古屋議定書は、正式には「ABS(遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分)に関する名古屋議定書」との名称。以下が骨子となる。▽資源を利用する場合は、事前に原産国の許可を得る、▽資源を利用する側は、原産国側と利益配分について個別契約を結ぶ、▽資源に改良を加えた製品(派生品)の一部は利益配分の対象に含めることができる。対象に含めるかどうかは契約時に個別に判断、▽不正に持ち出された資源ではないかをチェックする機関を各国が一つ以上設ける。
式典は30ヵ国から政府関係者が集まりにぎやかだった。でも、なぜ金沢で開催するのか、と疑問符がつく。歓迎レセプションで谷本正憲石川県知事と、武内和彦国連大学副学長(東京大学教授)がその理由を明かした。キックオフイベントは環境省と国連大学などが中心となって5月に東京で開催する方向で準備が進んでいた。ところが3月11日に東日本大震災、そして福島の原発事故などがあり、中止となった。「愛知ターゲット」を何とかスタートさせたいと思いを募らせた関係者に浮かんだアイデアが、昨年12月「国際生物多様性年クロージングイベント」を開催した金沢市でキックオフイベントができないか、だった。会場はどこでもよいという訳にはいかない。生物多様性という意味合いが地域で理解され、これに協力的で、国際会議の開催経験があり、しかもそれなりの開催費も負担する自治体となると絞られてくる。知事はどうやら武内氏らに懇願され最終的に引き受けたらしい。
ただ、この挨拶も度が過ぎるというのもある。ちょうど6年前の2005年12月17日、いきなり金沢市内で50㌢という積雪に見舞われた。こうなると挨拶どころか、ケンカを売っているようにも思える。「人間ども見ておれ、自然をなめるなよ」といった感じだ。すると、人々は「ちょっと待ってくださいよ。二酸化炭素の排出などで地球は温暖化に向かっているのではないですか。それなのになぜ大雪なのですか」と思ってしまう。すると自然の声もさらに荒々しくなる。「地球温暖化は人間が引き起こしていると思っているようだが、オレに言わせれば、地球の寒冷期がたまたま温暖期に入ったわけで、これはオレが差配している自然のサイクルだ。今後雪を降らせないとか少なくするとかは一体誰が決めたんだ、それは人間の勝手解釈だろう。オレは降らせるときはガツンと降らす。2008年1月にはバクダットにも雪をプレゼントしてやったよ」と。北陸という土地柄では、冬空を見上げながら自然と対話ができる。1936年に世界で初めて人工雪を作ることに成功し、雪の結晶の研究で知られる中谷宇吉郎(1900-62、石川県加賀市出身)は「雪は天から送られた手紙である」という言葉を遺している。
九谷焼の若手の絵付職人、造形作家、問屋、北陸先端大学の研究者らが集まり、現代人のニーズやライフスタイルに合った九谷焼をつくろうと創作した作品が並ぶ。九谷焼といえば皿や花器などをイメージするが、置物、それも昆虫のオブジェだ。
世界遺産の合掌集落で知られる白川村。1300年続くとされる祭りは、秋の豊作を喜び、五穀豊穣を祈る祭り。酒造メーカーではなく、神社の酒蔵で造られるのがどぶろくだ。冬場に蒸した酒米に麹(こうじ)、水を混ぜ、春に熟成するのを待つ。ろ過はしないため白く濁るため「濁り酒」とも呼ばれる。その年の気温によって味やアルコール度数に違いが生じる。暖冬だとアルコール度数が落ち、酸っぱさが増す。村内にはどぶろくを造る神社が鳩谷を含め3ヵ所あり、祭りは出来、不出来の品評会にもなる。だからつい飲み過ぎて、腰が立たなく人が多ければ多いほど、どぶろくを造る杜氏(とうじ)はほくそ笑むらしい。「杜氏みょうりに尽きる」と。どぶろく一升(1.8㍑)飲めば、間違いなく三日酔いだとか。そんな話をしてくれたのは、腰かけた境内の石段の隣に座った村の年配男性だった。
ギリシャ国債のデフォルト(債務不履行)が不可避の状況となってきたようだ。1年物国債の利回りは一時117%と急上昇した。つまり、1年で元本が倍になる金利を付けても購入されないということなのだ。同じユーロ圏の支援国のドイツとフランスは、ギリシャ救済に自国の税金が使われることに対する世論の反発が強いことを恐れ、思い切った打開策を打てないでいる。もちろん、ギリシアがデフォルトに陥れば、ギリシャの国債を有するヨーロッパの金融機関は巨額の損失が発生し、金融危機へと連鎖するだろう。そうなれば、同じく膨大な債務を抱えるイタリアやスペインの国債破綻へとドミノ倒しとなる。ちょうど3年前の9月に起きたアメリカ発のリーマン・ショックの欧州版となる。
「地域再生人材大学サミットin能登j。畠山氏をお招きしたステージだ。地域再生のための人材養成に関わる全国の大学関係者らが集った全国会議のシンポジウム。シンポジウムは一般公開としたので、市民も聴講に訪れ、定員1200人のホール(輪島市文化会館)はいっぱいとなった。講演は40分、気仙沼の漁師としての思い、森は海の恋人の提唱者としてのこれからを語ってもらった。
勝彦教授(当時)によって、植物プランクトンや海藻の生育に欠かせないフルボ酸鉄(腐葉土にある鉄イオンがフルボ酸と結合した物質)が大川を通じて湾内に注ぎ込まれていることを解明された。漁師の運動に科学的な論拠を与えてもらった。このおかげで、大川上流のダム建設計画も中止となった。植樹活動には子供たちを参加させている。かつて植樹に参加した子供たちの中には、いま生態学者を志す者もいる。森と川と海をつなげる森は海の恋人運動は、漁師の利害ではなく、未来の地球の環境を守るための「人々の心に木を植える」教育活動だと考えている。
昨日のTBS系のニュース番組で紹介されていた。アメリカ・メリーランド州のコンビニエンスストアの防犯カメラがとらえた映像。店に突然、男女数十が入ってきて、次々に商品をつかむと、そのまま金も払わず店の外へと消えていく。集団が襲ったのは午前2時前、店員は1人で対抗措置を取ることができなかった。治安が悪い地区で起きているわけではない。静かなふつうの都市で起きている犯罪なのだ。
若者が暴走するのは世の常だ。ただし、警官による黒人男性射殺に端を発したイギリスの若者の暴動は理解を超えている。報道によれば、暴動に加わった若者の行動パターンは3つに分類されるという。それは「略奪」「放火などの破壊行為」「警察への攻撃」だ。貧民街での暴動で、停職をもたない若者の不満が爆発したのかと短絡的に考えていたがそうではないらいい。逮捕され裁判所に出廷した容疑者は、裕福な女子大生やグラフィックデザイナー、小学校の補助教員、しかも人種も多様なようだ。中には、11歳の少年もいるという。