★トキと共生する佐渡のGIAHSストーリー(中)
初日(29日)に記念講演があり、環境省環境事務次官の中井徳太郎氏が「トキ野生復帰の意義とGIAHS(世界農業遺産)」と題して、佐渡のトキの野生復帰に向けた環境省の取り組みなどについて話した。2008年9月に10羽のトキが放鳥され27年ぶりにトキが佐渡の空に舞った。その後も放鳥は続き、ことし9月現在で野生のトキの生息数は484羽になった。
佐渡と能登をつなぐトキの「縁」と「愛着」
一方で、地元の農家は農薬や化学肥料の削減により、魚や昆虫などの動物のほか水辺の植物を育み、トキが暮らしやすい生息環境をつくることにいそしんできた。それを「生きものを育む農法」や「朱鷺と暮らす郷づくり」認証制度というカタチで農法を統一化することでトキの生息環境とコメのブランド化を進めてきた。2011年6月、国連の食糧農業機関(FAO)が世界農業遺産に「トキと共生する佐渡の里山(SADO’s Satoyama in harmony with the Japanese crested ibis)」を認定した。中井氏が強調したのは「トキとの共生を目指す里地づくりの強みを生かした地域循環共生圏」という言葉だった。
二日目(30日)の基調講演で、公益財団法人「地球環境戦略研究機関」の理事長、武内和彦氏が「日本の持続可能な農業とは~佐渡GIAHSの農村文化から考える~」と題して、「世界農業遺産は過去の遺産ではなく、生き続ける遺産」と説明した。「朱鷺と暮らす郷づくり」認証農家は現在407戸に。佐渡の積極的なトキの米づくりを目指す新規就農者は2019年度実績で67人に。学校ではトキとコメ作りをテーマに環境教育や食育教育が行われている。佐渡は多様な価値観を持った人たちが集う「コモンズ」共同体へと進化している。農業だけでなく観光や自然環境、コミュニティーの人々が連携することで横つながり、そして世代を超えるという新たなステージに入っている。武内氏が強調したのは「佐渡GIAHSにおける新たな農村文化の展開」という言葉だった。
今回のGIAHS認定10周年記念フォーラムで発表された事例報告など聞いて、佐渡の人たちの「トキへの愛着」というものを感じた。そして、トキをめぐっては能登と佐渡の「縁」もある。1970年1月、本州最後の1羽だったオスのトキが能登半島で捕獲された。能登では「能里(のり)」の愛称があった。能里は佐渡のトキ保護センターに送られた。佐渡にはメスのトキ「キン」がいて、人工繁殖が期待された。しかし、能里は翌1971年に死んだ。キンも2003年10月に死んで、日本のトキは絶滅した。本来ならば、ここで人々のトキへの想いは消えるだろう。ところが、佐渡の人々、そして環境省はあきらめなかった。1999年から同じ遺伝子の中国産のトキの人工繁殖を始め、冒頭のように2008年9月に放鳥が始まった。(※写真・上は石川県歴史博物館で展示されている「能里」のはく製)
きょうパネルディスカッション=写真・下=では「これからの日本農業への提言」をテーマに話し合った。能登GIAHSから参加した珠洲市長の泉谷満寿裕氏から意外な発言があった。「トキを能登で放鳥してほしい」と。この発言には背景がある。環境省は今後のトキの放鳥について、2025年までのロードマップをことし6月に作成し、トキの受け入れに意欲的な地域(自治体)を中心に、トキの生息に適した環境の保全や再生、住民理解などの社会環境の整備に取り組む(6月22日付・読売新聞Web版)。トキは感染症の影響を受けやすい。さらに、佐渡で野生生息が484羽に増えており、今後エサ場の確保などを考慮すると、佐渡以外での複数の生息地を準備することが不可欠との判断されたのだろう。泉谷氏の発言は地元佐渡で受け入れの名乗りを上げたことになる。
これまで、佐渡のトキが海を超えて能登に飛来して話題になったことが何度かある。2014年2月にはメスのトキが珠洲市に飛来して、半ば定着したことから、地元の住民に親しまれ、「美すず」の愛称もつけれられた。15年4月にオスのトキも飛来してきて、美すずと巣をつくれば、本州では絶滅後、初めてのつがいとなる可能性があると能登の人々は想像を膨らませた。が、美すずもオスもいつの間にか佐渡に戻った。泉谷氏の発言は能登の人々のトキへの愛着を代弁していたようにも聞こえた。
⇒30日(土)夜・佐渡の天気 くもり
能登と佐渡のGIAHSは中国・北京で開催されたFAO主催のGIAHS国際フォーラムでの審査会(2011年6月11日)で認定された。当時、自身も金沢大学でこの申請作業に関わっていて北京での審査の様子を見守った。七尾市長の武元文平氏と佐渡市長の高野宏一郎氏はそれぞれ能登と佐渡の農業を中心とした歴史や文化、将来展望を英語で紹介した。認定された夜の懇親会で、武元氏は「七尾まだら」を、高野氏は「佐渡おけさ」を歌い、ステージを盛り上げた。中国ハニ族の人たちもステージに上がり歌うなど、国際民謡大会のように盛り上がった。(※写真・上は「佐渡おけさ」をステージで披露する高野市長、右横で踊るのが渡辺竜五・市農林水産課長=2020年4月より市長)
当時、佐渡市は国際保護鳥トキの放鳥で減農薬の稲作農法を行う「朱鷺と暮らす郷づくり」認証制度をベースにコメのブランド化を進めていた。いわゆる「生き物ブランド米」の先駆けでもあった。世界農業遺産の認定を契機に高く評価された。その後、佐渡市は生物多様性と循環型農業の構想を未来に向けてどのように描ているのか知りたく、今回のフォーラムに参加した。
昭和の時代までは、くみ取り式トイレが多かった。そこで、キンモクセイは季節限定ではあるものの、におい消しの役目を果たしていたのだろう。自宅のキンモクセイはかつてトイレの側に位置していた。その後、自宅を改築して水洗式トイレにして、別の場所に移した。50年も前のことだ。この時点で、キンモクセイの役目は終わった。とは言え、伐採はせずにそのまま残した。そして、冒頭の述べたように、秋の深まりを告げる植物として、その後も存在感を放っている。
にするようになった。欧米産のマツタケを見て思うことがある。欧米では、すしなど日本食ブームでそれに合う日本酒の売れ行きも好調だ。にもかかわずらず、輸出はすれど、欧米人はマツタケを食さない。それはなぜか。
る、桃太郎がキジやサル、イヌたちにきび団子を与えて子分にして、のぼりを立てて鬼退治に向かうという絵本とよく似ている。選挙では、ここ金沢市内でもよく見かけるシーンだ。
なる。ガソリン価格は2014年10月以来、7年ぶりの高値だ。ただ、このときは1㌦106円前後だったが、イスラム教の宗派対立でイラク情勢が混乱し原油需給がひっ迫したあおりを受けて1㍑170円前後となった。
NHKニュースによると、きょう政府は、岸田総理を本部長にすべての閣僚が参加する「新しい資本主義実現本部」を設置し=写真、首相官邸公式ホームページより=、経済成長の具体策を検討してきた「成長戦略会議」を廃止して、本部のもとに「新しい資本主義実現会議」を設けることを決定した。会議のメンバーの有識者15人のうち、半数近い7人が女性。日本総合研究所の翁百合理事長やAIコンサルティングの会社「シナモン」(東京)社長の平野未来氏らが参加する。経済3団体と連合の代表、中小・新興企業の経営者も出席する。
ネットで「飛び恥」を検索してみると、この言葉は、若き環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが育ったスウェーデンが発祥の地のようだ。2019年9月、16歳のグレタさんが参加した国連気候行動サミット(国連本部)には、温室効果ガス排出量が大きい飛行機には乗らないと、太陽光パネルと水中タービン発電機が付いたヨット船で父親らと大西洋を横断してニューヨーク港に着いたことが、世界のメディアに大きく取り上げられた。
実にタイムリーな受賞ではある。今月31日からイギリス・グラスゴーで国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開催され、各国の代表やNGOが脱炭素の目標や具体策について話し合う。今回のノーベル賞受賞で、温室効果ガスの削減こそ国際的な課題として広く認知されることになるだろう。
りながら視聴していると、間もなくして、2機目が同じワールドトレードセンターの別棟に突っ込んできた。リアルタイムの映像で衝撃的だった。世界の多くの視聴者が「9・11」テロリズム(terrorism)の目撃者になった。
ワシンポストは記事で、タリバン支配下でアフガンの女性は伝統的な役割と服装にとどまることが強いられる。アフガンの女性テコンドー選手は、男性と一緒に訓練している姿を見るだけでも、タリバンは「私たちを撃ってくるだろう」とインタビューで語ったと伝えている。文中では「two athletes ended Sunday in a poignant scene」と表現し、アフガンの2人の選手によって(パラが閉会した)日曜日は痛烈な場面で終わったと評している。