☆「災害は復興を待たず」
2ヵ月後の5月11日に仙台市と気仙沼市を調査取材に訪れた。当時、気仙沼の街には海水の饐(す)えたような、腐海の匂いが立ち込めていた。ガレキは路肩に整理されていたので、歩くことはできた。岸壁付近では、津波で陸に打ち上げられた大型巻き網漁船「第十八共徳丸」(330トン)があった。津波のすさまじさを思い知らされた。
昨年15年2月10日、再度気仙沼を訪れた。同市に住む、「森は海の恋人」運動の提唱者の畠山重篤氏に講演をお願いするためだった。畠山氏との交渉を終えて、前回訪れた市内の同じ場所に立ってみた。「第十八共徳丸」はすでに解体されてすでになかった。が、震災から2ヵ月後の街並みの記憶とそう違わない。今でも街のあちこちでガレキの処理が行われていた=写真=。復興という想いを抱いて来たので、現地を眺めて愕然としたのだった。
復興計画は一体どうなっているのかと考えてしまう。聞けば、高台移転で住民のコンセンサスが得られていないという。過日の報道で、元の場所に戻って住みたい人が3分の1、二度と元の場所には戻りたくない人が3分の1、高台に住みたいという人が3分の1と被災地の人々の思いは3つどもえになっている。海を生業(なりわい)とする人々が多い地域では、高台移転のコンセンサスは難しいのかもしれない。でも、安全な高台に町ごと移す復興計画を実施しなければ復興計画は前に進まない。危険を覚悟で海辺に住みたいのなら、それは自己責任で住むということにすればよいのではないだろうか。
それにしても、復興工事そのものが進んでいない。一つには、土木・建築系の職員数が集まらないという現実があるようだ。行政のマンパワーだけでなく、被災地は建設工事ラッシュなので、漁港施設、海岸、道路、河川、土地区画整理、宅地造成、下水道等の工事が同時進行している。しかも、国や県、各自治体が一斉に工事を発注するので、建設会社の落札に至らないというケースがあるようだ。工事ができず、さらに工期が伸びるとうい悪循環が起きている。さらに、アベノミクスの「国土強靭化計画」で全国で工事ラッシュが起きている。優先させるべき復興作業の現場では作業員が不足している。採石、生コン、コンパネなどの建築資材や建設機械の不足もあるだろう。
復興はスピードが肝心だと考える。1923年の関東大震災では、東京市長で震災後に内務大臣と帝都復興院総裁を務めた後藤新平は復興計画を自らの手で書き上げたといわれる。まずガレキをいち早く横浜に持って行った。それが今の山下公園になっている。阪神淡路大震災後は、ほぼ1年半で復興したと高く評価されている。
今は復興財源については手が尽くされている。震災から4年間の累計で総額が29兆円、さらに、新年度から5年間で6.5兆円を手当てしている。問題は「災害は復興を待たず」である。次なる災害に備えて、ピッチを上げて今の復興を進めなければ、もし不幸にして「次」が起きた場合どうなることか。一つ言えることは、国家の財政破綻という「二次災害」が起きることだけは間違いない。
⇒11日(金)朝・金沢の天気 はれ
事会でアメリカ軍基地の県内移設は「政府は沖縄をないがしろにしている」とスピーチを行った後のことで、連日100人ほどの基地反対派がアメリカ軍基地キャンプ・シュワブのゲート前に集まり、集会を開いていた。
て、開票者(自治体職員)の手元で裁かれる候補者名をチェックすれば、自分なりに候補者の「当落」の判断がつく。あるいは、ちょっとずるいが、テレビ局や新聞社の調査でアルバイトにきている学生たちが双眼鏡をのぞきこみながら=写真・中=、襟元の無線マイクで候補者名を本社に伝えているので、傍らにいれば自ずと聞こえる。どの候補者が現在優勢かということも判断できる。選挙は結果をいち速く知るというリアルタイムの凄みがこの場で体験できる。もちろん、開票作業は公正さを保つという意味で双眼鏡で開票者の手元をのぞくことは違法ではない。バードウオッチィングのようで楽しくもある。
アメリカ映画「ザ・コーヴ」の舞台となった入り江へ。前日にイルカが網にかかっており、あす市場が再開するのでイルカを運搬するというその日だった。おそらく反捕鯨団体シーシェパードのスタッフをみられる外国人2人がカメラ撮影に来ていた。また、入り江の漁を監視する姿もあった=写真・下=。「和歌山県警」の腕章をつけた人も随所に配置されていて、入り江はものものしい緊張感が漂っていた。漁協の前では、外国人数人が、車から漁師風の男が下車するたびに近寄って、たどたどしい日本語で「イルカ漁をやめてほしい」とお札を数枚差し出していた。猟師は無視して漁協に向かった。
たちが群がった。テレビは憧れの的だった」と。学生たちの反応は「信じられない」といった様子だ。
付金をすることによって税制上の措置を講じ、企業と地域の連携をはかるという。「一社一村」運動の様相だ。
者会見を50分余り視聴した=写真=。
昨夜、ガソリンスンダドに給油に行った。会員価格だが1リットル109円とさらに安くなっていた=写真=。原油価格が下げ止まらない。「米国指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は一時1バレル28ドル台を付け、12年ぶりの安値をつけた。原油安を受けて資源国通貨は急落」と日経新聞WEB版(19日付)は伝えている。世界の経済も大荒れだ。
穏やかな2016年の元旦を迎えた。金沢の天気は晴れ。積雪もない。外気温は8度(午前11時)だ。青い空を見上げながら、この2016年はどのような一年になるのだろうかと想像をたくましくしてみた。
とになる。しかし、北陸の地からこの選挙を眺めても、民意が読めない。
は故障していた。男はイカ釣り漁船の管理点検の業務に就いていて、不法入国ではなかった。日本海側では、北朝鮮の船が国内に漂着する例は毎年数十件確認されているが、生存したまま保護されるケースは珍しい。
示方法やツーリズムの組み立て方、エコツーリズム(生物多様性など)のノウハウなどに質問し、熱心にカメラを向けていた。